桜田ひより×木戸大聖、初共演のラブストーリー『モブ子の恋』風間太樹監督との再タッグ作で深めた信頼 「お互いの存在に助けられた」

桜田ひより×木戸大聖、初共演のラブストーリー『モブ子の恋』風間太樹監督との再タッグ作で深めた信頼 「お互いの存在に助けられた」

「うまくいかない時も『いつでもあなたの一番の味方だよ』と声をかけてくれるのは家族だった」(木戸)

――就職活動に臨むなか、信子が自分の存在について悩む場面は、その心象風景を“水の中でもがく”というシーンによって表現されています。桜田さんは、5月の長瀞に身を浸したと伺いました。

「本作は監督やスタッフさんと一緒に作っているという感覚がとても強かった」と桜田は話す
「本作は監督やスタッフさんと一緒に作っているという感覚がとても強かった」と桜田は話す撮影/髙橋耀太

桜田「そこがオールアップのシーンでした。本作は監督やスタッフさんと一緒に作っているという感覚がとても強く、撮影が進むなかで信頼関係もできていたので、水に飛び込むということへの抵抗はありませんでした。ただ私は泳ぐのが苦手ということもあり、精神的にはハードなシーンでもあって。足が付くような浅いところでの撮影で、溺れる心配はなかったのですが、水の力をすごく感じました。信子の心情と、私が水に対して感じる思い。ハードなシーンではありましたが、その2つがリンクした、私にとってとても意味のあるシーンになりました」

木戸「ひよりちゃんは水が苦手というお話を聞いていたので心配していたんです。でも当日は『とことんやってやるぞ』という意志が見えて、モニター越しにひよりちゃんの役者魂を目にしました。怖いと身体が固くなったり、小さな動きになったりすると思うのですが、ひよりちゃんは覚悟を決めた人の動きをしていましたから。監督のOKがかかった瞬間、現場では拍手が湧き起こりました」

――信子と入江は、お互いの存在を励みに未来へと進んでいきます。お2人にとって「この人の存在や言葉が支えになった、励まされた」と感じるようなご経験がありましたら教えてください。

桜田「いま思い浮かぶのは、風間監督からの言葉です。今回は信子を演じるうえで、自分自身と向き合い、これまであまり人に話してこなかったような葛藤やネガティブな感情を監督に吐露することもありました。そこで人との関わり合いに対する悩みをお話した時に、風間監督から『人と人の間に、なにもないってことはないから』と声をかけていただいて。私は、その言葉にすごくハッとしたんです。人と人が関われば、そこには必ずなにかしらの感情や関係性が生まれる。だからこそ『仲良くなりたい』、『この人のことをもっと知りたい』と思う相手には、誠意を持って関わらないといけないんだと改めて感じて。この人と関わりたいと思ったらそこで腹を括って、なにがあっても受け止めて、相手への思いやりを持ちたいなと思いました。風間監督の言葉をきっかけに、人との接し方や関わり方が大きく変わったように思います。また、こうして自分の悩みや弱さと向き合ったことで、俳優として、そして人としても強くなれたように思いますし、自分のことをより理解するきっかけにもなりました」

「入江を通して『やさしさってどういうものなんだろう?』と考えさせられた」と語った木戸
「入江を通して『やさしさってどういうものなんだろう?』と考えさせられた」と語った木戸撮影/髙橋耀太

木戸「僕にとって、家族の存在はやっぱりとても大きなものだと思います。親戚含め、自分の家系には僕のような仕事をしている人はいないのですが、みんなすごく応援してくれていて。そして同じくらい心配もしてくれるんです。僕は比較的、この世界に入るまでに時間がかかった人間です。だからこそいまは悩みや不安以上に、俳優として現場に立てている喜びや好奇心のほうがずっとまさっている。苦しさや悔しさも、味わえていることがうれしいくらいです。なかなかうまくいかない時にも、『いつでもあなたの一番の味方だよ』と声をかけてくれるのは家族でした。これまでにも何度かその言葉をもらっていて、そのたびに心強く、救われる想いがします。いろいろな作品に出させていただけるようになってからは、『無理をしないでね』と伝えてくれることも多いですね。『こういう仕事をやりなさい』と言うのではなく、いつも自分のことを認めてくれて、気にかけてくれていることに感謝しています」


取材・文/成田おり枝

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