池田エライザ、『リライト』に愛情たっぷり!映画初出演となった阿達慶の門出、倉悠貴との共演に感慨「縁や思い出の深い作品」
法条遥の同名小説を映画化した映画『リライト』(6月13日公開)の公開記念前夜祭イベントが6月12日にTOHOシネマズ 日比谷で行われ、池田エライザ、阿達慶、久保田紗友、倉悠貴、橋本愛、松居大悟監督が出席した。
数々の青春映画で若い世代から圧倒的支持を集める松居監督と、“時間もの”で高い評価を獲得している脚本の上田誠が初タッグを組んだ本作。主人公の美雪(池田)は、高校時代に300年後からやってきた未来人の保彦(阿達)と出会い、恋に落ちる。彼と過ごしたひと夏の物語を小説にする約束をした美雪は10年後に小説家となり、約束した物語を書き上げて彼との出来事は“自分だけのもの”だったと信じるが、「保彦との特別な思い出があるのは1人だけじゃない」と同級生から衝撃の事実が明かされる。
いよいよ明日に公開を控え、主演を務めた池田は「撮影をしていた夏の日々から2年が経ち、皆さまにお届けできることが幸せ」とにっこり。300年後からやってきた未来人、保彦役で映画初出演を果たした阿達は「ドキドキ」と率直な想いを吐露し、「スクリーンに自分が映っている、物語のなかで生きているというのがすごく不思議な感覚。『リライト』が大好きです」と愛情をあふれさせた。
その阿達について、倉は「阿達くんが大人になったのを、この2年の月日で感じてうれしい」としみじみ。「長い旅だった」とここまでの道のりを振り返った松居監督は、「台本を作っていても、現場でも、仕上げてをしていても、これはすごい映画になる!と思っていた。僕らで作っていたものが、いよいよ皆さまのものになる。めちゃめちゃ楽しみ」と完成作に自信をのぞかせていた。
「タイムリープから抜け出せない!?」という本作のキャッチコピーにちなみ、それぞれが「抜け出せないエピソード」をフリップに書いて発表するひと幕もあった。池田は「のんびり猫生活」とフリップを掲げ、「猫とおうちでのんびり暮らすのが幸せ。抜け出せません」とコメント。フリップには猫のイラストを添えていたが、「うちのハチワレのシャンプーちゃんです」と紹介しながら、「梅雨に入ってしまったので、ちょっと気持ちが落ちてしまいそうな季節は、特になにもしないということを心がけて。頑張ります」と猫との生活を楽しみたいという。「白ズボンから抜け出せない」と回答した阿達は、「(本作の)完成披露試写会で黒のツイードの衣装を着させていただいた。本当は白のツイードの衣装だったんです」と告白。「僕は昔からアフリカンダンスというのをやっていて、お尻らへんが発達しているので、(白の衣装が)入らなかった。脱ぐのにも時間がかかってしまって、物理的に“抜け出せなかった”」と明かした。
“史上最悪のパラドックス”を紐解くキーパーソン、友恵役の橋本は「(Nintendo)Switch2、落選のお知らせから抜け出せない」とポツリ。会場から「ああ…」と共感の声を集めながら、「多分、同志もいると思いますし、出し抜かれた人もいっぱいいると思いますが、辛抱強く待とうと思います。『マリオカート』や『ゼルダ(の伝説)』のシリーズも新しい映像でやりたいですし、いっぱいやりたいのがあります」と願望を口にした。
美雪の同級生である鈴子役の久保田は「最近、土鍋ご飯にハマっている」そうで、「土鍋で毎回お米を炊いています。炊飯器よりも早く炊けるんです。お米の種類の違いとかも、土鍋で炊くと結構わかる。重たいお鍋のほうが、おいしいお米が炊けます」とおススメ。また美雪の同級生である茂役の倉は、本作のロケ地である「尾道」からまだ抜け出せないとのこと。「3週間くらい前に、勝手に聖地巡礼をしてきました。この映画に出ている大関れいかさん、森田想さんと3人で、3日くらいかけて尾道をまわるという旅をしました。至るところに(本作の)ポスターが貼ってあって、それがすごくうれしくて。毎回写真を撮っていました」と声を弾ませていた。
それぞれが和やかなトークで撮影を振り返り、会場を盛り上げたこの日。最後に池田は「私個人としても、同郷である松居さんとやっと一緒にお仕事ができたり、(自身の監督作『夏、至るころ』で)監督と俳優同士だった倉くんと俳優として共演できたり、阿達くんの門出を見守れたり、縁や思い出深い作品」と本作への愛着をにじませ、「本当に現場がすごくよかった。人のステキなところがいっぱい現場に集まっていて、それが映像にもにじみ出ているような映画。展開としてはドギマギする瞬間もたくさんあるけれど、なんか心に来る。これが松居組なのかなと信じたくなるような、ステキな作品。この作品がみんなの心の中に残り続け、愛され続けたらいいなと思っています」と願いを込めていた。
取材・文/成田おり枝