AI相手の崖っぷち裁判、開始!話題の“リアルタイムリミット型”アクションスリラー超大作『MERCY/マーシー AI裁判』がおもしろすぎる

AI相手の崖っぷち裁判、開始!話題の“リアルタイムリミット型”アクションスリラー超大作『MERCY/マーシー AI裁判』がおもしろすぎる

膨大なデータから真犯人を探せ!全画面が伏線、一秒たりともまばたき禁止

裁判のなかで、強く無実を訴えるレイヴン。“マーシー裁判所”の被告人には、ネット上に存在するあらゆるカメラ映像へのアクセス権限が与えられる。これは公正を期すためのルールで、そこから重要な証拠を自ら差し出すことで、無罪を主張することができるのだ。レイヴンは自身を奮い立たせ、推理力と洞察力、行動力も発揮して逆転無罪を目指していく。絶体絶命のピンチから這いあがろうとするレイヴンの瞳がギラリと輝き、攻めの姿勢を見せた瞬間、物語は一気に加速。データがすべてのAIに対し、刑事のカンとひらめきで対抗していく彼の姿が、観る者の心拍数を跳ね上げる。

レイヴン刑事(クリス・プラット)の頭上には、“有罪率”と“タイムリミット”が…
レイヴン刑事(クリス・プラット)の頭上には、“有罪率”と“タイムリミット”が…画/小野眞智子

またこの裁判所では、デバイスの操作や情報のコミュニケーションはすべて目の前のディスプレイに可視化される。観客もただの傍聴人ではなく、データを集め、解析し、次の一手を探るレイヴンと完全に同じ視点に立たされるのだ。

マドックスに対抗するレイヴンがまず望んだのは、事件現場の検証。ここは刑事としての腕の見せどころで、レイヴンは現場にいる警察官とビデオ通話でつながり、なんと遠隔で不審な点や違和感がないか調査を進めていく。現場の映像はクローズアップや解像度を上げることも可能で、指紋の照合といった科学的な捜査も同時にかなえてしまう。スクリーンに映しだされる映像はすべてが事件を解決するヒントになっており、凶器であるナイフや散らばったガラスの破片、足跡など現場に残された物的証拠を見つめていると、「あれ、ここおかしくないか…!?」と推理したくなるほど、すさまじい没入感。まるで自分も、現場に臨場した捜査官になったような気分を得られるのが実におもしろい。

没入感が半端ない!レイヴンはあらゆるデーターベースから真犯人を探っていく
没入感が半端ない!レイヴンはあらゆるデーターベースから真犯人を探っていく画/小野眞智子


没入感を極限まで押し広げたのは、ストーリーのすべてがパソコンの画面上で展開されていくサスペンススリラー『search/サーチ』(18)の製作を手掛けたティムール・ベクマンベトフ監督。

『search/サーチ』においてベクマンベトフ監督は、パソコンの画面やスマートフォン上で物語を進行させつつ、マウスやカーソルの動きにも登場人物の感情を反映させる“スクリーンライフ”というジャンルを開発。革新的な映像表現で、映画ファンを熱狂させた。本作では“スクリーンライフ”をさらにその先へと進化させ、複数のディスプレイに囲まれたレイヴンがマルチタスクで証拠を収集し、真犯人を探り出していく様子を見事に活写。ライブ感もマシマシで、自分もデバイスを操作しているような錯覚すら覚えるなど、これまでにない新しい映画体験を提供している。

そしてスクリーン上には、90分の制限時間を刻一刻とカウントダウンするタイマー、上下する有罪率のデジタル表示もお目見え。上映時間は1時間40分と、時の流れがリアルタイムに近い感覚で描かれていく本作には「レイヴン、急げ!間に合わないぞ!」と声を上げたくなる、スリル増幅装置があちこちに仕掛けられている。

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