齋藤潤の魅力が全開!『ストロベリームーン 余命半年の恋』の演技ににじみ出るまっすぐな誠実さ

コラム

齋藤潤の魅力が全開!『ストロベリームーン 余命半年の恋』の演技ににじみ出るまっすぐな誠実さ

残された命をたくましく生きる少女に向き合う男子高校生を好演

【写真を見る】余命半年を宣告された高校生の萌と、彼女の恋人になった日向の儚い恋が描かれる
【写真を見る】余命半年を宣告された高校生の萌と、彼女の恋人になった日向の儚い恋が描かれる[c]2025「ストロベリームーン」製作委員会

そして「ちはやふる-めぐり-」で共演した當真と再びタッグを組んだのが『ストロベリームーン 余命半年の恋』。『いま、会いにゆきます』(04)、『余命10年』(22)の岡田惠和が脚本を、「美しい彼」シリーズで注目された酒井麻衣が監督を務め、高校生の男女の短い恋の行方を丁寧に描いていく。齋藤は、主人公の桜井萌(當真)に一目惚れされる純朴な同級生の佐藤日向を渾身の演技で体現している。

子どものころから病弱で医師からあと半年との余命宣告を受けた萌が、 “運命の相手”と出会い、初めての恋にひたむきに進んでいく姿を描く本作。「好きな人と一緒に見ると永遠に結ばれる」とされる満月“ストロベリームーン”を共に見ることを夢見て、萌と日向が歩む日々はせつなくも美しく、胸に響く。1日1日を大切に過ごすからこそより輝きを増す瑞々しい日常の風景や、湖面に映る月光の幻想的なひと幕など、観る者の琴線を震わせる名シーンがちりばめられている。

オーディションで初めて齋藤に会ったという酒井監督は、彼の演技を目にして「自然と涙目になり、私の脳が揺れた」と振り返る。まっすぐに訴えかけてくる強いパワーに「この子が日向くんだ!」と確信したそう。「原作を読んで日向を演じたいと思っていたので、オファーが来た時はめちゃくちゃうれしかった」という齋藤は、萌の猛アプローチに戸惑いながらも少しずつ心を通わせていく過程を澄んだ眼差しと誠実な佇まいで表現。そのピュアな存在感が物語の純粋さをいっそう際立たせ、観客を魅了するだろう。

2026年の年初には声優に挑戦!齋藤潤の勢いはまだまだ止まらない


このほど、風間俊介と共演した深夜ドラマ「217円の絵」が放送・配信され、来年には「超時空要塞マクロス」シリーズや「交響詩篇エウレカセブン」シリーズで知られるクリエイターの河森正治による劇場長編アニメ『迷宮のしおり』(2026年1月1日公開)で声優にも挑戦。作品ごとに確実に成長を遂げる齋藤潤が、次にどんな新しい顔を見せてくれるのか。ますます目が離せない。

文/足立美由紀

※山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記

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