サイモン・ペッグが語る「ミッション:インポッシブル」シリーズの20年間!トム・クルーズに最後にかけたい言葉が胸熱…

サイモン・ペッグが語る「ミッション:インポッシブル」シリーズの20年間!トム・クルーズに最後にかけたい言葉が胸熱…

トム・クルーズ演じる敏腕スパイ、イーサン・ハントが不可能なミッションに挑む人気スパイアクションシリーズの最新作にして、“ファイナル”だともささやかれている『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』が5月23日(金)より公開となる。29年もの間、映画ファンを熱狂させてきた本シリーズで、『M:i:III』(06)以降、レギュラー出演してきたサイモン・ペッグに単独インタビュー!ペッグが本シリーズや役柄に懸けた情熱や、公私共に深い絆を培ってきたクルーズとの関係性について熱く語ってくれた。

『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』で果たしてイーサン・ハントたちの運命はいかに!?
『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』で果たしてイーサン・ハントたちの運命はいかに!?[c]2025 PARAMOUNT PICTURES.

前作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』(23)から2か月後が舞台となる本作。いまだ全貌がベールに包まれているなか、予告編では1作目『ミッション:インポッシブル』(96)のワイヤーアクションをはじめ、イーサンがこれまで披露してきた命知らずのアクションシーンが多数インサートされていて、まさに集大成的作品となりそうだ。

【写真を見る】『M:i:III』で初登場!場面写真で振り返る、ベンジーとイーサンの20年にわたる友情
【写真を見る】『M:i:III』で初登場!場面写真で振り返る、ベンジーとイーサンの20年にわたる友情[c]Everett Collection/AFLO

ペッグが演じるベンジー・ダンは、本シリーズには欠かせないメインキャラクターの1人で、高度なハッキング技術やコンピュータプログラミング、ガジェットの操作に長けたハイスペックのエンジニアだ。初出演作『M:i:III』では、遠隔でサポートする存在だったが、続く4作目『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(11)以降は、エージェントの試験にパスし、イーサンたちと共に現場で稼働するチームの一員として活躍してきた。

「ベンジーはエージェントのなかで、一番観客に近い普通の人」

2023年に開催された『デッドレコニング』のプレミアに登壇したサイモン・ペッグ
2023年に開催された『デッドレコニング』のプレミアに登壇したサイモン・ペッグ[c]Everett Collection/AFLO

何度もイーサンを窮地から救うべく、自身のスキルをフル活用してきたベンジーだが、彼にはもう一つ、どんなにシリアスな場面でもユーモアをぶちこめるという唯一無二な役割も担ってきた。ペッグは、ベンジーのコミカルな要素のさじ加減について「常々、微妙なバランスを心掛けて演じてきました。いつもふざけてばかりの単なる道化ではなく、キャラクターとしての土台をきっちりと作ったうえで、要所要所に笑いをもたらしていく存在でなければいけなかったから」と繊細な役作りについて明かす。

『デッドレコニング』での3人
『デッドレコニング』での3人[c]Everett Collection/AFLO

さらに「ベンジーは、劇中で登場するエージェントのなかで、一番、普通の人であり、観客に近い普通の目線でいろんな物事を客観的に見ている立場でもあります」と捉えてきた。
「すなわち、改めて目の前で起きていることを見ると、常識ではあり得ないいち大事だとわかるからおもしろいんです。ベンジーはそういうシリアスで危険な状態について、真実を包み隠すことなくありのままズバッと言うので、そこでみんながドカッと笑う。そういったメリハリに気を遣いながらこれまで演じていきました」。

運命を握る鍵を手にするルーサー。(『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』)
運命を握る鍵を手にするルーサー。(『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』)[c]Everett Collection/AFLO

いつもイーサンや、沈着冷静な名ハッカー、ルーサー・スティッケル(ヴィング・レイムス)と共に、絶妙なチームワークを発揮してきたベンジー。ペッグは最新作を含めたシリーズ8作のうち、5作に出演してきたが、回を重ねるごとにキャラクターも変化してきたと言う。
「ベンジーは、人間としてもエージェントとしても、1作ごとにするいろんな経験を通して成長していくわけです。だから、前の作品で彼になにが起きたか、どんな経験をしたかということを踏まえたうえで、それをキャラクターに反映させて演じなければいけない。そういった経験の積み重ねにより、彼がより成熟した人間やエージェントになっていくよう、1作ずつつなげていく形で演じました」


「トムのスタントは、生で見ると本当にビビります!」

トム・クルーズのド迫力のアクションを捉えた『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』のポスター
トム・クルーズのド迫力のアクションを捉えた『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』のポスター[c]2025 PARAMOUNT PICTURES.

毎回、陸、海、空において、超絶アクションを自らこなしてきたクルーズ。今回も飛行中の小型プロペラ機にしがみつく空中スタントや、特殊なマスクとウェットスーツを身に着けた水中スタント、空母からのダイブなど、アドレナリン噴出ものの見せ場が用意されている。クルーズの人間離れしたスタントを目の前で見たこともあるというペッグは「生で見ると、本当にビビります!見ているほうは心配ですし、めちゃくちゃ怖いです」と興奮気味に話す。

『デッドレコニング』でのベンジー
『デッドレコニング』でのベンジー[c]Everett Collection/AFLO

「もちろんトムはプロ中のプロですし、万が一のことが起こらないように何度もリハーサルを重ね、完璧な体制で臨みます。とはいえ、実際になにが起こるかはわからないじゃないですか。なにか間違いが起こり、大事故につながったらどうしようという心配は常にしているから、本当にドキドキしながら見ています。たとえば、崖からバイクでダイブしたり、飛行機にぶら下がって飛んだりと、普通ではあり得ないアクションでしょ。すごくスリリングなシーンになるけど、見ている側としてはいつも気持ちが穏やかではないです」と告白。

『デッドレコニング』でも過酷なミッションに挑んだイーサンたち
『デッドレコニング』でも過酷なミッションに挑んだイーサンたち[c]Everett Collection/AFLO

長年、シリーズで座長を務めてきたクルーズについて「やっぱりトムは、本当に真のリーダーとして、自分たちにとてもいいお手本を見せてくれる人です。彼は毎回、その場その場で本当に全力を出し切るという姿勢なので、そういうところからすごく刺激を受けました。そういう熱意は、自分をはじめ周りの人たちにも伝播します。だから、現場で彼の背中を見ながら、自分たちも彼の情熱に負けないぐらい、100%、いや110%以上のものを出せるように臨んでいこうと思えます」と心からリスペクトする。

『ローグ・ネイション』のメイキングショット。カサブランカの町を疾走して、車が横転する前のシーンでは…!
『ローグ・ネイション』のメイキングショット。カサブランカの町を疾走して、車が横転する前のシーンでは…![c]Everett Collection/AFLO

公私共にクルーズの盟友であるペッグだが、自分しか知らないクルーズの意外な一面や魅力などがあるのか?と聞いてみた。
「世界中の人々は、観客としてトムを見ているわけですが、彼は間違いなく並外れたスターであり、ちょっと超人的な存在として捉えられている部分があると思います。でも、僕はトムが普通にコーヒーを飲んでいたり、食事したり、くだらないジョークを言っていたりするごく普通の人間としての面を間近でたくさん見てきました。逆に言えば、そういった一面こそ、みなさんにとってはある意味、意外なんじゃないでしょうか。本当に彼は仕事に熱心なスーパースターですが、あくまでも普通の人間です」と、とても穏やかにかつ愛情を込めて語るペッグ。

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