野性爆弾くっきー!が震えた『名無し』は“邪悪な見本の映画=邪見画”!? 「おもしろかったはずの佐藤二朗さんの顔のパーツがすべて怖く見える」
「人との繋がりを切っていく太郎に照夫が言う『空は繫がっている』というセリフはすごく刺さりますね」
劇中では、幼い“名無し”に「山田太郎」という名前をつけた巡査の照夫(丸山隆平)が何度も言う「人はひとりじゃない」というセリフも印象に残る。これに対しくっきー!は「太郎は人との繋がりを逆に切っていく奴だから、巡査が口にする『空は繫がっている』なんてセリフもすごく刺さりますね」と語った。
「太郎のせいで、大切なメッセージもすべてご破産になる。人と人の繋がりの意味をなくしますやん」と前置きしたうえで、「それだけに、花子(MEGUMI)が太郎に『触って』っていうシーンがせつなくて。あれは“死にたい”ってことですからね」と語る。
「花子は太郎の能力を知っているし、太郎が名前を知っているものだけを消せることもわかっている。だからああいう言葉を発したと思うんだけど、あの時の佐藤さんの“泣き”のスピード感はエグかった。あの速さはコントやったら笑うてまうラインなのに、そのテンポでシリアスに見せるから驚きました」。
すべてのシーン、すべての芝居をクリエイターの目線で細かく見ていることが発言の端々から伝わり、「“名前を知っているものだけを消せる”というのはオモロい設定ですね。知っている者だけを殺めていける力なので、ただの無差別殺人じゃないんですよ」というくっきー!の言葉には説得力がある。「太郎があの特殊な能力を“殺人”という完全なる悪の所業に使うのは、いらない能力をもらってしまった反発なのかもしれないし、あの能力のせいで被った悲惨な過去のせいかもしれないけれど、そこは想像に委ねるしかない。でも、人と違った能力や変わった一面を持っていると、その要素がマイナスに働くような気がしますね」と言って唇を噛む。
なぜそう思うのか聞くと、「僕もやっぱ人と違うところが多くて、そのせいで悲しい想いをいっぱいしてきたんで」と思いがけない言葉が返ってきた。「僕、身長が180㎝あるのに、足のサイズは26.5cmですごく小っちゃいんです。でも、見た目のバランスを考えて28cmの靴を履いているから靴がもうガバガバで、すごいイジられて悲しい想いをしてきたんです(笑)」とくっきー!
「それこそ子どものころは色が白くて、目もくりくりしていたから『可愛い、可愛い』って言われていたんです。でも、家があまり裕福じゃなかったから、安い硬い肉ばっかり食べているうちに顎に栄養が行き過ぎていまの仕上がりになっちゃって…もう、笑うのやめてもらっていいですか!(笑)」と冗談を交えて笑い飛ばす。

