【25周年篇】『タイタニック』を超える大ヒット映画が公開した2001年…映画業界&劇場の“あの頃”を振り返ろう
昨年、映画ファンから大好評を集めたTOHOシネマズの「アニバーサリーキャンペーン」が2026年も好評開催中。劇場オープンから5年単位で周年を迎えるTOHOシネマズ15劇場限定で、毎月14日(トウ<10>フォー<4>の日)に1,300円で映画が観られるTOHOシネマズデイが復活するなど、おトクなキャンペーンやワクワクする企画が年末まで実施されている。
それにあわせてMOVIE WALKER PRESSでは、アニバーサリーを迎える各劇場のオープン当時の社会の動きや映画界のトレンドなどを振り返りながら、スタッフの声をもとにそれぞれの劇場の特色や魅力などを紹介するコラムを不定期で連載中。全6回で展開する当コラムの第5回は、今年でオープン「25周年」を迎える4劇場にスポットライトを当てていこう。
“21世紀”の幕開けに沸いた2001年、映画界ではどんな出来事が?
「25周年」を迎える4劇場(「TOHOシネマズ おいらせ下田」「TOHOシネマズ 東浦」「TOHOシネマズ 南大沢」「TOHOシネマズ 秋田」)がオープンした2001年といえば、“新世紀”の幕開けに誰もがワクワクした一年。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンや東京ディズニーシーの開業、ゲームボーイアドバンスやゲームキューブ、初代iPodが発売されるなど、身近な娯楽が充実化。さらにJR東日本ではIC乗車カードSuicaが導入されるなど、現代の生活にもつながる便利で新たなサービスが次々と生みだされた。
その一方、9月11日にはアメリカ同時多発テロ事件が発生。テロや戦争の脅威を前に世界中に緊張が走ったことも、2001年を振り返るうえで決して忘れてはならない出来事の一つだ。また、これによって制作が遅延したり公開延期を余儀なくされたハリウッド映画も少なくなかった。スター俳優の来日プロモーションも相次いで見送りになるなど、映画界にも様々な影響が及ぶことに。
それでも国内の映画業界は、史上初めて年間興収2,000億円を突破するほどの大盛況に。その後押しとなったのは、やはりスタジオジブリ制作の『千と千尋の神隠し』(01)だ。夏休み映画として公開され驚異的なロングランを記録。興行収入は316億円を突破し、当時『タイタニック』(97)が持っていた日本歴代興収No. 1を塗り替える歴史的ヒットに。この記録は、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(20)まで19年間破られることはなかった。
また夏休みシーズンにはスティーヴン・スピルバーグ監督の『A.I.』(01)やマイケル・ベイ監督の『パール・ハーバー』(01)、『ジュラシック・パークIII』(01)など洋画のビッグタイトルが軒並み大ヒットを記録。秋には現在も続いている人気シリーズの第1作『ワイルド・スピード』(01)が公開され、年末には「ハリー・ポッター」シリーズの第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』(01)が世界中で一大ムーブメントを巻き起こした。
同時に2001年は、全国の映画館のスクリーン数に占めるシネコンスクリーンの割合が半分に届かない最後の年でもあった。都市部の大劇場やミニシアターなど、個性をもった映画館がまだ多数存在しており、増加の一途をたどるシネコンと切磋琢磨。このころ、日本各地では郊外型のショッピングモールが相次いで開業。そこにシネコンが出店されることで、買い物や食事、映画鑑賞が一つの場所で完結するようになり、それまで映画館がなかった地域で映画がより一層身近なものになる重要な機会に。
次ページから紹介する「25周年」を迎える4劇場のうち3劇場も、こうした郊外型ショッピングモール内にある映画館。いずれも“シネコン文化”の発展を象徴する劇場と呼べるだろう。

