ついにフィナーレ!「ダウントン・アビー」俳優たちが語る、シリーズ15年の集大成とマギー・スミスへの哀悼

ついにフィナーレ!「ダウントン・アビー」俳優たちが語る、シリーズ15年の集大成とマギー・スミスへの哀悼

長年にわたり多くのファンに愛されてきた「ダウントン・アビー」シリーズ。壮麗な屋敷を舞台に、貴族社会の栄枯盛衰を描きながらも、物語は常にその時代ごとの変化と共に進み、登場人物たちの生き方や価値観の移ろいを丁寧に映しだしてきた。

衣装で表される時代の変化にも注目!
衣装で表される時代の変化にも注目![c]2025 FOCUS FEATURES LLC.ALL RIGHTS RESERVED

「1912年が舞台だったころ(ドラマシリーズのシーズン1)、シルエットがあまり魅力的ではなかったと感じていました」と明かすのは、次女イーディスを演じたローラ・カーマイケル。「本作でようやく1930年代を表現できて、時代の変化を存分に見せられたのは本当に楽しかったです」と、物語に彩りを添えるだけでなく、当時の時代背景や登場人物たちの心情などを表現する卓越した衣装の魅力について言及。

大胆な赤いドレスをまとうレディ・メアリー
大胆な赤いドレスをまとうレディ・メアリー[c]2025 FOCUS FEATURES LLC.ALL RIGHTS RESERVED

「衣装デザイナーのアナ(・メアリー・スコット・ロビンズ)が演出したすばらしい瞬間がいくつもあるのですが、そのなかのひとつ、メアリーがイーディスに助けを求めるシーンでは色調を完全に入れ替えています。普段は柔らかい印象の色を着ているイーディスが、あの時にはミッドナイトブルーの色をまとい、両者の力関係が逆転しているのです。アナはそういう点で思慮深く、衣装をあらゆる方法で活用しています」。衣装やスタイルはもちろん、シリーズ開始当初からの価値観の変化などの注目してみると、この世界をより深く楽しむことができるだろう。

【写真を見る】「彼女の存在を強く感じていました」2024年にこの世を去った、バイオレット役を演じてきたマギー・スミス(画像はシーズン2より)
【写真を見る】「彼女の存在を強く感じていました」2024年にこの世を去った、バイオレット役を演じてきたマギー・スミス(画像はシーズン2より)[c]Everett Collection/AFLO

今作でもうひとつ忘れてはならないのは、2024年9月27日にこの世を去った名女優マギー・スミスの存在だ。これまでのシリーズ作でクローリー家の当主であるロバート(ヒュー・ボネヴィル)の母で、先代の伯爵夫人ヴァイオレットを演じていたスミス。今作は、シリーズで初めてスミス不在で製作された作品という側面もある。「撮影中には、たしかに彼女の存在を強く感じていました」と、ドッカリーは振り返る。

「そこにいない人の話をすることは避けられないものです。長いあいだ彼女がこの作品の一部だったことを懐かしむような感覚もあり、また彼女の演じていたヴァイオレットについて話すシーンも数多くありました。今回の映画のなかでも、彼女の存在を非常に強く感じられることでしょう」。それを受けてカーマイケルも、「私たちはいつも彼女のことを話していました。これからも一生、マギーの思い出を語り合いながら生きていくのでしょう。彼女と過ごせたあの時間に、ただただ感謝しながら」と、偉大な女優の死を悼んでいた。


構成・文/久保田 和馬