華やかな大舞台の裏側の夢と苦悩…BTS&ソロ活動の軌跡を『Burn the Stage : the Movie』『BTS: Yet To Come in Cinemas』など映像作品で振り返る
JIMIN&JUNG KOOKの気ままな旅「Are You Sure?!」
JIMINとJUNG KOOKが兵役前の最後の時間を過ごす、全8話のトラベルバラエティ。入隊中の2024年夏にディズニープラスで配信された、ファンへのプレゼントのような番組だ。ニューヨーク、チェジュ島、北海道を巡りながら、グルメ、カヌー、キャンプなど、自由気ままな旅を楽しむ姿が映し出される。ナレーションもBGMも最小限。まるでファンがそっとカメラを向けているかのような、ドキュメンタリーに近い構成が特徴だ。
チェジュ島では、Vがゲストとして合流。JUNG KOOKのゴーカートをJIMINとVが2人が走って追いかけたり、クライミングジムで無邪気にはしゃいだり、JUNG KOOKとVが食事をパクパクと平らげる一方で、JIMINは黙って見守ったり。そんな些細なやりとりにも自然なユーモアが宿る。最終回で「これまでで最高の旅だった」「機会があれば、また一緒に旅をしよう」と語ったJUNG KOOKとJIMIN。韓国の報道によると最近シーズン2が撮影されたという情報も。新たな旅が待ち遠しい…!
JINのあたたかな人柄に触れる「Run Jin」
BTSの7人の中で、最初に兵役を終えたJINは、除隊の翌日にオフラインイベントでファンと再会。その直後、スタッフに「ARMYを楽しませたい」と語り、バラエティ番組「Run Jin」の企画をYouTubeでスタートした。本作の最大の魅力は、JINの自然体なリアクションと、誰とでもすぐに打ち解けてしまう親しみやすさ。どんなミッションにも真摯に取り組みつつ、ユーモアを忘れない姿勢は、温かい笑いと癒しを届けてくれる。
全36回におよぶエピソードの中でも、注目を集めたのが俳優、松重豊との共演エピソードだ。チムジルバン(韓国式サウナ)で日本語を交えながら案内役を務め、グルメを堪能しつつ異文化交流を楽しむJINの姿には、礼儀正しさと飾らなさが絶妙に共存していた。さらに、映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』(25)のプロモーションで来韓していたトム・クルーズとの共演も話題に。異色のコラボレーションにもかかわらず終始なごやかな空気を生んだのは、JINの場を和ませるセンスと安定感があってこそだろう。ほかにも、学生服姿でTOMORROW X TOGETHERやENHYPENのメンバーたちとゲーム王の座を競ったり、クライミングに挑戦したりと、体当たりの企画に満ちた「Run Jin」は、JINの多面体を余すところなく伝える宝箱のような番組だ。
先日フィナーレを迎えたソロツアー「#RUNSEOKJIN_EP.TOUR」は、「Run Jin」のスピンオフ的な位置づけだ。ファンのもとへ自ら会いに行くというコンセプトのもと、韓国、日本を経て、アメリカ、ヨーロッパへと、JINはARMYの声援を追い風に走り続けている。
文/桑畑優香