「女神降臨」「愛と、利と」『サヨナラの引力』…子役から実力派俳優へ、俳優デビュー20周年を迎えるムン・ガヨンの歩み
韓国で社会現象となったラブストーリー『サヨナラの引力』で初の映画主演に抜擢!
「愛と、利と」での好演がオファーのきっかけだったという『サヨナラの引力』は、ガヨンにとって9年ぶりの映画出演作。孤独な人生を送ってきた大学生ジョンウォンが、心から信頼できる相手ウノと出会い、やがて、恋人同士となっていく。仲睦まじく過ごすようになった2人だが、就職や住宅難といった現実が立ち塞がる。ガヨンは、自由奔放に見えて心の奥に寂しさを抱える20代と、過去を冷静に振り返る30代のジョンウォンを、話し方や声のトーンを変えて自然に演じ分けている。ウノの父親との心温まるシーンも心に残る。抜群のコンビネーションを見せるウノ役はドラマ「誰だって無価値な自分と闘っている」も好評だったク・ギョファン。百想芸術大賞の授賞式で喜びを語ったガヨンは「この賞も先輩のもの」と、ギョファンへの感謝を伝えた。
『サヨナラの引力』を終えたガヨンは、ラブコメディ「あいつは黒炎竜」、法廷ヒューマンドラマ「瑞草洞<ソチョドン>」に立て続けに参加。イ・ジョンソクが主演を務める「瑞草洞<ソチョドン>」では、同じビルに入居する事務所で働く先輩弁護士たちとの交流のなかで、自分の進む道を探す新人弁護士ヒジを演じた。10年前に香港で運命的な出会いを果たしたジュヒョン(ジョンソク)との恋の行方も見どころだ。それぞれの弁護士たちが抱えるリアルな案件と共に、彼ら彼女らそれぞれの生き方も描かれていて見応えたっぷり。ガヨンは依頼人に寄り添う姿勢を貫くヒジを落ち着いた演技で見せている。
本を読むのが好きで、2024年にはエッセイ集「PATA」を出版した経験を持つガヨン。将来的には小説も書いてみたいと思っているという。映画にドラマに引っ張りだこの彼女は、人気ウェブマンガを原作とし、『パラサイト 半地下の家族』(19)のチェ・ウシクや「素晴らしき新世界」のホ・ナムジュンと共演する2027年放送の新ドラマ「クジラ星」にも出演予定。日本の植民地下にあった1920年代を舞台に、親日派の家に仕える家政婦が、海に落ちた独立運動家を救ったことをきっかけに始まるラブストーリーとのこと。名作映画『八月のクリスマス』(98)を手掛けたホ・ジノ監督との共同作業のなかで、さらなる魅力を発揮してくれそうだ。
文/佐藤結
