TOHOシネマズ 大井町でドルビー技術を浴びる興奮の一夜!樋口真嗣監督&作曲家の岩崎太整が「圧倒的満足感」と映画の可能性を実感

TOHOシネマズ 大井町でドルビー技術を浴びる興奮の一夜!樋口真嗣監督&作曲家の岩崎太整が「圧倒的満足感」と映画の可能性を実感

TOHOシネマズ 大井町で4月21日、都内のTOHOシネマズでは初めてとなるドルビーシネマの開業を記念し、ドルビー技術の特別体験会が行われた。ドルビーシネマの音と映像を浴びた樋口真嗣監督、作曲家の岩崎太整ら特別ゲストは、興奮と未来への希望を口にした。

ドルビーシネマでは、「より映画本来の色味や音響を再現したハイエンドな環境で、作品に没入したい」といった観客の要望を叶える、ドルビー独自の技術を搭載。従来の映像技術では再現しきれなかった驚異的なコントラストと圧倒的な明るさの表現により、作品本来の映像表現を実感できる「ドルビービジョン」と、息をのむほどリアルなサウンドが360度を駆け巡る「ドルビーアトモス」が、さらなる映画への没入体験を提供するという。

Dolby Japan株式会社の大沢幸弘社長
Dolby Japan株式会社の大沢幸弘社長

Dolby Japan株式会社の大沢幸弘社長は、「ハリウッドのドルビー・シアターで毎年3月、アメリカのアカデミー賞が行われます」と切り出し、今年は現地でメイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされた『国宝』チームとも対面を果たしたと回顧。『国宝』は今年からドルビーシネマ版が上映されており、「一段とすばらしくなった。ぜひ体験していただきたい」と熱を込めた。会場にはクリエイターも多く駆けつけていたが、ドルビー技術を活用しながら「最高の体験を世界中の人に届けてほしい」とメッセージを送りつつ、「皆さんが、上質な音楽と涙するような映画に包まれた生活ができますように願っています」という希望と共に体験会の開幕を告げた。

ドルビーシネマの3大要素が紹介された
ドルビーシネマの3大要素が紹介された

Dolby Japan シネマ&コンテンツソリューション部の尾崎卓也部長は、「ドラマチックな映像」、「心揺さぶるオーディオ」、「究極のシアターデザイン」という映画体験に変革をもたらす、ドルビーシネマの3大要素を紹介。

実際にスクリーンには漆黒や無限に広がる色彩の世界が映し出され、尾崎部長は「最先端のレーザープロジェクター2台を使って、ドルビービジョンの映像を投影しています。驚異的なコントラスト比、豊かな色彩表現によって、より自然な立体感で映像を楽しめます」とアピール。そして2つ目の要素として、「立体音響技術、ドルビーアトモス」について解説。「すでに全世界で8,000以上のスクリーンに導入済、導入予定です。作品に関しても、4,500以上の作品が全世界で上映されています」と現状に触れながら、「天井を含め、座席を囲い込むようにスピーカが配置され、まるで映画のなかに入り込んでしまったかのような臨場感を体験することができます」と胸を張る。続けて「3点目が、シアターデザインです。映画に集中できるように、黒を基調として極力シンプルで快適な空間を設計しています」と案内。エントランスにもこだわりが込められているといい、シアター入り口に設置された横長のスクリーンは「これから始まる特別な体験を暗示している」と話した。

これから始まる映画体験への期待を高めるエントランス
これから始まる映画体験への期待を高めるエントランス

また尾崎部長は、全世界におけるドルビーシネマの普及状況についても公開。「ドルビービジョンとドルビーアトモスを体験できる劇場は、全世界で17か国。39の興行会社により、300スクリーン以上に導入され、今後もスクリーン数が増えていく予定です。作品に関しても、ハリウッドすべてのメジャースタジオで採用され、トータルでは860作以上のドルビーシネマ作品が公開されています。邦画においても採用作品は年々増加傾向で、現在80作品以上が公開されています」と飛躍的な勢いで世界に広がっているという。

【写真を見る】樋口真嗣監督、作曲家の岩崎太整による豪華な対談が行われた
【写真を見る】樋口真嗣監督、作曲家の岩崎太整による豪華な対談が行われた

そして、いよいよ体験会がスタート。アクションシーンでは爆発音やエンジン音が頭上を含むあちこちから降り注ぎ、迫力満点。風や水、火の粉まで体感できるような没入感を味わえた。音楽作品では歌唱やエッジの効いたギターサウンドがクリアに届けられ、さらにファンの大歓声がぐるりと取り囲むように鳴り響くなど、まるでライブ会場にいるような圧倒的臨場感。ステージのスポットライトの明るさ、客席の暗さという対比まで豊かに表現されている。シーンごとに会場からは「おお…!」という驚きの声や熱い拍手が送られた。

