“型にはまらない俳優”ク・ギョファンが語る『サヨナラの引力』の魅力「愛は一度は誰もが経験すること」

“型にはまらない俳優”ク・ギョファンが語る『サヨナラの引力』の魅力「愛は一度は誰もが経験すること」

芸達者の多い韓国芸能界にあっても、これほど立て続けに映画人からのラブコールを受け、出演作が相次ぎながらも、特定のイメージや枠にとらわれない演技をする役者はそう多くはない。ただスクリーンのなかに存在するだけで、人物を作ってしまえる俳優。それがク・ギョファンだ。『サヨナラの引力』(7月3日公開)で演じたウノもまた、例外ではない。

「ムン・ガヨンさんとは恋人役ではなく、親しい友人や敵同士としてでもうまく演じ切れたでしょう」

2008年の夏。ソウル発の⻑距離バスの中で、故郷の高興(コフン)へ向かうウノは、同じバスに乗っていたジョンウォン(ムン・ガヨン)に一目惚れする。ウノは想いを言い出せず、友達として彼女に寄り添い続ける。ク・ギョファンは誠実なウノそのものだ。彼は本作において、「普通のロマンス映画は恋愛までしか映し出さないが、『サヨナラの引力』はその後を描いている点に惹かれた」と語っており、シナリオに惚れ込んで出演を決めたという。なにより「以前からキム・ドヨン監督の作品やムン・ガヨンさんの出演作の大ファンだったので、オファーをいただいただけで、私にとっては奇跡が起きたんだと言えますね」と喜びを口にした。

かけがえのない恋と別れを爽やかに描いた『サヨナラの選択』
かけがえのない恋と別れを爽やかに描いた『サヨナラの選択』[C]2025 KC VENTURES CO., LTD AND K WAVE MEDIA LTD ALL RIGHTS RESERVED.

ク・ギョファンとムン・ガヨンが恋愛映画の主⼈公を演じるのは、本作が初めてだ。それにもかかわらず、2人のやり取りは実に自然で、それが本作の最大の魅力となっている。キム・ドヨン監督も、2人がアドリブで呼吸を合わせて作り上げたシーンがいかにすてきだったかを語っている。例えば洗車場でタオルを絞り上げるシーン。ク・ギョファンがぐるりと回る茶目っ気にムン・ガヨンが応えたことで、コミカルかつ微笑ましいムードが作り上げられた。

劇中に登場する、二人の青春を象徴する出来事やアイテムも必見
劇中に登場する、二人の青春を象徴する出来事やアイテムも必見[C]2025 KC VENTURES CO., LTD AND K WAVE MEDIA LTD ALL RIGHTS RESERVED.

「お互いに事前に細かく動きを決めていたわけではなく、洗車場という空間で2人が自然に楽しめることや、その時間を心地よく過ごせるやり方を探りながら演じていました。私がぐるっと回るとムン・ガヨンさんも同じく回ってくれて、それだけでおもしろいシーンが出来上がったんです。改めて振り返ると、とにかく相性が良かったんじゃないでしょうか。ムン・ガヨンさんとは恋人役ではなく、親しい友人や敵同士としてでもうまく演じ切れたでしょう。俳優の皆様やスタッフの方々といった制作陣の深い親交があれば、結果的に良い作品が出来上がるといつも確信しています」

息がぴったりだからこその名シーンの数々
息がぴったりだからこその名シーンの数々[C]2025 KC VENTURES CO., LTD AND K WAVE MEDIA LTD ALL RIGHTS RESERVED.

ムン・ガヨンと共に作り上げたシーンだけでなく、繊細で不器用なウノの人物造形においてもク・ギョファンだからこそ観客の心に響く表現となっている。ジョンウォンが憧れている先輩ミンジェ(イ・サンヨプ)は、スマートで女性の扱いに慣れていて、金銭的にも恵まれている。一緒に参加した飲み会でウノは、嫉妬のあまり料理のムール貝を殻まで食べてしまう。笑いを誘う一方、手強い恋敵への情けない姿は誰しも経験があるようにも感じられる。キム・ドヨン監督から「いたずらっ子のような魅力を持つ」と評されたク・ギョファンならではの親近感のあるシーンのようにも思える。だが彼は、アドリブを多用し⾃由奔放に⾒えながらも、決して自分の感覚だけで演じているわけではない。

【写真を見る】爽やかストライプシャツのク・ギョファンをスペシャルシュート!
【写真を見る】爽やかストライプシャツのク・ギョファンをスペシャルシュート!撮影/JANG HOMIN


「たしかに脚本にはないのでアドリブと言えばそうですが、突然カメラが回った時にした即興というよりは、撮影現場のリハーサルで監督とたくさん意見を交わし、動きを合わせながら作り出したシーンが多かったです。私は監督の意図と演出に忠実に、シナリオに書かれたどおりに動くよう努めています。ある監督の作品に俳優として出演するということは、その監督の世界に入り込むということですよね。私は監督たちの世界を理解するために、撮影現場では監督と仲良くなろうと力を注いでいます。演じる役に自分自身の性格を持ち込むことは、ほとんどありません」


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