「さらに鮮やかな映像で何倍も作品に入り込めた」…4Kで美しく蘇った『サウンド・オブ・ミュージック』、2026年に観るからこそ刺さるメッセージ
「単なるハッピーエンドではなく、歴史を伝えている」…混迷を極める現代だからこそ観てほしい!不朽の名作に込められたメッセージ
ナチス・ドイツとの併合の是非をめぐり、オーストリア派とドイツ派に分かれる当時のオーストリア。異なる思想の相手を糾弾する様を見ていると、奇しくも分断への警鐘が叫ばれて久しい現代ともリンクしていることがわかる。そういった意味でも、本作から平和の尊さ、現代社会を生きる私たちが学ぶべきメッセージを受け取ったという人も多い。
【初鑑賞の参加者コメント】
「いつの時代も自由を望んでいいし、諦めてはいけない」(30代・女性)
「単なるハッピーエンドではなく、歴史を伝えていることにも深い意味があると思う」(30代・女性)
「本音を言える環境があり、好きなことができるのは子どもだけでなく、大人にも必要」(30代・女性)
「戦争は怖いし、人をおかしくする。平和な世界でどんな時も希望を持って生きていきたい」(50代・女性)
【鑑賞済の参加者コメント】
「どこか寂しい現代に歌の持つ力、人と人とが心の奥底でつながる幸せを伝えてくれている」(20代・男性)
「好きなものを思い浮かべて、希望をもって自分で道をつくっていく!がんばる気持ちを思い出させてくれました」(20代・女性)
「人は人を苦しめもするし、救いもするということを忘れてはいけない」(30代・女性)
「マリアと男爵夫人こそが印象的なキャラクター」「人生に勇気を与える歌詞に素直に心が揺さぶられる」…映画ライターも改めて唸った『サウンド・オブ・ミュージック』の魅力
今回、映画ライターとして活躍する清藤秀人、斉藤博昭も製作60周年記念版を鑑賞。それぞれが語る本作の映像や音楽、物語の魅力も紹介したい。
「雪のアルプスから緑の丘にカメラが降りていくと、そこに現れるマリアのクリアなバストショット、マーケットに並べられた真っ赤なトマトの山、トラップ邸の裏側に広がる湖の美しい水面etc。見せ場での映像はより精密になり、ロケーションムービーとしての魅力がここには満載です」と評する清藤。斉藤もまた、「マーケットでの野菜のカラーといった“鮮やかさ”から、夜のシーンでの淡い街灯や水面を反射する光の“繊細さ”まで、要所で映像のディテールに感心しました。驚いたのは、登場人物の表情。以前に観た記憶よりも、それぞれの顔にどこか“奥ゆき”が感じられ、その分、心に秘めた感情に寄り添えたのは、気のせいか、あるいは年齢を重ねて観たせいかは判断できないものの、新たな喜びになりました」と絶賛。映像美に両者とも感嘆した様子で、臨場感が増した風景、登場人物たちの繊細な表情などに言及している。
印象的な楽曲として斉藤が挙げるのは「すべての山に登れ」。「一度は挫折を経験したマリアに対し、修道院長が優しく、厳しく、これからの道を示すこの曲は何度聴いても、人生に勇気を与える歌詞に素直に心が揺さぶられます」と説明し、マリアが再びトラップ邸に戻る決意を促す修道院長の指導者としての心遣いを推している。一方の清藤はメインテーマである「サウンド・オブ・ミュージック」を挙げる。「子どもたちを連れて無断で外へ遊びに出たマリアを一旦は叱りつけたトラップ大佐が、男爵夫人を出迎えるために子どもたちが歌う『サウンド・オブ・ミュージック』に引きずられ、口ずさむ瞬間、暗かった一家に歌が蘇ります」と振り返り、作中での存在感を改めて称賛する。
登場人物では、清藤がマリアと男爵夫人エルザ(エリノア・パーカー)の違いに着目。「新婚旅行から戻ったマリアが前半とは打って変わって余裕と風格を漂わせているのは圧巻です。それは、本音では『錨を下ろしたい』と言いながらゲオルクの元を離れていく男爵夫人の孤独と対になっている。女性の生き方という尺度で見直すと、マリアと男爵夫人こそが印象的なキャラクターです」とし、それぞれが異なる女性の生き方を体現していると解説する。
