「UFO山」大胆な結末の“意図”と「TXQ」のこれから。近藤亮太と寺内康太郎が語り合う、オカルトと恐怖表現

「UFO山」大胆な結末の“意図”と「TXQ」のこれから。近藤亮太と寺内康太郎が語り合う、オカルトと恐怖表現

「情報と情報を繋げる“接着点”が難しく、外からの視点が必要だった」(近藤)

ディレクターの栄田が真相を探るドキュメンタリー番組として物語は運んでいく
ディレクターの栄田が真相を探るドキュメンタリー番組として物語は運んでいく[c]テレビ東京

――今作の特徴としては、蜂谷修一の死について取り上げるドキュメンタリー番組という体裁のなかで、それを取材している栄田というディレクターも客観視して番組の登場人物の一人として取り上げていることが挙げられると思います。これはホラー性よりも別の、エンタメ感に近いものを意識されたからなのでしょうか?

近藤「あまり意識はしてなかった気がします(笑)。普段は撮りたいものを“点”として揃えて、大枠となるロジックのなかでそれらを繋げていくのですが、今回は情報と情報を繋げる“接着点”が非常に難しかったんです。映画なら不自然ではない方法でも、フェイクドキュメンタリーではそうはいかない。だからある程度、外からの視点が必要でした。

それにUFOについての談話というものは、幽霊や呪いの時と同じように目撃者や専門家にインタビューをしても、なぜか説得力が薄くなってしまう。もっと冷静に見ている語り口にしなくてはならず、栄田をわざわざキャラクターとして立てて進行することにしました。今回のように『TXQ FICTION』の裏側の人間をあえて紹介するのは初めての試みだったと思います」

――「TXQ FICTION」に必要なリアリティの面で寄与しているのは、やはり北海道のロケーションだと思います。これはやはり近藤監督の地元ということで、地の利のようなものもあったのでしょうか?

中盤以降、また新たなミステリが浮かび上がる
中盤以降、また新たなミステリが浮かび上がる[c]テレビ東京

近藤「まず重視していたのは、実際の事件と繋がりすぎないようにすることでした。道内にはUFOの噂がある場所がいくつかありますが、今作の舞台となる朝日山というのも全国にいくらでもある名前で、北海道には同じ条件の山がない。外観もいくつかの山を組み合わせた、それこそ『バットマン』映画のゴッサムシティのようにすることを心がけていました。

山で撮影をするのは意外と権利の面で難しいことが多いのですが、今回ロケのコーディネーターを僕が以前北海道で働いていた時にお世話になった方にお願いすることができ、インタビュー取材をするシーンも含めてすごく撮りやすいと感じた部分は多々あります。それと第2話で登場する北海道のローカルバラエティも、実際に僕が昔から実家のテレビで観ていた(北海道内でローカルタレントとして著名な)オクラホマの河野さんを出すことでリアリティが増す。これは僕自身の地元愛の表出のようなものです」

「比嘉光太郎くんは、映画を作りながらUFOの研究もやっているという将来有望な若者です」(近藤)

虚実を取り混ぜたオカルト用語や関係者が多数登場する
虚実を取り混ぜたオカルト用語や関係者が多数登場する[c]テレビ東京

――オカルト研究家の方々が実名で登場することも、リアルとの接続という面でねらいがあったのでしょうか?

近藤「シナリオ段階では架空のオカルト研究家を出すつもりだったのですが、武田崇元さんの八幡書店を撮影で使わせていただくことができると決まり、ならばご本人にしゃべってもらったほうがいいのではないかと思い、お願いしたところ快諾いただきました。もう一人は第3話と第4話に登場した、本作の演出補を務めてくれた比嘉光太郎くんですね。彼もシナリオ上では登場しないキャラクターだったんですが、構成を一緒に作ってもらったこともあり、重要な接着点を作るうえで彼に結論に近いものを代弁してもらうのがいいと思いお願いしました」

――武田崇元さんはオカルトブームの第一人者としてオカルトファンでなくても有名ですが、比嘉さんは“知る人ぞ知る”存在ですよね。

近藤「放送直後にネットの感想を見ていたら、『比嘉さんって実在する人なんだ』という反応がたくさんありました(笑)。彼はUFO研究家として10代の頃からフィールドワークをやっていて、僕の映画美学校時代の後輩でもあるんです。しかも僕が『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』で大賞を受賞した『第2回日本ホラー映画大賞』に入賞した『絶叫する家』を撮った監督でもあり、自分で映画を作りながらUFOの研究もガチでやっているという稀有で将来有望な若者なんです。元から劇中のような喋りかたをするんですけど、それを芝居に落とし込んでやってくれるのでものすごく上手い。案の定ネットでは『オタクをうまく表現する人』だと書かれていました」

作中に登場する比嘉光太郎は、本作の演出補を務めUFO研究家でもある
作中に登場する比嘉光太郎は、本作の演出補を務めUFO研究家でもある[c]テレビ東京


――実在の人物が登場するという点では、寺内さんが撮られた「心霊マスターテープ」や白石晃士監督のフェイクドキュメンタリー作品などからの影響も感じられます。

近藤「ほとんど成り行きのようなかたちで実在の人物を出すことを選びましたが、よくよく考えてみれば『放送禁止』でもそうした手法がとられていましたね。あくまでもキャストの一人としてしゃべってくれていますが、普段からオカルトについて話したり見聞きしたりしている方々なので、事実とフィクションの境目のなかでしゃべる感度が高いのかもしれません。それは撮りながら発見したおもしろさの一つです」

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