超能力ヒーローエンタメ『ハイファイブ!』にカン・ヒョンチョル監督が込めた“人”への眼差し「ファンタジーは、必ず現実に足をつけていなければならない」

超能力ヒーローエンタメ『ハイファイブ!』にカン・ヒョンチョル監督が込めた“人”への眼差し「ファンタジーは、必ず現実に足をつけていなければならない」

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「パク・ジニョンさんがアーティストとして積み重ねてきたエネルギーが映し出されている」

肺移植で人並み外れた肺活量を得たチソンは脚本家志望のオタク青年
肺移植で人並み外れた肺活量を得たチソンは脚本家志望のオタク青年[c]2025 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & ANNAPURNA FILMS. All Rights Reserved.

脚本の段階から唯一イメージしていたというのが、アン・ジェホンだ。「実は近所に住んでいるんです。すばらしい俳優である以前に、親しい友人でもあります」と監督は明かす。「アン・ジェホンさんは、本当に優れた俳優である一方で、どこか自分たちの周りに普通にいそうだと感じさせる人。好感度も高い」。人柄そのものを、役にかなり溶け込ませたという。どのように反映したのかと尋ねると、「それは企業秘密なんですけどね(笑)」としながら、素のアン・ジェホンが持つ親しみやすさが、どこか抜けたところのあるシュールな魅力として画面に滲み出ていると語った。

ラ・ミランには、「すごく少女のような一面がある」ことに惹かれたという。「劇中のキャラクターも、とても純粋ですよね。そうした少女のような部分を最大限に引き出したいと思いました」。長年舞台で鍛えたコメディセンスと、人情味のある演技力を併せ持つラ・ミランだからこそ、その無垢さがソンニョというキャラクターに説得力を与えている。

治癒能力で負傷者を助けるヤクソン
治癒能力で負傷者を助けるヤクソン[c]2025 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & ANNAPURNA FILMS. All Rights Reserved.

ヤクソンを演じたキム・ヒウォンについては、キャスティングの狙いをこう明かした。「現在の韓国映画では悪役のイメージが非常に強い俳優なんですが、本作ではとても善良な人物を演じています。意外性と、俳優として持つ演技の幅広さを見せたかった」。「ハイファイブ」を演じる5人のなかで最年長のキム・ヒウォンは、複数の人が同時にアクションをするシーンで自然とチームをまとめる役割を担っていたといい、「交通整理をしてくれたんです。まるで幼稚園の先生の後ろを園児たちがついていくような感じで(笑)」と現場での様子を振り返った。

一方、これまでとは大きく異なる顔を見せるのが、GOT7のパク・ジニョンだ。膵臓の移植によって全盛期の若さとパワーを取り戻したカルト教主ヨンチュンを演じ、これまでのクリーンなイメージを覆す悪役へと変貌を遂げた。初めての本格的な悪役への抜擢について、監督は「過去の出演作を見て選んだというより、純粋に本人が持っている強烈な印象に惹かれました」と語る。「カルト教団の教祖として舞台の上に立ち、大勢の信者を圧倒するカリスマ性を見せる場面があります。あのシーンには、パク・ジニョンさんがパフォーマンスをするアーティストとして普段から積み重ねてきたエネルギーが映し出されていると思うんです」。老年期のヨンチュンを演じるシン・グとの二人一役も、本作の見どころのひとつだ。

悪役に挑戦したパク・ジニョン
悪役に挑戦したパク・ジニョン[c]2025 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & ANNAPURNA FILMS. All Rights Reserved.

現場の空気感について聞くと、「これまで何本か映画を撮ってきましたが、俳優運に恵まれていることが一つの財産だと思っています。今回の『ハイファイブ!』は、いわば善良な俳優たちの決定版のような現場でした」と監督は語った。なかでも印象的だったのが、劇中で不倶戴天の敵のように激しく殴り合うパク・ジニョンとイ・ジェインの姿だという。「『カット!』の声がかかった瞬間、2人ともお互いに『ケガしてない?』と気遣うんです。そして『いまのカット、うまく殴り合えたね』と喜び合う。そういう姿がたくさん記憶に残っています」。


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