ルート66と並ぶアメリカを代表する“映画の道”――数々の名作の舞台となってきた101号線で辿る有名ロケ地

コラム

ルート66と並ぶアメリカを代表する“映画の道”――数々の名作の舞台となってきた101号線で辿る有名ロケ地

いろいろな使われ方をしてきた“象徴”ハリウッドサイン

101号線沿いの街や風景が登場する『サイドウェイ』
101号線沿いの街や風景が登場する『サイドウェイ』[c]Fox Searchlight/courtesy Everett Collection

アレクサンダー・ペイン監督作『サイドウェイ』(04)の舞台となったカリフォルニアワインの聖地サンタバーバラ郡、『リトル・ミス・サンシャイン』(06)、『エリン・ブロコビッチ』(00)などが撮影されたベンチュラ郡を抜けると到達するのが西海岸最大の都市、ロサンゼルスだ。

『インランド・エンパイア』にも登場したハリウッドサイン
『インランド・エンパイア』にも登場したハリウッドサイン[c] Studio Canal /Courtesy Everett Collection

この映画の街のシンボルといえば、やはりハリウッドサイン。この看板は『大地震』(74)、『スーパーマン』(78)、『ロケッティア』(91)、『デイ・アフター・トゥモロー』(04)、『ステイ・フレンズ』(11)、『エルビス』(22)、『マキシーン』(24)…など数えきれないほど多くの作品に登場。時には壊されたり、Oの部分に座られたり、文字を変えられたりと多彩な姿を見せてきた。

そんなハリウッドの象徴に加え、ユニバーサル・スタジオなど101号線沿いには映画スポットが点在。1922年に開場したこの野外音楽堂ハリウッド・ボウルは、数々のミュージシャンがライブを行ってきた音楽の名所だが、映画にもたびたび登場してきた。

『スタア誕生』(37)では、主人公エスター(ジャネット・ゲイナー)がコンサートで、のちの夫ノーマン(フレドリック・マーチ)を初めて見るシーンの舞台として使われている。ほかにも恋の三角関係を代表するせつないシーンで使われたジョン・ヒューズ監督作『恋しくて』(87)、主人公カール(ジム・キャリー)とアリソン(ズーイー・デシャネル)のデートの場となった『イエスマン “YES”は人生のパスワード』(08)など、印象的なシーンを生みだしてきた。

映画をきっかけに知名度が爆上がりしたグリフィス天文台

101号線とぶつかる“ハリウッド大通り”ことハリウッド・ブールバードなど、とにかく映画スポットばかりのロサンゼルス。そのなかでもグリフィス天文台ほど多くの映画で撮影された有名ランドマークもないだろう。

ローランド・エメリッヒ監督の『ムーンフォール』にも登場したグリフィス天文台
ローランド・エメリッヒ監督の『ムーンフォール』にも登場したグリフィス天文台[c] Lionsgate / Courtesy Everett Collection

ナイフでの決闘やプラネタリウムのシーンなどが撮影された『理由なき反抗』(55)は代表格で、天文台の知名度を高めた功績として主演のジェームズ・ディーンの銅像が敷地内に建てられている。『アンダー・ザ・シルバーレイク』(18)では、美女失踪の陰謀に迫る主人公が、暗号を解読しディーンの頭を撫でると…というヘンテコな使われ方をした。

ダンスシーンの場所はグリフィスパーク内にある(『ラ・ラ・ランド』)
ダンスシーンの場所はグリフィスパーク内にある(『ラ・ラ・ランド』)[c] Summit Entertainment / Courtesy Everett Collection

また『ラ・ラ・ランド』(16)では、映画館でこの『理由なき反抗』を観た主人公2人が、そのままグリフィス天文台へと足を運びロマンチックな時間を過ごす。ちなみにライアン・ゴズリングとエマ・ストーンは、未公開シーンとなったが『L.A. ギャング ストーリー』(13)でも天文台でロマンチックなひと時を過ごしている。

そのほかにも、T-800の全裸登場シーンの場となりSFというエッセンスを際立てた『ターミネーター』(84)、オートボット出動シーンの背景となる『トランスフォーマー』(07)、エンジェルたちがマディソン・リー(デミ・ムーア)が悪党だと気付くシーンの舞台となる『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』(03)、ロケッティアが悪役たちと戦う『ロケッティア』など、映画ファンなら何度も観たスポットだ。

101号線で起こる強盗を描く『クライム101』

クリス・ヘムズワースとマーク・ラファロが強盗と刑事という立場で共演する(『クライム101』)
クリス・ヘムズワースとマーク・ラファロが強盗と刑事という立場で共演する(『クライム101』)

このように数々の名所を通る国道101号線を舞台とした作品が『クライム101』だ。アメリカの西海岸線を走るハイウェー101号線上で、数百万ドルの宝石が消える強盗事件が多発。4年間にもおよぶデーヴィス(クリス・ヘムズワース)の犯行は一切のミスがなく完璧だった。しかし高額商品を扱う保険会社に勤めるシャロン(ハル・ベリー)に共謀を持ちかけたことから思わぬ綻びを見せ始め…。

ハル・ベリーら豪華キャストが名を連ねる(『クライム101』)
ハル・ベリーら豪華キャストが名を連ねる(『クライム101』)

1,100万ドルの宝石をターゲットに、シャロンとの裏取引は成功したかのように見えたが、犯罪組織からの追跡や警察内部の陰謀、そしてルー刑事(マーク・ラファロ)の執拗な捜査網、それぞれの思惑が絡み合い、完璧だった犯罪計画は崩れ去っていくことに。

『クライム101』は公開中
『クライム101』は公開中


クリス・ヘムズワースを筆頭に、刑事役のマーク・ラファロ、ハル・ベリー、バリー・コーガンといった豪華キャストをそろえた本作。その舞台としてベニス、エコパーク、ダウンタウン、フィリピノタウン、ノースハリウッド、カラバサス、サンタモニカ、レドンドビーチ、ハモサビーチなどロサンゼルスを象徴する地域で撮影が行われたそう。どんな風景が登場するのか、そのロケーションにも注目してみてほしい。

文/サンクレイオ翼

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