“型にはまらない俳優”ク・ギョファンが語る『サヨナラの引力』の魅力「愛は一度は誰もが経験すること」

“型にはまらない俳優”ク・ギョファンが語る『サヨナラの引力』の魅力「愛は一度は誰もが経験すること」

「遊びであり、仕事でもあり、シーンが形になっていく過程そのものが特別な思い出」

ク・ギョファンが持ち合わせている俳優としての雰囲気に強く惹かれたキム・ドヨン監督の期待に応えるように、ク・ギョファンは監督とともにウノというキャラクターを一緒に完成させた。とりわけ、ジョンウォンと出会った2008年と飛行機の中で再会した2024年でのルックスのギャップは、ただウノが成長したというだけではない、心境の変化を感じさせる。

劇中のファッションのなかにはク・ギョファンの私物を取り入れたこともあったそう
劇中のファッションのなかにはク・ギョファンの私物を取り入れたこともあったそう[C]2025 KC VENTURES CO., LTD AND K WAVE MEDIA LTD ALL RIGHTS RESERVED.

「印象的だったのは、物語が進むにつれウノのファッションが少しずつシンプルになっていく演出です。序盤の彼は、チェックのシャツなど複数の服を重ね着することが多く、それがウノの複雑な内面を表していました。後半では徐々にレイヤードスタイルが減っていって、再会したシーンではかなりシンプルでスタイリッシュになっている。ウノの心理的な変化を視覚的に表現していたんです。かなりおもしろいと思いました。これも私が特別に何かを表現したというよりも、監督のディレクションや衣装チームのデザインに従いながら一緒に考え抜いて作り上げた結果だったと思います」

「特定のシーンのエピソードをお話するのは少し難しいんです」と、ク・ギョファンは一つの場面だけを切り取って語ろうとはしない。それは彼にとって、ワンカット、ワンシーン、ワンシークエンスがすべて宝物だからなのだろう。「私にとっては、映画のシーンのすべてを撮影すること自体がエピソードなんです。それは遊びであり、仕事でもあり、シーンが形になっていく過程そのものが特別な思い出なんです」。

暖かな時間が流れるウノとジョンウォン
暖かな時間が流れるウノとジョンウォン[C]2025 KC VENTURES CO., LTD AND K WAVE MEDIA LTD ALL RIGHTS RESERVED.

すべてのシーンを大切にしていることは、キム・ドヨン監督から聞いた撮影現場での様子にも現れていた。監督はムン・ガヨンに小さなデジタルカメラを渡していたそうだが、ク・ギョファンもカメラを手に取り、互いを撮影し合っていたという。インタビュー中にその写真たちを見せると、彼は指で写真に触れながら、「こうやって写真を押すと、再生されて動き出しそうです」と笑みを浮かべ、撮影現場での日々を愛おしそうに振り返った。

「結局、残るのは写真だと思います。写真にはその時の物語がすべて詰まっていて、いま見返しても当時の撮影現場の記憶が、鮮やかによみがえります。ムン・ガヨンさんが私の写真を何枚も撮ってくださいましたし、私もこの思い出を大切にしたくてたくさん写真を撮りました。表に出るのは私たち2人の写真だけですが、共演者の方々や監督、スタッフのこともたくさん撮ったんです。こうして残した写真は思い出のアルバムであると同時に、映画そのものだったと思います」


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