飾らない姿をさらけだすバービー、『星つなぎのエリオ』で共鳴したのはヴィラン？「クライマックスに向けての展開は号泣です」

「グライゴンが本当の自分の姿を見せていく姿は…クライマックスに向けての展開は号泣」

両親を亡くした甥のエリオを引き取ることになった、宇宙飛行士のオルガ[c]2025 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

2021年4月に結婚。2024年5月に出産し、1児の母でもあるバービー。米軍基地で宇宙飛行士を目指しながら、甥のエリオと一緒に暮らすことになるオルガについて、「組織にいながら家庭生活を運営していくことって、とても大変なこと。エリオをあんなに深く受け入れようとするなんて、オルガは本当にすごい人ですよね。子どもってこちらのコントロールが効かないものなので、オルガが育児に戸惑ってジタバタする姿には共感しました」と心を寄せるなど、あらゆるキャラクターに魅了されたそう。そんななかでももっともバービーが惹かれたのは、グロードンの父、グライゴンだという。

戦闘種族のリーダーで、いかめしい鎧に身を包んだグライゴンだが、バービーは「私もガッチガチに鎧を着ていた時期が長かったので、グライゴンが本当の自分の姿を見せていく姿はちょっとヤバかったですね」とグライゴンが胸の内をさらけ出していく過程に、「すごく泣いた。そこからクライマックスに向けての展開は号泣です」と吐露。「グライゴンはとても強く男性的で、弱みを見せたくないと思っているキャラクター」と分析しつつ、「昔の私は、コンプレックスや負の感情を育ててしまっていたところがあって。上下や勝ち負けというところに身を置いていた時期が長く、グライゴンのように男性的な生き方をしてしまっていた」と打ち明ける。

コミュニバースに拒まれ、復讐に燃える冷酷なエイリアンの戦士・グライゴン[c]2025 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

「グライゴンの鎧みたいなフォルムの服もよく着ていましたしね！ガシン！みたいな感じの」と大きな笑顔を見せたバービーは、「芸人を始めたころは、『もっと濃い自分を出さなければいけないのかな』という葛藤があって。一度、“濃いキャラクター”としての鎧で仕事をしてしまうと、次もそれを求められることになるので、どんどん脱ぎにくくなってしまったり…。そうやって悩みながらも、幸か不幸かお仕事をいただけていたので、自分のことがわからないと感じたり、どうしたらいいのか迷うところもありました。その当時は一番しんどかったですね」と苦笑い。

グライゴンに共鳴し、「グッときた！」撮影/Jumpei Yamada

グライゴンは自身の息子の存在をきっかけに鎧を脱いでいくが、バービーは自分が本当に好きなものに目を向けることで、そのモヤモヤを打破することができたと振り返る。「30歳を過ぎたくらいから、『自分のやりたいことをやろう』という方向に気持ちをシフトさせて。町おこしや下着作り、植物に関する活動など、自分の好きなことや自発的に『動きたい！』と思うことを一気にやり始めました。そうすることで気持ちが楽になり、モヤモヤとしたものが薄らいでいきました」。