「これは兄弟愛を探究する映画」異色の台湾サスペンス『ピアス 刺心』リウ・シウフー&ツァオ・ヨウニンにインタビュー!
フェンシングと家族関係
監督のネリシア・ロウは、シンガポールの元フェンシング国家代表選手。兄弟や家族の関係に、フェンシングの要素を絡めてゆくストーリーテリングをヨウニンは絶賛した。
ヨウニン「監督の選択はとてもクールで、かつユニークでした。フェンシングというスポーツは、常に相手の考えを予測し、動きを先読みしながらお互いに動くもの。こうした特徴と、家族の人間関係が、とても密接に関連し合っているところが特におもしろいと思います」
『ピアス 刺心』では、謎に包まれたストーリーと兄弟関係、フェンシングというスポーツ、そして俳優同士の演技合戦が、複雑かつ魅力的につながり合っている。シウフーも、本作の撮影を「個人的に特別な体験だった」と振り返った。
シウフー「ジージエ役と向き合う毎日を送るなかで、役者という仕事がさらに好きになりました。ひとつの出来事にはいろいろな見方があり、視点が変われば理解も異なる――そうした多面性を表現することの醍醐味を学ぶとともに、自分の表情や声、動作を研ぎ澄ませることで、それらを丁寧かつ細やかに演じることの楽しさも再認識できたと思います」
ヨウニンが演じた“謎めいた兄”と、シウフーが体現した“信じる弟”は互いにすれ違いながら、しかし最後にはひとつの結論に到達する。愛と疑念、フェンシングの読み合いとすれ違いが鋭く交差する展開に注目だ。
「この映画は特別な作品だと思います。皆さんには映画館でじっくりと味わってほしい」と、ヨウニンもシウフーの言葉に同意する。2人が大きな手ごたえを認める、スリリングな関係性の深淵をぜひ体験してほしい。
取材・文/稲垣貴俊
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