“映画紹介マンガ”でこれまでが丸わかり!『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』ハサウェイ・ノアが戦う理由と濃厚なヒューマンドラマ
運命的な出会いを果たしたハサウェイとギギ、そしてケネス
そんな最新作鑑賞前に、前作『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』を詳しくおさらいしていこう。物語は月と地球を往復するスペース・シップ「ハウンゼン365便」の機内から始まった。この機には連邦政府の特権階級が大勢乗っており、それをねらって「マフティー」を名乗るグループが襲撃。瞬く間にハイジャックしてしまうが、機に偶然乗り合わせていたのがハサウェイ、ギギ、ケネスだった!大胆にもギギがグループのリーダーを挑発し、その隙をついたハサウェイが銃を奪うと、ケネスの協力もあって犯人たちの制圧に成功する。
最後に詰めの甘さを見せ、あわや犯人に撃たれそうになったものの、ケネスら政府関係者はハサウェイの機転の早さ、行動力を高く評価。特に興味を引いたのはその出自と経歴だった。ハサウェイの父親はアムロらと共に戦ったブライト・ノア。そう、誰もがその名を知っている、エリートの家系だ。しかし、ハサウェイこそが、連邦政府に敵対する「マフティー」のリーダー。何不自由なく暮らし、十分な教育も受けて将来を約束された彼がなぜ、反政府運動に身を投じることになってしまったのか!?
ハサウェイが地球連邦に敵対する理由とは?
その理由をひも解くには、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(88)で描かれたシャアの反乱までさかのぼる。まだ少年だったハサウェイは父ブライトに会うため、地球から宇宙へ向かうシャトルに乗っていた。そこで出会ったのが、政府高官の娘でニュータイプの資質を持ったクェス・パラヤ。意気投合する2人だったが、悲しい運命が2人を引き離すことに。
シャアの志に共感したクェスはネオ・ジオンに参加してしまう。当然、ハサウェイはこのまま引き下がれない。ブライトが艦長を務める戦艦に密航すると(もちろん、めちゃくちゃ怒られる)、最終決戦が繰り広げられるなか、モビルスーツに乗り込んで宇宙空間へ飛び出していく。モビルスーツに乗ったクェスとの接触を図るが、彼を追ってきたアムロの恋人チェーン・アギの攻撃でクェスが撃墜。激高して我を失ったハサウェイはチェーンを攻撃してしまうのだった…。
多くの犠牲者を出しながらも地球と人類は守られた。本来なら軍法会議で裁かれても文句が言えないハサウェイも戦いに勝利したことでお咎めなし。だが、罪を犯しながらなんの罰も受けないというのは、彼から罪を償う機会を奪ったといえるのではないだろうか。
その後、地球連邦政府では腐敗が進み、地球や一部の特権階級を除く人々の暮らしはさらに荒廃。これでは死んでいった者たちが浮かばれない。シャアの反乱はなんだったのか?クェスの死はなんだったのか?まあ、そんなことをハサウェイが思ったかはわからないが、再び地球に降り立った彼は、そこでの現実を知り、形はどうあれ地球を守ろうとしたシャアの思想に共鳴。「マフティー」に参加すると気づけばリーダーへと上り詰め、現在に至るというわけだ。

