渡辺翔太が主演作『事故物件ゾク 恐い間取り』について加藤諒&松原タニシと語り合う!怖がりでもホラー作品に挑戦した理由とは

渡辺翔太が主演作『事故物件ゾク 恐い間取り』について加藤諒&松原タニシと語り合う!怖がりでもホラー作品に挑戦した理由とは

「事故物件って、住んでみたら意外といいことがあったりもして」(松原)

――主人公のヤヒロは、「このままでいいのか」という想いから、夢を叶えるために上京をして挑戦を始めます。「売れたい」という欲を抱いているヤヒロですが、そういった想いに共感することはありますか?

 【写真を見る】怖がりな渡辺翔太がホラー作品の主演に挑戦した理由とは?
【写真を見る】怖がりな渡辺翔太がホラー作品の主演に挑戦した理由とは?撮影/河内彩 スタイリスト/櫻井 賢之[casico] ヘアメイク/TAKAI(undercurrent)衣装協力/ジャケット(Plan C/プラン シー)¥224,200、シャツ(Plan C/プラン シー)¥139,700、パンツ(Plan C/プラン シー)¥151,800、その他スタイリスト私物 以上、渡辺翔太 スタイリスト/久保田姫月 ヘアメイク/スギノトモユキ 以上、加藤諒

加藤「タニシさんは本当に、売れたいという想いから事故物件に住むようになったんですか?」

松原「そうです。なにも仕事がないころに、そういった番組企画をいただいて。前作の主人公、ヤマメとまったく同じで、売れるためのきっかけとして事故物件に住み始めました。前作のヤマメ、今回のヤヒロもそうですが、家を退去する時にちょっとお礼を言っているような感じがありますよね。ただ売れたいということだけでなく、霊への『ご協力ありがとうございました』という気持ちが見えるようで、こういったところをちゃんと映画に入れてくれるんだなと思いました」

――渡辺さんはグループ活動、そして個人としてのお仕事もノリに乗っています。

渡辺「いまでこそそう言っていただけますが、いまでも『売れたいな』と思っています」

加藤「貪欲!」

渡辺「貪欲さやハングリー精神は、あるかもしれないですね。天井を作らないというか、『まだ行けるだろう』とずっと思っています。同時に先読みや近道をせずに、地に足をつけて、目の前のことを一つ一つ着実にやりながらステップアップしていきたいなと。これまでのことを考えてみても、やっぱりまじめにやることが大事だったなと感じています」

加藤「僕はまだまだ無名のころ、いろいろな番組の公式ホームページを検索して、『誰に出演してほしいか』という項目に自分の名前をめちゃくちゃ書き込んだりしていました。『見た目とのギャップがあって、キレキレのダンスを踊れます』と書いたり(笑)」

渡辺&松原「すごい努力だ!」

加藤「あとSNSで好きな監督をフォローして、その監督がつぶやいた瞬間に『いいね』を押しまくったり。中田監督のSNSにも『いいね』を押しまくっていました。そんなことをしていたら、入江悠監督と今泉力哉監督と二宮健監督が、『加藤諒が、いいねを押しまくってきて怖い』と会話をしていたことがあって。その投稿にも『いいね』を押しました(笑)。やっぱり動かないとダメだなと思うので、『こんな人、いますよ』というアピールをしています」

――渡辺さんはそういったアピールをすることはありますか。

“事故物件住みますタレント”として活動を始めたヤヒロにヤバすぎる怪奇現象が次々と襲い掛かる!
“事故物件住みますタレント”として活動を始めたヤヒロにヤバすぎる怪奇現象が次々と襲い掛かる![c]2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会

渡辺「僕はそういうのが下手っぴで…。ほかの人に『どうぞ、どうぞ』と譲ってしまうところがあります。本作の完成披露でも主演なので真ん中に立たせていただくんですが、なんだかくすぐったくて。自分ばかり話していいのかなと思ったりしつつ、主演だからもっと堂々としていてもいいのかなと思ったり。そういう面での貪欲さも、もう少しあったほうがいいのかもしれません」

加藤「でもそれが、しょっぴーのいいところでもあるからね」

松原「その人のよさが、ヤヒロにも出ていますよね。売れたいんだけれど、他人を優先してしまう」

渡辺「自分が演じていて言うのもなんですが、ヤヒロは本当にいいヤツですよね」

――売れたいと願うヤヒロが「みんなが行くほうに行くな」という言葉を胸に刻みながら、大変そうな道を選んでいく姿も印象的です。皆さんにとって、大変そうな道を選んでよかったなと思うご経験や、大切にしている考え方があれば教えてください。

渡辺「僕は『やらないで後悔するより、やってから後悔したほうがいい』という考えを持つようになりました。いただいたご依頼でも、ちょっと自分にはうまくできないかもしれないと想像してその思い込みだけでお断りをするのではなく、食わず嫌いをせずに一度やってみて、それをきちんと客観視してみることが大事かなと。いまは『とにかくなんでもやってみる』という精神を持っていたいなと感じています」

――思い切って飛び込んでみると、意外と楽しかったり、新しい発見があるものかもしれません。

やさしく人一倍憑りつかれやすい体質のヤヒロ。彼と惹かれ合うヒロイン春原花鈴役を畑芽育が演じる
やさしく人一倍憑りつかれやすい体質のヤヒロ。彼と惹かれ合うヒロイン春原花鈴役を畑芽育が演じる[c]2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会

渡辺「そうですよね。例えば恋愛ドラマに出演した時など、最初は『僕ですか!?』と感じることもあって。オンエアを観て少しくすぐったくなることもありましたが、すごくいい経験をさせていただきました。向いていないと思ったとしても、思い切って飛び込んでみれば、それは決して無駄にならない気がしています」

松原「僕はそれこそ、事故物件に住むということ自体、ほかの人がやりたがらないから始めたことでもあります。競合相手がいないんですね。あえてみんなが嫌がるところに住んで、みんなが掘ろうとはしなかったところを掘って、いろいろなことを知ることができる。事故物件に住んでよかったなと思います」


――事故物件に住むことで、新たな発見はありましたか。

“事故物件住みます芸人”として近年24軒目の事故物件に住み、YouTubeなどで活躍する松原タニシ
“事故物件住みます芸人”として近年24軒目の事故物件に住み、YouTubeなどで活躍する松原タニシ撮影/河内彩

松原「いろいろありますね。事故物件って、住んでみたら意外といいことがあったりもして。意外といいことが続くなあと思ったりもする」

加藤「そうなんですね!映画のなかに出てくる事故物件も、この間取りにしては安くない?と思うようないいお部屋でしたよね」

松原「それも事故物件ならではのよさですよね」

加藤「僕は昨年、『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』というミュージカルをやらせていただいて。武田真治さんとダブルキャストだったんです。僕と真治さんではタイプが全然違うし、真治さんが15年ずっと演じられてきた役を僕もやらせていただくとなった時に、『どうしよう』とすごく悩んで『絶対に同じものにならないほうがいいよな』と思ったんです。その姿を真治さんが見てくださっていて、千秋楽には『楽なほうを選ばなかったんだね』と言っていただきました。すごくうれしかったですし、飛び込んでよかったなと思いました」

渡辺「それはグッときますね!」

取材・文/成田おり枝

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