「いいですね、ここ」と同シアターがお気に入りになったという樋口真嗣監督
「いいですね、ここ」と同シアターがお気に入りになったという樋口真嗣監督

樋口真嗣監督、作曲家の岩崎太整も興奮と共にステージに上がり、率直な感想を吐露。樋口監督はドルビー技術を早くから作品に取り入れており、『シン・ウルトラマン』(22)はドルビーシネマで上映。Netflix映画『新幹線大爆破』(25)は、ドルビービジョン/アトモスで配信された。最前席で体験を楽しんでいた樋口監督は「いいですね、ここ!」とすっかり同シアターがお気に入りになった様子。大型スクリーンを見渡しながら「このデカさ、圧倒的に気持ちがいい」と大きな笑顔を見せた。樋口監督とは『新幹線大爆破』でタッグを組んでいた作曲家の岩崎は、音楽を担当した『竜とそばかすの姫』(21)や『果てしなきスカーレット』(25)もドルビーシネマ作品として上映された。岩崎も「ワインをペアリングするように『この作品を観るのはここだ!』と決めることがよくある。ここは僕の候補のひとつに確実に入る。音響、映像もすごくいい」と太鼓判を押した。

作曲家の岩崎太整は「空間を作り出すことができるのが、ドルビーのすごいところ」と絶賛
作曲家の岩崎太整は「空間を作り出すことができるのが、ドルビーのすごいところ」と絶賛

続けて、2人ともクリエイターとしても刺激を受けたと声を揃えた。「我々は、進歩していくドルビーを追いかけ続けなければいけない」と未来を見据えた樋口監督は、「映画館でなければ体験できない、思い切りのいいぶっ込み方をできる。いままでだったら『こういうことをやったら、スピーカーが割れてしまう』と思ったり、そういったハード的な制約のなかでやってきた。それがどんどん表現の範囲として広がってきている」と実感を込め、「こちらが意図した通りの映像が、実現可能になっている。ありがたいこと」と感謝の言葉。いち観客としてドルビーシネマを体験し「いいものを観たという、圧倒的満足感」を得ると同時に、「『これくらいやらないとお客さんが納得しないぞ』『これくらいやらないとダメだぞ』という、掟のよう」とさらなる限界突破への意欲をにじませた。

俳優の西岡徳馬、南果歩、別所哲也も来場!
俳優の西岡徳馬、南果歩、別所哲也も来場!

ドルビーアトモスでは音を理想的に配置することができると語った岩崎は、「視座を映画のなか、そのものに近づけてくれる。いろいろなところからセリフや音が聴こえることで、体験の度合いが格段に上がる」と熱っぽくコメント。「空間を作り出すことができるのが、ドルビーのすごいところ。映画が平面から、3Dになったような感覚。映画の体験がとてつもなく上がり、ドルビーには感謝するしかない」とドルビーが起こした革新を称えた。

西岡徳馬、役者としても刺激を受けたと明かした
西岡徳馬、役者としても刺激を受けたと明かした

今後への期待として、映画館だけではない、日々楽しめるドルビー技術について意見を交わす場面もあった。樋口監督は、ドルビーアトモス対応のヘッドホンを買って、新幹線のなかで『新幹線大爆破』を楽しんだことを明かして会場も大笑い。「すごい臨場感。加速していくようで、すごかったですよ」と楽しそうに話す。岩崎は「スマホやパソコンなど、家庭であってもいい体験になると思う。樋口さんのようにドルビーアトモスのヘッドホンを使ったりしながら、ドルビーの技術のよって日常のなかに非日常が生まれる」とおススメしていた。

南果歩、「ますます映画館に来ることが楽しみになりました」と笑顔
南果歩、「ますます映画館に来ることが楽しみになりました」と笑顔

またゲストとして、俳優の西岡徳馬南果歩別所哲也も来場。「びっくりしました」と大迫力の音と映像に目を丸くした西岡は、「ここまですごい体験ができるとなると、監督にとっては脚本や演出、カット割りも変わってくるんじゃないか」と思案。「演技者からすると、演技についても嘘をつくことができない。そういった芝居をしないといけないと痛感しました」としみじみと語る。


別所哲也、「新しいチャレンジをしていきたい」と意欲をにじませた
別所哲也、「新しいチャレンジをしていきたい」と意欲をにじませた

「これを没入というのではないでしょうか」と惚れ惚れとした南は、「音やセリフが後ろから聴こえてきたり、臨場感を肌で感じた。映画館は異世界、別世界への入り口。生きている限りは、体で感じたい。心でビートを刻みたいと思う。ますます映画館に来ることが楽しみになりました」と声を弾ませた。「また新たな表現の場に身を投じて、新しいチャレンジをしていきたい」と目を輝かせた別所は、国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」の主宰者としても触発され、「若い監督たちが、ドルビーは高嶺の花、高級品で、自分には使えないと思い込んでいる人がたくさんいる。若い映像作家や若い俳優たちが次の未来を作る時に、こういった技術が使えるんだと繋がりを持てるような場を作りたい」と使命感を握りしめるなど、たっぷりと新たな技術の可能性に触れた会場には、最後まで確かな熱気が広がっていた。

取材・文/成田おり枝

※西岡徳馬の「徳」は旧字体が正式表記

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