【15周年篇】3.11が発生した2011年、 上映形式の変化や日本を盛り上げた映画を紹介!映画業界&劇場の“あの頃”を振り返ろう
昨年、映画ファンから大好評を集めたTOHOシネマズの「アニバーサリーキャンペーン」が2026年も好評開催中。劇場オープンから5年単位で周年を迎えるTOHOシネマズ15劇場限定で、毎月14日(トウ<10>フォー<4>の日)に1,300円で映画が観られるTOHOシネマズデイが復活するなど、おトクなキャンペーンやワクワクする企画が年末まで実施されている。
それにあわせてMOVIE WALKER PRESSでは、アニバーサリーを迎える各劇場のオープン当時の社会の動きや映画界のトレンドなどを振り返りながら、スタッフの声をもとにそれぞれの劇場の特色や魅力などを紹介するコラムを不定期で連載中。全6回で展開する当コラムの第3回は、今年でオープン「15周年」を迎える2劇場にスポットライトを当てていこう。
“3.11”のあった2011年、映画界ではどんな出来事が?
「15周年」を迎える「TOHOシネマズ 甲府」と「TOHOシネマズ 上田」がオープンした2011年を振り返るうえで、まず避けて通ることができないのが東日本大震災だ。3月11日14時46分に発生したマグニチュード9.0の巨大地震と、それに伴う津波や原発事故、各地で相次いで起きた余震。東北地方を中心に東日本全体に時代な被害をもたらしただけでなく、日本中の人々が不安な日々を過ごすことになった。
そうしたなかで、復興に向けたテーマのひとつとなったのが“絆”だ。人同士のつながりの大切さがいま一度見直されると同時に、災害時でも安定した通信インフラやSNSなどを利用したリアルタイムでの情報共有が求められるようになりスマートフォンの利用率が急激に増加。また、「FIFA女子ワールドカップ」でサッカー女子日本代表の“なでしこジャパン”が優勝を果たしたことも、日本中に勇気と希望を与えるきっかけに。
なかでも映画は、優しく背中を押してくれたり、大勢で同じ空間を共有しながら1本の作品を味わう楽しさを教えてくれるなど、多くの人々の心の支えになったことだろう。震災の直後には首都圏でも安全点検や計画停電などの影響で休館となる映画館が多々見受けられたが、徐々に日常が取り戻されていった。この震災を契機に防災意識が高まることとなり、全国の映画館では、来場者に安心して映画を楽しんでもらうことをより最優先にした取り組みが、現在も続けられている。
作品単位でこの年を振り返れば、洋画では『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(11)を筆頭に人気のシリーズ作品が強さを発揮。一方の邦画は、スタジオジブリの『コクリコ坂から』(11)をはじめ堅実なヒット作が相次ぎ、「GANTZ」のような人気漫画の実写化から『モテキ』(11)などのテレビドラマの劇場版、『八日目の蝉』(11)のような文芸作品や『ステキな金縛り』(11)のような人気監督のオリジナル作品、さらには深夜アニメの劇場版ながら大ヒットを記録した『映画「けいおん!」』(11)と、多種多様な作品が映画館を盛り上げていた。
また、2000年代後半の3D映画ブームをきっかけにデジタル上映が主流となり、従来の35mmフィルムプロジェクターからデジタルプロジェクターへ移行する劇場が急増したのも2011年の映画界を象徴する出来事のひとつ。TOHOシネマズでは国内の全劇場の全スクリーンにデジタル上映システムの導入が完了した。次頁で紹介する「TOHOシネマズ 甲府」と「TOHOシネマズ 上田」は、新規開業時から全スクリーンがデジタル上映に対応したフルデジタルのシネコンとして、時代の先端をいくことに。

