モモコグミカンパニーが映画『遠い山なみの光』を考察「自分が見ているものをそのまま信じずに、深読みをしながら楽しんでほしい」

モモコグミカンパニーが映画『遠い山なみの光』を考察「自分が見ているものをそのまま信じずに、深読みをしながら楽しんでほしい」

「最初に観た時は、『だまされた!』と思って悔しかった」(モモコ)

奥浜「石川監督はこれまでも原作ものを何作か手掛けられています。簡単には掴めない人間の内面とミステリーを掛け合わせて、原作の手触りを大切に作品を撮られていますよね」

モモコ「今回は確かにミステリーというか…、ホラーっぽい、ちょっと不気味な部分もすごくおもしろかったなと思って」

ミステリータッチで描き、考察したくなるシーンもたくさん
ミステリータッチで描き、考察したくなるシーンもたくさん[c]2025 A Pale View of Hills Film Partners

奥浜「解釈の余地があって、考察しがいのあるシーンもありましたよね」

モモコ「考察しがいがあるシーン、めっちゃありました!私はもう1回観たいなと思って、2回観たんです(笑)」

奥浜「1回目と2回目では、違いはありました?」

鑑賞を重ねるごとに新たな発見がある
鑑賞を重ねるごとに新たな発見がある[c]2025 A Pale View of Hills Film Partners

モモコ「めちゃくちゃ違いますね!正直、最初に観た時は、『だまされた!』と思って(笑)。私にとって、けっこう衝撃的な転換点があって、ちょっと悔しかったです。観る人によっては、初っ端から違和感を抱いて、『あ、こういうことだよね』と気づける場合もあるのかもしれないんですけど。私はあまり疑う見方をしなくて、そのまま観てしまった。2回目に観た時は、全然見方が変わって、より深く鑑賞することができました」

奥浜「この映画は2度目の鑑賞で解像度が変わりますよね。いま振り返ると、セリフの一つひとつにヒントがあったなと感じます。一人の人間が背負った業や欲望、そういうものを探り当てる感覚におもしろさを感じました」

『遠い山なみの光』は公開中
『遠い山なみの光』は公開中[c]2025 A Pale View of Hills Film Partners

モモコ「もう見応えしかないなって(笑)。自分自身も試されているような気持ちになりました。ミステリー要素があるので、自分で読み解くぞ!っていう能動的な感じで観ると、すごくおもしろいだろうなって思います。自分が見ているものをそのまま信じずに、ぜひいろいろと深読みをしながら楽しんでほしいですね」


取材・文/石塚圭子

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■衣装協力(モモコグミカンパニー)
ブラウス・スカート・シューズ/Randa/03-3406-3191、ピアス/STELLAR HOLLYWOOD/03-6419-7480
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