最新映画ランキング - 国内映画
2025年6月9日
発表(毎週火曜更新)
2025年6月6日~2025年6月8日に日本国内で上映された映画の観客動員数ランキングはこちら。『リロ&スティッチ』『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』『国宝』などがランクイン!(興行通信社調べ)
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スパイ組織IMFに所属するイーサン・ハントと彼が率いるチームの戦いを映す「ミッション・インポッシブル」シリーズ第8作。2部作として製作された前作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART···もっと見る
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「名探偵コナン」の劇場版シリーズ28作目。長野県の雪山で雪崩事故に遭い隻眼となった警部の大和敢助と、調査中の事件ファイルに名前があった毛利小五郎をキーパーソンに、過去と現在で巻き起こる事件を描きだす。···もっと見る
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人間の負の感情から生まれる呪いと、それを呪術で祓う呪術師との闘いを描くテレビアニメ『呪術廻戦』シリーズから、第2期の2023年7月に放送された全5話の「懐玉・玉折」をまとめた総集編。全編の音楽を5.1···もっと見る
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世界で一番売れている同名ゲームを実写映画化。3Dブロックで構成されたバーチャル空間で、イメージしたものを自由に創りだせる不思議な世界を描く。『アクアマン』のジェイソン・モモア、『ジュマンジ』のジャック···もっと見る
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人気ゲームソフトを原作とし、2011年から2016年にわたり、4期まで放送されたテレビアニメ『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE』シリーズの劇場版第3弾。それぞれ個性の強い寿嶺二、黒崎蘭丸、美風藍···もっと見る
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荒木飛呂彦の人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフである「岸辺露伴は動かない」を原作とした実写映画第2作。シリーズ最初の作品「懺悔室」にオリジナルエピソードを加え、邦画初となる全編ヴェネツィアロ···もっと見る

6月6日から6月8日までの全国映画動員ランキングが発表。2003年に日本公開され興収29億円を超えるヒットを記録した、ディズニーの同名アニメーション映画を完全実写化した『リロ&スティッチ』(公開中)が、見事に初登場No.1を飾った。
ひと足先に公開された北米では記録的なオープニング成績を叩きだしている『リロ&スティッチ』。ここ日本では全国380館で封切られ、初日から3日間で観客動員38万866人、興行収入5億6300万円という好成績を記録。これは、2025年公開の洋画作品としては『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』(公開中)と『マインクラフト/ザ・ムービー』(公開中)に次ぐオープニング成績となる。
ハワイを舞台に、両親を亡くし姉と2人で暮らす孤独な少女リロ(マイア・ケアロハ)が、銀河連邦から追放された暴れん坊のエイリアンと出会い、“スティッチ”と名付けて絆を育んでいく姿を描く本作。オリジナルは2000年以降のディズニーアニメのなかでも人気が高く、複数の続編やテレビシリーズが製作。とりわけスティッチというキャラクターに圧倒的な支持が集まり、大ブームを巻き起こしたことでも知られている。
ディズニーが自社製作の名作アニメを実写化する流れはこの10年ほどのあいだで急増し、その多くが日本でも大ヒットを記録している。それらと今回の『リロ&スティッチ』のオープニング動員成績を比較してみると、直近の『白雪姫』(25)との対比は290%、昨年末に公開された『ライオン・キング:ムファサ』(24)との対比は150%超えと圧倒的。
また、最終興収34億円を記録した『リトル・マーメイド』(23)との対比では83%。コロナ禍前に最終興収121億6000万円のメガヒットとなった『アラジン』(19)との対比では40%と、さすがにディズニー・ルネサンスを代表する超人気作の実写版には及ばなかったものの、登場から20年以上経った現在もスティッチ人気が健在であることを証明する結果に。
こうしたスティッチ人気にただあやかるだけでなく、実際にハワイ出身の俳優を中心にしたキャスティングやハワイの美しい景観。おおまかなストーリーラインはアニメ版に即しているが随所に実写ならではの表現を加えるなど、オリジナルに忠実なアップデートが施されている点も見逃せない。これらが北米や日本でのヒットに繋がった理由であろう。『白雪姫』の興行的苦戦で先行き不透明に陥った“ディズニー実写化ブランド”は、早々に復活を遂げたようだ。
前週まで2週連続でトップに立っていた『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』は、週末3日間で動員24万7000人、興収4億300万円と絶好調を維持して2位にランクイン。先行上映を含めた公開20日目となる6月5日の時点で、2025年の洋画実写作品3本目の興収30億円に到達し、週末までの累計成績は動員224万人&興収34億円を突破している。
ちなみに、1位の『リロ&スティッチ』と2位の『ファイナル・レコニング』と、洋画タイトル(実写・アニメを含む)が動員ランキングでワンツーを飾ったのは、2023年9月第1週以来。“邦高洋低”が顕著だった昨年の鬱憤を晴らすように、今年に入ってから絶好調が続いている洋画実写作品。この2作はもちろんのこと、今後夏休みシーズンに公開を控えるビッグタイトルにも期待がもてそうだ。
さて新作は2本がランクイン。3位に初登場を果たしたのは、芥川賞作家の吉田修一が歌舞伎の世界を描いた同名小説を吉沢亮と横浜流星の共演のもと、李相日監督が映画化した『国宝』(公開中)。初日から3日間で動員24万5000人、興収3億4600万円と、2位に迫る好成績をあげている。
任侠の一門に生まれながら、上方歌舞伎の名門の当主に引き取られて歌舞伎の世界へと飛び込んだ喜久雄(吉沢)と、当主の実の息子で生まれながらに将来を約束されている俊介(横浜)が、ライバルとして高め合いながら芸にすべてを捧げていく様を描く同作。先ごろ行われたカンヌ国際映画祭では大絶賛を獲得。年末以降に本格化する国内の映画賞でも注目を集める一本となることだろう。
また、ホラーファンから熱烈な支持を集める中村義洋監督が、ある日突然霊が見えるようになった女子高生を描いた人気ホラーコメディ漫画を原菜乃華主演で実写映画化した『見える子ちゃん』(公開中)は7位に初登場。
公開8週目を迎えた『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』(公開中)は、この週末3日間で動員14万8000人、興収2億2300万円を記録し4位にランクイン。累計成績は動員946万人&興収137億円と、『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(23)超えが目前まで迫ってきている。
以下は、1~10位までのランキング(6月6日〜6月8日)
1位『リロ&スティッチ』
2位『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』
3位『国宝』
4位『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』
5位『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』
6位『マインクラフト/ザ・ムービー』
7位『見える子ちゃん』
8位『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ TABOO NIGHT XXXX』
9位『岸辺露伴は動かない 懺悔室』
10位『かくかくしかじか』
今週末は、小栗旬が主演を務め、2020年に発生した新型コロナウイルスに関する実話を描く『フロントライン』(6月13日公開)、キム・ゴウンらキャストの来日も話題となった『ラブ・イン・ザ・ビッグシティ』(6月13日公開)、長澤まさみが主演を務めた矢口史靖監督の最新作『ドールハウス』(6月13日公開)などが控えている。
文/久保田 和馬
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