人生で大切なことはウッディ&バズたちが教えてくれた!「トイ・ストーリー」が描くメッセージの変遷
1995年の第1作(日本公開は1996年)から、実に30年以上。「トイ・ストーリー」シリーズがここまで長い期間、世界中で愛され続けているのは、おもちゃを主人公にしながら、作品ごとに人生の様々なステージで直面するテーマを内包してきたから。公開中の新作『トイ・ストーリー5』に合わせ、改めて各作品のメッセージとその変遷を振り返ってみたい。
他者と触れ、人生にとって大切な価値観を知る『トイ・ストーリー』
1作目『トイ・ストーリー』は、多くの人が経験したであろう子ども時代の“学び”がテーマになっていた。それまで「自分中心の世界」に満足し、喜びを感じていた主人公が、「他者と一緒であることの大切さ」を知るからだ。アンディ少年(声:市村浩佑)から最も大切にされてきたカウボーイ人形のウッディ(声:唐沢寿明)だが、アンディが新たなおもちゃであるスペース・レンジャーのバズ・ライトイヤー(声:所ジョージ)に夢中になったことで、これまでのように愛されなくなる現実に直面。
わかりやすい例えなら、弟や妹が生まれ、親がそちらの面倒に集中し、自分は二の次にされるという構図。ジェラシーや劣等感を乗り越え、ウッディは自分が一番でなくてもいいと割り切ることができ、バズと友情で結ばれる。これはまさに子どもが外の社会に触れて知る、人生にとって大切な価値観。いま思えば、この友情がのちのシリーズの原点となる。
たとえ永遠でなくとも、限られた時間を愛する人と過ごす素晴らしさを説いた『トイ・ストーリー2』
続く『トイ・ストーリー2』(99)では、人生の“究極の選択”が描かれた。カウガール人形のジェシー(声:日下由美)の登場によって、「いつか持ち主は大人になって、おもちゃは見捨てられる」というシビアな未来を知るウッディたち。折しもウッディが博物館で保存されそうになり、どうせいつか捨てられるなら、そのほうが幸せかも…という考えが頭をよぎる。
おもちゃに限らず、人間だって愛する人との間にはいつか別れが訪れる。それならば、時間は限られているとしても、愛する相手と豊かな毎日を過ごすべき。人生の節目に受け止めるべき、そんなメッセージが込められていた。
