「これぞグランドフィナーレ」ダウントニアン著名人たちも感無量!“ダウントン・アビーの最後”を見届けた感想からシリーズ推しキャラまで、愛を語りつくす
「ゴージャスなドレスやアクセサリーなどのディテールは大きな劇場の画面で」(石川三千花)
最後にイラストレーターの石川三千花の感想も、描きおろしイラストと共に紹介したい。「古き良き時代の英国貴族と彼らに仕える使用人それぞれの悲喜交々を、シリーズを通して見事にまとめ上げた。『過去が未来よりも居心地が良い時がある』と漏らしながらも、新しい時代の波に沿って、各人が決断して新たなる希望の時代を築いていこうとする姿勢が清々しい」。
上記の通り本作から前向きなメッセージを受け取った一方で、「ダウントン・アビーの屋敷を望む自然あふれる広大な敷地をバックに、グランサム伯爵夫婦が引きの構図で犬と歩むシーンが印象的。この物語はこの屋敷自体がある意味、主役でもあるので、ダウントン・アビーが一望できる風景が感動的だった」ともコメント。やはり劇中の世代交代にはこみ上げてくるものがあったようだ。
本作で特に推したいポイントには、「広大なるダウントン・アビーの風景はもちろんだが、屋敷のインテリアや調度品、当時のゴージャスなドレスやアクセサリーなどのディテールは大きな劇場の画面で観ていただきたい。個人的には、事あるごとにお茶(紅茶)を飲むシーンの、見事なティーセットと銀食器は興味津々」と美術の見事さに言及。さらに、「やはり先代の伯爵夫人バイオレット。存在感がハンパなし!亡くなってもなお、肖像画の額縁のなかから威厳を放っていた」とし、ダウントン・アビーを取り巻く人々を見守り続けるバイオレットのオーラは相変わらずとのこと。
シリーズが愛され続けてきた理由については、石川も「これだけ多種多様の登場人物の成長に合わせて、一人一人の物語を紡ぎまとめ上げた脚本の素晴らしさ」と登場人物と脚本の秀逸さに言及。「階級社会のあるイギリスの、貴族と使用人の関係の興味。変わりゆく時代に合わせて、人間も変わっていく時、寂しさや悲しみばかりではなく、そこに“希望”を見いだして新たに出発していく姿勢が清々しい」と続け、15年かけて積み上げられてきたエピソードの数々を思い返すことで、本作がより感慨深い作品になる。
シリーズに親しんできたファンにとって、「ダウントン・アビー」の人々は家族や友人も同然。共に過ごした日々を思うと寂しい限りだが、その最高の幕引きとなる『ダウントン・アビー/グランドフィナーレ』をぜひ劇場で鑑賞し、エンドロールの最後まで15年分の余韻に浸ってほしい。
構成・文/平尾嘉浩
