水上恒司×ユンホ、歌舞伎町で炸裂する最強バディアクション!『TOKYO BURST-犯罪都市-』舞台裏を明かす
「共演者への“当たり前”のリスペクトが自然にできている現場でした」(水上)
――アクションの準備はどんなことをされたのでしょうか?
ユンホ「普段のアーティスト活動に向けた準備とは違いましたね。アーティストの時はダンスもあるので、ある程度スリムでいないといけない。でも今回は刑事役ですし、韓国から来ているという設定もあったので、そのために増量して『犯罪都市』シリーズのイメージに近い体を作りました。かなりたくさん食べたりしていたんですけど、それはなかなかキツかったですね」
水上「体重を増やすのはけっこうつらいですよね。僕は、これまでにも役作りで体重を増やした経験があるので、今回は限られた時間のなかでやれることをやっただけという感じですね。共演者のなかでも、福士さんの体作りはダントツで、ものすごくしっかり仕上げられていたので、本当に感服しました」
――アクションでなにか乗り越えたという部分はありますか?
水上「やっぱり頭突きですね。ふりかぶる時に、目で状況を見られないので、カメラがどこにあるのかわからない時もあるんですよ。内田監督からもうちょっと豪快に行ってほしいとリクエストされたこともありました。これまでにないことだったので、そこは難しかったですね」
ユンホ「僕の場合は、ナイフで刺されても戦い続けるシーンがあったので、『普通ならこんなの無理じゃないか?』と思って、どう演じればいいのか悩みましたね(笑)。でも、これはエンタテインメント作品だからこそ成立するものだと納得して演じました。敵役のキム・フンを演じたオム・ギジュンさんに何度も刺されるのに、最後には蹴りまであって…。『実際だったら人間、死んじゃうよな』と思いながら演じていましたけど、結果的には最高のシーンになったと思います(笑)」
――オム・ギジュンさん、福士さんとは、相反する立場にありましたが、現場ではどのような雰囲気でしたか?
水上「僕が一番年下なので、みなさんいいお兄ちゃんって感じでした。現場で皆さんをリスペクトするのは当たり前のことなんですけど、その“当たり前”がちゃんと自然にできている現場だったと思います」
ユンホ「出演者のみなさんが一生懸命で、本当にいい映画を作りたいという一体感がありました。それは、内田監督や水上さんの力だとも思います。それと福士さんがずっと韓国語を勉強して積極的に話しかけてくれて。オム・ギジュンさんは韓国で有名な俳優ですが、すごく優しくしてくれましたし、キャラクターに集中している姿を見て勉強になりました。一緒に演じられて光栄でしたね」
――敵対している役だと本番前にあまり話さないとかはあるんですか?
ユンホ「撮影が始まる前は話しましたが、スイッチが入るとちょっと話さない空気になったりもしました。オム・ギジュンさんとも、いつもは仲良くしているんですが、戦うシーンの時は、ちょっと離れたほうがいいのかなって思って距離をとったりしました。でも、撮影が終わるとまた戻るんですよ。やっぱりオム・ギジュンさんは僕にとってよき兄貴って感じですね」
水上「どんな作品でも、僕は基本的にあまり現場でしゃべらないほうなんです。今回も、共演者の皆さんが先輩ですし、現場にも慣れてる方が多いですし、そんななかで僕があんまりしゃべるわけにもいかないなという思いがありました。それに、自分がやるべきことに対して、足りないことがあると思っているので…。まあそういう基本的なスタイルはありつつも、アクションシーンの時なんかは、コミュニケーションをとらないと成り立たないので、そういう部分ではコミュニケーションを積み上げながらやっていました」
「歌舞伎町での大規模ロケ、僕にとってはすべてが初めての体験でした」(ユンホ)
――この映画の見どころとして、歌舞伎町を封鎖しての大規模ロケがありますよね。その時の印象的なエピソードはありますか?
水上「日本映画史上初めて旧アルタ前を封鎖して、800万円をばら撒くという挑戦的な撮影をしました。しかも、10日前まで撮影できるかどうかもわからなかったんです。こういう撮影に関わることができて光栄だなと思いました。いまはCGでやることもできるけれど、俳優としては、実際に生きた場所で撮影できるのは、なによりも得難いことです。撮影スタッフやコーディネーターの方々の功績なので、そちらにも関心を向けていただけたらうれしいなと思います」
ユンホ「旧アルタ前での撮影に参加した人の数がすごく多いので、この人数の人たちにどうやって指示を出したり、統制したりするんだろうかと思いました。しかも撮影でばら撒いたお金が全部本物だったんですよ。でも、最終的にそのお金をすべて回収できたので、本当にすごいなと思いました。僕にとっては、すべてが初めての体験でした」
――お2人は、本作のアソシエイトプロデューサーであるマ・ドンソクさんにはお会いになられたのでしょうか?『犯罪都市』シリーズの世界を背負う感覚はありましたか?
ユンホ「僕はあまりお話はできなかったんですけど、撮影前に挨拶はしました」
水上「僕はお会いしてはいないのですが、これまでの作品に対して意識はしていましたし、その世界観を背負うべきなのは僕たちなんだという気持ちもありました。でも、気負いすぎてもいい方向にはいかないと思うので、いい意味で周りの方にゆだねながら、自分のやるべきことをまっとうするようにしました」
ユンホ「僕は日本映画に出演すること自体が初めてなので、皆さんに迷惑をかけないように頑張ろうと思っていました。『犯罪都市』シリーズは、韓国でも大きなブランディングができている作品ですし、本作はそのユニバースを引き継いだ作品です。だから、ここで『犯罪都市』の新たなストーリーに挑戦しているんだっていう覚悟を決めて楽しく撮影に臨んでいました」
取材・文/西森路代

