【ネタバレあり】『劇場版モノノ怪 第三章 蛇神』中村健治総監督&越田智明監督がシリーズ完結編に込めた想いと、思い描く「モノノ怪」の今後の展開
TVアニメ「モノノ怪」の劇場版3部作の完結編、『劇場版モノノ怪 第三章 蛇神』(公開中)。大奥内で隠され続けてきた最大の秘密に迫りながら、大奥を根底から揺るがす最恐のモノノ怪・蛇神と主人公・薬売りの壮絶な闘いを描き出す本作で総監督を務めた中村健治と、監督を務めた越田知明にインタビューを実施。シリーズ完結編に込めた思いや制作の裏側を語ってもらった。
退魔の剣を携えた薬売り(声:神谷浩史)と唐傘による死闘、そして火鼠との決戦を経て、大奥にはようやく平穏が訪れたかに見えた。しかし薬売りはいまだ消えない不穏な気配を察知し、警戒を続けていた。そんななか、天子(声:入野自由)の正室・幸子(声:種崎敦美)は待望の男児を授かるも、赤子は間もなく亡くなってしまう。失意のなか、大奥を揺るがす謀略へと巻き込まれていく幸子。一方で大奥では、不自然な地震や女中が惨殺される怪事件が相次ぎ、駆けつけた薬売りの前に、大蛇の姿を宿したモノノ怪・蛇神が現れるのだった——。
※本記事は、映画のネタバレ(ストーリーの核心に触れる記述)に該当する要素を含みます。未見の方はご注意ください。
「次は誰とコラボしようかなみたいな(笑)」(中村総監督)
——第二章『火鼠』で監督を務めた鈴木清崇さんに続き、第三章『蛇神』では越田監督が演出を担当されています。中村監督は引き続き総監督として作品に関わっていますが、今回越田監督を迎えた経緯などをお聞かせください。
中村健治(以下、中村)「僕の個人的な目線で言うと、次は誰とコラボしようかなみたいな(笑)。ただ、大変な作品なので、なかなか立候補する人はいないかなと思っていたら、越田監督がやりたがっているといったようなお話を耳にして…」
越田知明(以下、越田)「『「モノノ怪」好きです!』みたいに飲みの席で話していたら、いま、ちょうど話が来ていますって聞いて。だったらぜひ!ということで、手を挙げたのですが、2年くらい待たされました(笑)」
中村「そうです!そうなんです!(泣)でも、越田監督には第一章の頃からダビングなどにも来てもらっていて」
越田「第一章のダビングとか第二章のアフレコにも参加させていただきました」
——中村総監督から「作るのが大変な作品」と、“大変”というワードを第一章のインタビューの際にもたくさん伺っていたのですが、とはいえ、作品を好きなスタッフさんが集まっている現場ということもあり、逆に監督をやりたがる方が多いのかなと思っていました。
中村「『モノノ怪』がというより、そもそも劇場アニメを1本やるのって大変。単純にスキルや実力の問題なのですが、誰でもできるというわけではありません。業界全体でも人数は絞られてしまうし、できる人たちには依頼が集中するから、彼らのスケジュールはいつも埋まっている状態。会社専属になっている方も増えているから、監督をやってもらう方を探すのって意外と大変なんです。好きな作品をやるために、会社を変える方もいれば、所属会社で腰を据える事を優先されている方もいるし、一人ひとりのライフプランもある…っていうのを考えると、本当にご縁なのかなって感じています」
越田「そうですね」
中村「話が来るタイミングとかも大事ですよね?」
越田「やりたいと言ってもやれないこともあるし…」
中村「夢と現実の兼ね合いとかもありつつ…そういうことを踏まえると、越田監督とはタイミングも含めてうまくいったのでは?と思いますけど、どうです?」
——2年待たされたとのことでしたが…(笑)。
越田「まあ、でもこんな大変なものを作っているのだから、しょうがないかなという気持ちはありました」
中村「アハハハ!」
