もともとは主役じゃなかった!?大人気キャラ「ポパイ」の『ポパイ・ザ・スレイヤー・マン』に至るトリビアをチェック

もともとは主役じゃなかった!?大人気キャラ「ポパイ」の『ポパイ・ザ・スレイヤー・マン』に至るトリビアをチェック

ロビン・ウィリアムズ主演の実写映画も

さらに1980年、ポパイは実写映画としてスクリーンに登場する。主演はこれが映画初主演だったロビン・ウィリアムズで、衣装やパイプなど小道具はもちろん、特殊メイクを使ってトレードマークの太い腕を再現し、見事におなじみのルックに。『シャイニング』(80)のシェリー・デュヴァルによるこちらも再現度の高いオリーブ、徹底したコミック調のアクション、音楽やセリフもアニメーションをベースにするなど原作の魅力を持ち込んだ楽しい映画に仕上がった。

ロビン・ウィリアムズ主演で実写化された『ポパイ』
ロビン・ウィリアムズ主演で実写化された『ポパイ』[c]Everett Collection/AFLO

監督は『M★A★S★H』(70)や『ロング・グッドバイ』(73)、『ザ・プレイヤー』(92)で知られる鬼才ロバート・アルトマン。スマートで都会的だった80年代コメディに、アニメーションならではの不条理で破壊的な笑いを持ち込むあたりに反骨の巨匠らしさが見てとれる。

衣装やパイプなどの小道具、特殊メイクでトレードマークの太い腕も再現(『ポパイ』)
衣装やパイプなどの小道具、特殊メイクでトレードマークの太い腕も再現(『ポパイ』)[c]Everett Collection/AFLO

ポパイが港の廃工場に迷い込んだ人間を次々と惨殺する『ポパイ・ザ・スレイヤー・マン』

そして2025年、原作の著作権の保護期間(発行後95年)が切れたことで誕生した二度目の実写化が『ポパイ・ザ・スレイヤー・マン』だ。本作のポパイは、汚染された缶詰工場のほうれん草でミュータント化した殺人鬼という設定。おなじみの水兵服にぶっとい腕、ひしゃげた顎を特殊メイクでデフォルメ気味に再現するなど、こちらもポパイの特徴をよく捉えている。

汚染されたほうれん草でミュータント化(『ポパイ・ザ・スレイヤー・マン』)
汚染されたほうれん草でミュータント化(『ポパイ・ザ・スレイヤー・マン』)[c] 2025 Sailor Man Films LLC. All rights reserved.

アニメ版では腕をぐるぐる振り回し、ブルートをアッパーカットでぶっ飛ばすアクションがお約束。本作でも一撃で相手の体を破壊するパンチに加え、キックのパワーもかなり高めで、工場に侵入した人間の頭を腕力で押し潰すなど次から次にバイオレンスな見せ場が登場する。ただしアニメと同じテンポ感で再現されているため、不快に感じさせないところもポイントだ。監督のロバート・マイケル・ライアンは1970~80年代のホラー映画の大ファンとのことで、どこか無邪気な残酷シーンにもそのテイストが生きているのだろう。

両手で頭を押し潰す(『ポパイ・ザ・スレイヤー・マン』)
両手で頭を押し潰す(『ポパイ・ザ・スレイヤー・マン』)[c] 2025 Sailor Man Films LLC. All rights reserved.

ポパイの友人でハンバーガー好きのウィンピーそっくりな中年男がちらりと登場するなど原作キャラを絡めてみたり、問題の工場が建てられた時期をポパイ誕生とほぼ同じ90年前に設定したりするなど、リスペクトやイースターエッグも楽しい本作。国民的アニメキャラがベースなだけに本国では注目度も高く、すでに続編『Popeye the Slayer Man 2』が準備中だ。単なるキワモノとはひと味違う、血みどろのポパイワールドを体験してみてはいかがだろうか。


文/神武団四郎

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