エマ・ストーンの丸刈りに迫る『ブゴニア』凜とした美しさと異質さを放つ貴重なメイキングカットも
『哀れなるものたち』(23)で世界を魅了したヨルゴス・ランティモス監督が、『ミッドサマー』(19)のアリ・アスターと『パラサイト 半地下の家族』(19)の製作陣をプロデューサーに迎え生みだした誘拐サスペンス『ブゴニア』が2月13日(金)より公開となる。このたび、本作より驚愕の“エマ・ストーン丸刈り”メイキング映像が解禁。ランティモス監督が捉えた、凜とした美しさと異質さを放つ超貴重写真も到着した。
一躍映画ファン最注目の監督となったランティモスが、再び誰も見たことのない痛快な傑作を生みだした本作。アスター、『パラサイト 半地下の家族』製作チームという最強の布陣が、韓国の伝説的なカルト映画『地球を守れ!』(03)を、これ以上ないほど現代的なエンタメ作にパワーアップした。混沌とした時代を毒気たっぷりのユーモアで描きだす圧倒的エンタテインメントが展開する。
本作は、第98回アカデミー賞にて作品賞、主演女優賞(エマ・ストーン)を含む4部門にノミネート。作品賞候補入りは、ランティモス監督作としては『女王陛下のお気に入り』(18)、『哀れなるものたち』に続き3度目となる。製作でタッグを組んだアスターは記念すべき初のノミネートとなった。また、脚本のウィル・トレイシーは韓国の伝説的なカルト映画『地球を守れ!』を現代的なエンタメ作に脚色し脚色賞に、作曲のイェルスキン・フェンドリックスは『哀れなるものたち』に続き2度目の作曲賞ノミネートを勝ち取っている。
なかでも大きな注目を集めているのが、主演のストーン。『哀れなるものたち』に続き本作でもプロデューサーを兼任する彼女は、37歳にしてアカデミー賞通算7部門ノミネートという、ノミネート数で女性史上最年少の新記録を樹立。誰もが知る名女優、メリル・ストリープの同記録を抜く新記録になった。さらに、キャストとプロデューサーの両部門で2度目の同時ノミネートを達成した初の女優という大記録も打ち立てており、『ラ・ラ・ランド』(16)、『哀れなるものたち』(23)に続く3度目のオスカー受賞に注目が集まっている。
このたび、ストーンが役作りのために丸刈りへと変貌を遂げる驚愕のメイキング映像が解禁された。映像にはストーン演じるカリスマCEOミシェルが、彼女を“地球を滅ぼす宇宙人”だと妄信する男2人に襲われ、意識を失っている間に丸刈りにされてしまう、衝撃的瞬間の本編シーンも登場。エマは今回の並々ならぬ役作りについて、「頭を剃ると聞いた時監督に言いました。『あなたも剃れば連帯感が出る』。彼は“いいよ”と。彼の頭を剃るのは思ったほどおもしろくはありませんでした。私の剃髪の方が劇的でした。私は髪が長かったけど彼は違ったから」とユーモアを交えながら話し、監督と交わした約束を明かす。メイキング映像には、実際にストーンが髪を剃った直後にチャーミングに恥ずかしがる姿や、ストーンがバリカンを手に取り監督の髪を剃り落としている撮影の裏側も収められ、映画が放つ不穏さとは対照的にストーンと監督の揺るぎない信頼が垣間見える。
今回の演出において監督が最も重視したのは、髪を剃る前後の圧倒的なビジュアルのギャップだと言い、美しい髪にハイブランドを身に纏ったミシェルが髪を失うことで“人間らしさ”が削ぎ落とされ、観る者を未知の恐怖へと誘う不気味なアイコンへと昇華していく。監督はそんなミシェルを演じたストーンに対して、「とても難しい役です。身体的にもハードだけど、それだけではない。彼女は大変なところを通るし、物語の冒頭ではある一つの印象を観客に与えるけれど、バランスをとりながら少しずつ違う側面を見せていきます」と劇中の見どころを語る。ミシェルを宇宙人と信じ込み、髪を剃るよう命じた張本人の誘拐犯、テディを演じ、エマと真っ向から対峙し会話劇を繰り広げるジェシー・プレモンスも、「エマはとても熱心で、いろんなことを試して探究する人です。多才だから、身体的にも技術的にもあらゆることをこなせる。同時に、新しいことに対しても、積極的なんです」とストーンの底知れぬ俳優魂を称えた。
あわせて公開されたのは、ランティモス監督自らがシャッターを切り、美しい丸坊主姿で華やかなドレスを纏ったストーンのメイキング写真。地下室に監禁されたミシェルが、一転して凛とした佇まいで自由を手にしたかのような強烈な美しさを放っている。
捕らわれの身からミシェルは一体どのような反撃を仕かけるのか?アカデミー賞の歴史を塗り替えるストーンの渾身の熱演をぜひ劇場で目撃してほしい。
文/鈴木レイヤ
