Aマッソ加納&3時のヒロイン福田麻貴が『箱の中の羊』で感じた“俳優”大悟の凄み「感情がたかぶるシーンは本当に役者そのもの」
「大悟さんはプライベートでお会いした時も相談にのってくれる情に厚い人」(加納)
――ほかの俳優さんのお芝居はいかがでした?
加納「翔くんだけじゃなく、人間側の子役の皆さんがすごかったですね。ほら、ヒューマノイドと人間、両方出てくるけど、『あ、この子は人間の子ども』ってすぐにわかるお芝居で。それと(東京03の)角田(晃広)さん。本当にすごいし、安定。たくさんの作品に出演されてきたから当たり前のようにできるんだと思うんですが、さりげないお芝居が本当にうまかったです」
福田「角田さんは東京03さんのコントでのお芝居もすごい自然ですもんね」
加納「そうそう。角田さんがMCをされたライブに出たことがあるんですけど、MCというよりも“MCという役を演じている”角田さんでしたね。ずんの飯尾さんもそういう感じじゃない?」
福田「あ、わかる(笑)。というか私たち芸人も、どこか少しは演じてるよね、芸人を。本当はめちゃめちゃビビってても堂々としてるふうでいないといけない時とかあるし、落ち込んでても明るい大声出せるし(笑)。プライベートで食事に行った時に、店員さんから『意外とおとなしいんですね』っていわれるけど、そら常にはしゃいでへんよ、と思ってしまう(笑)」
加納「そうそう(笑)」
――普段の大悟さんって、我々がテレビを通してみている大悟さんとギャップあります?
加納「ないです(きっぱり)」
福田「ほんとない」
加納「オンカメラでも人生相談みたいなコーナーをされている時は本気で向き合ってますし、プライベートでお会いした時も相談にのってくれる情に厚い人というイメージです」
福田「そうそう。めちゃくちゃ親身になって聞いてくれますよね。熱い先輩ですし、若手の芸人のことを絶対に否定せず、ダメなところもひっくるめて愛してくれる人」
「想像する力は人間しか持ち得ないし、想像力を使うことでしか乗り越えられないことって人生にはある」(福田)
――現実世界でも一般の皆さんが日常生活でChat GPTやGoogle GeminiなどのAIで会話していますよね。
福田「ちょっと前の海外のニュースで、AIにありがとうと言うだけでも電力コストがめっちゃかかる、というのが話題になったんですよね。その時、“AIにありがとうと言うのは、私が人間だから”という引用でバズっていたんですよ。映画のなかでも、あるシーンでヒューマノイドの感情がつらい、悲しいと見えているのだとすれば、それは人間のあなたの感情です、っていうシーンがあるけど、私たちって、無機物だけどぬいぐるみを踏みつける、ってことはできないじゃないですか。それに、お仏壇に手を合わせることだって、そこには誰もいないのにやってるけど、(仏様を)信じているからできること。意思疎通ができないものに対しても意味づけして生きているのが人間。その想像力は、よくも悪くも、人間しか持ってないな、って」
――お2人はお仕事でAIを活用することはありますか?
加納「私はあまり頻繁には使わないんですけど、間違えたらあかんな、っていう情報を調べる時にAIを使うようになりましたね。Googleで検索する感覚に近いかもしれません」
福田「私もネタを作る時に、自分が知らない分野の知識のリサーチで使いますね。例えば美容院のカルテに書き込むカラー剤の名前とか。美容師の友達にLINEしなくても済みますし」
加納「お笑いの分野でフル活用は難しいですよね」
福田「そうそう。ネタの題材やディテールがわからないことに活用するのはありだけど、お笑いそのものは、まだAIが人間に追いついてなくてよかった(笑)」
加納「感情的なところはまだ、って感じますよね」
福田「そう。でも、AIに喋りかけることで感情が整理できることもあって、映画の中でも、ヒューマノイドの翔くんには感情がなくても、接することで人間側の感情はどんどん変わっていく。それってAIじゃなかったとしても、例えば亡くした家族やもう会えない人が夢の中に出てきて会話するだけでも、起きた時に気持ちが少し変わってることってあるじゃないですか。もちろん映画では、人工知能の是非や死者の尊厳なども問われてるとは思うんですけど、想像する力は人間しか持ち得ないし、想像力を使うことでしか乗り越えられないことって人生にはあるな、ってことも感じさせてくれました」