また、斉藤はトラップ大佐の見え方の変化を指摘。「ある程度の年齢になってから観ると、最初は自身の立場やプライド、固定観念から抜けられないトラップ大佐が、他者を受け入れることを学び、自分も変えていくプロセスに深く感情移入することにいまさらながら気付かされました」という言葉の通り、60年前の作品ながらすでに自身をアップグレードさせて前に進む大切さを説いていたことに驚かされる。
作品から受け取ったメッセージには、清藤が「祖国オーストリアを愛し、同胞を愛するトラップ大佐が、ナチスという独裁国家に取り込まれることなく、自由を求めて命懸けで越境していく。偶然か否か、これはいままさに我々を取り巻く時代のメタファーになっています。映画の価値は時代と共に変わっていくものなのです」、斉藤が「各地で戦争が止まず、人々の分断がさらに広がっていることを実感させる現在、他所から来た人によって人生の新たな出発が促される本作のテーマは、より深く響くのだと痛感しました。1本の映画が、もしかしたら世界を少しだけ変えるのでは、という希望も感じたのです」とコメント。現代の世界情勢とのリンクを注視すると共に、マリアやトラップ大佐たちの生き方から希望も感じ取っている。
何度でも鑑賞してほしい不朽の名作、特典も盛りだくさん!
「サウンド・オブ・ミュージック 製作60周年記念版 4K UHD+ブルーレイ セット」には音声解説やインタビューのほか、ジュリー・アンドリュースがザルツブルクを再訪する様子を捉えた特別映像も収録され、特典としてポストカード3枚セットも封入されている。60年という時の風化を感じさせず、むしろいま観るべき作品として存在感を再定義する『サウンド・オブ・ミュージック』。ぜひお家のコレクションに加え、何度でも鑑賞してほしい。
構成・文/平尾嘉浩
商品内容:4K UHD 本編ディスク1枚、ブルーレイ 本編ディスク1枚、ブルーレイ 特典ディスク1枚
発売中 価格:8,690円(税込)
【4K UHD、ブルーレイ Disc1 共通】
■ムービー・セレクション(シング・アロング)
■ジュリー・アンドリュース、クリストファー・プラマー、シャーミアン・カー、ディー・ディー・ウッド、ヨハネス・フォン・トラップによる音声解説
■ロバート・ワイズ監督による音声解説
【ブルーレイ Disc2】
■メイキング・ガイド:「ミュージカルステージ」
-歌
-ショウ
-家族
■バーチャル・ツアー:「町と歌」
■ビンテージ映像集
-『サウンド・オブ・ミュージック』 ドキュメンタリー集
-ロジャース&ハマースタイン:ミュージカル・コレクション
-オーディオ・インタビュー集
■秘蔵映像・音声集
-ジュリー・アンド・キャロル・アット・カーネギーホール:プラット・ファミリー合唱団
-ジュリー・アンドリュース・アワー:マリア・フォン・トラップを迎えて
-スクリーン・テスト集
-ジュリー・アンドリュースによるイントロダクション
-スティル・ギャラリー
■プロモーション素材集
-ムービートーン・ニュース:“アカデミー賞”
-オリジナル劇場予告編集
-TVスポット集
-ラジオ・スポット集
■ジュリー・アンドリュース ザルツブルク再訪
-ザルツブルクへようこそ
-ブロードウェーからザルツブルクへ
-ミラベル庭園
-ノンベルク修道院
-ヴィンクラーのテラス
-フローンブルク
-本当のフォン・トラップ邸
-レオポルズクローン宮殿/ベネチア風の部屋
-湖畔での会話
-ザルツブルク・マリオネット劇場
-ザルツブルク・ツアー
-あずまや
-モントゼー
-マリアとの出会い
-ホテル・ザッハー
-映画を振り返って
発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン
発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング
デジタル配信中(購入/レンタル)
発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン
