「本当に続けてきてよかった」30年以上“ウッディの声”を演じる唐沢寿明、「トイ・ストーリー」愛を語る
世界初の長編フルCGアニメーション映画として1995年に誕生して以来、スピンオフや短編映画も含め、世界中で愛され続けている「トイ・ストーリー」シリーズ。その最新作にして、世界各国ですでに大ヒットしている『トイ・ストーリー5』が公開中。このシリーズで30年以上、ずっとカウボーイ人形・ウッディの声を担当してきたのが唐沢寿明だ。
「ピクサーが作る話が毎回すばらしいから、ここまで続いたと思う」
「ウッディを演じるのは7年ぶりなんですよ。もう少しコンスタントに演じられると本当はありがたいけれど、こればっかりは仕方ないですからね(笑)。でも今回はジェシーが中心の話で、物語で重要なカギを握るキャラクターですからね。ちょっと楽させてもらっちゃった感じでした」と語る唐沢。
最新作で描かれるのは、想像力が豊かで内気なボニーの元に、最先端タブレット、リリーパッドがやってきたことで始まる騒動。ボニーとおもちゃたちの関係が変わっていくことに危機感を抱いたジェシーのSOSに応えて、ウッディは再びボニーの部屋へ戻ってくることに。
試写室では、号泣して立ち上がれなくなる20代〜30代の女性も出るほど感動の嵐を巻き起こしていた今作だが、唐沢自身は鑑賞してどんな感想を持ったのだろうか。「さすがにもういい年齢だし、泣きはしなかったけれど、感動しましたよ。特にジェシーにまつわる話なんかはちょっとジーンとなりました。それからウッディやバズたちをアンディのあとに引き継いだボニーの話も見応えがある。今回はほかの子たちと仲良くするために子ども用の最先端タブレット・リリーパッドを使うことになるわけだけど、本当のところはおもちゃで遊びたいという思いが強い」。
「けれどもいまの時代では、そういうアナログな遊びが好きな子どもが少なくなっているというのは、とても現実的な話。それを含めた葛藤とか、本当にストーリーがおもしろく作られていると感じました。結局ピクサーが作る話が毎回すばらしいんですよ。だからここまで続いたんだと思うし。1作目の時点でウッディとバズはもちろんですが、ハムとかレックス、ポテトヘッド、スリンキー、エイリアンなど、脇に至るキャラクターたち全員のバランスがすばらしくいいと思うんです。そのうえでどんどん増えた新しいキャラクターたちも皆すばらしいし。僕らはただ声を入れさせていただいているだけですけど、本当にいつもよくできているなあと感心させられます」。
シリーズがスタートしてもう30年以上。唐沢も、1作目の声の吹き替えをした時は、まさかここまで続くとは思っていなかったという。「エンタテインメント作品というのは、どれだけ計算して作っても、それが確実なヒットには繋がらないというのが難しいところだと思うんです。誰もヒットの方程式というものがわからない。『トイ・ストーリー』も同様で、幕を開けたら大ヒットしたってことですからね。でもこれだけ長く続いてくると、もう第1作の時は子どもだった方が、大人になって、自分たちの子どもに『トイ・ストーリー』シリーズを見せるということになってくるわけで。もう親から子へと引き継いでいくという意味では、ほぼサザンオールスターズ状態じゃないですか(笑)。どの世代でも楽しめる作品になっているということですからね」。
そういう観点からすると、第5作では『ファインディング・ニモ』(03)、『ウォーリー』(08)の監督であり「トイ・ストーリー」全作品でストーリー制作に携わって来たアンドリュー・スタントン監督と、本作が監督としてはデビュー作となるケナ・ハリス共同監督という新旧コンビが手掛けているが、作品全体に関していままでのシリーズとなにか違うニュアンスを感じているだろうか?
「テイストは以前より、大人っぽくなっているイメージがありますね。子どもが観ていても楽しいだろうけど、より大人が楽しめる作品になった感触。ランディ・ニューマンさんのおなじみの楽曲はもちろんすばらしいけれど、テイラー・スウィフトさんの歌が最後に入ってくると、なんかもう『トイ・ストーリー』を観ているというより、実写の映画を観ているような雰囲気にもなってきてしまうというか。でも不思議と1作目に戻ったというような感覚もあるんですよ」。
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