山田杏奈が第26回「ニッポン・コネクション」にてニッポン・ライジングスター賞を受賞!ドイツ初上映の『NEW GROUP』は映画ファンで満席に
2024年、商業映画監督デビュー作『みなに幸あれ』が脅威のスマッシュヒットを記録した下津監督の劇場公開二作目『NEW GROUP』(6月12日公開)。本作が、6月7日にドイツ・フランクフルトにて開催された世界最大級の日本映画祭「ニッポン・コネクション」にて上映されたほか、主演の山田杏奈が「ニッポン・ライジングスター賞」を受賞する快挙を成し遂げた。
下津監督の一作目『みなに幸あれ』は、「幸せは、人の不幸の上に成り立っている」というテーマで描かれたが、二作目となる本作は組体操という“集団行動”における人間の行動心理の根底を、コミカルにそしてシリアスに炙りだすSFサイコエンタテインメントだ。主演を務めるのは山田杏奈。家族に問題を抱える、引っ込み思案な普通の高校生の主人公の愛を演じる。愛のクラスメイトであり、海外帰りで日本の学校の協調性を重んじる集団行動に馴染めない転校生、優を青木柚、不敵な笑みを浮かべ集団を導く校長をピエール瀧が演じる。
ドイツ・フランクフルトにて6月2日から7日にかけて開催された「ニッポン・コネクション」。現地時間6月5日および7日に本作の上映が行われ、ドイツの観客へ向けて初披露となった今回の上映は満席となった。上映後には観客とのQ&Aセッションも実施され、会場では作品への熱い感想や質問が飛び交うなど、現地観客との熱量あふれる交流が繰り広げられた。
5日の上映に登壇した山田と下津監督。上映前の挨拶で下津監督は、「“組体操”という日本のトラディショナルなものを映画にしました。奇妙な映画ですが、笑ったり、泣いたり、怖がったり、いろんなリアクションをください」とコメント。山田はドイツ語で「本日はこのような場所に来られて、とても嬉しいです。みなさんが『NEW GROUP』を楽しんでいただけることを祈っています」と話し、会場からは温かな歓声が上がった。
上映後のティーチインでは、2人が観客とのQ&Aに応じた。「ホラー映画の主演はいかがでしたか?」という問いに、山田は「ホラー映画の芝居は、特殊なものがあります。下津監督の“追い詰められたところを撮りたい”という要望に応えられるように、一生懸命に演じました」と回答。「組体操の人たちはどのくらいトレーニングを受けて、人間ピラミッドが完成したのか」という質問が寄せられると、下津監督は「日本体育大学のプロフェッショナルな学生にお願いをしました。9段のうち、上層の5段は本当に積み重なっています」と明かし、会場からは大きなどよめきとともに拍手が起こった。山田も「小学校のときは、人間ピラミッドも作っていました」と語った。さらに、作品に社会へ向けたメッセージが込められているのかを問われると、下津監督は「劇中に“恐怖に支配される”というのがあるのです。集団のなかにいると幸せだけれど、思考が停止してしまう。いまの日本がそうなっているのではないかと思っていて、この状況から目を覚まして、自分で考えるべきなのかなと思ってこの映画を作りました」と本作に込めた思いを語った。
そして最終日の7日、映画祭エンディングでは、各賞の授賞式が行われ、ニッポン・ライジングスター賞を受賞した山田が登壇。授賞式では「SHOGUN 将軍」でも話題の福永壮志監督からサプライズメッセージ動画が上映された。メッセージ動画で福永監督は「杏奈さんは目に力のある方という印象。奥から溢れ出る輝き、強い生命力が、凛という役を作り上げるなかで、強い拠り所になると思った」、「杏奈さんはご自身が持っている強い存在感、特別な輝き、強さを大事に、さまざまな役に挑戦してほしい。おめでとうございます」と祝福とエールを贈った。山田は受賞に際し、「このように賞をいただいたり、福永監督から素敵な言葉をいただいたり、ここに下津監督と一緒に来られたり、一つ一つの出来事の積み重ねで、芝居をすることの幸せを日々噛み締めています。素敵な賞をいただけたこと、その名に恥じないように、これからも精進していきます」と力強く語った。最後に「みなさん、ぜひ仕事をください」とちゃめっ気たっぷりに呼びかけ、会場は温かな笑いに包まれた。
映画『NEW GROUP』は、いよいよ6月12日(金)より公開。世界へと広がり続ける熱狂とともに、国内公開への期待もますます高まる本作に、ぜひ注目したい。
文/鈴木レイヤ
