原菜乃華「お芝居を引き出してもらった」『不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-』のアリス役マイカ ピュの頼もしさに感謝
「アフレコが終わると、帰る前に監督が毎回宿題を出してくれました」(マイカ)
——アフレコではどんな演出がありましたか。りせ、アリスをどのように作り上げていったのか教えてください。
原「監督から『楽しく自由にやってください』と言っていただいたので、要所要所で演出が入りつつも、基本的には思ったままにやらせていただきました。画が完全に出来上がった状態ではなかったのでパターンを何回か録ってみるというやり方でした。音響監督の山田(陽)さんは『すずめの戸締まり』でもお世話になった方で。すごく頼もしくて、りせ役のお話をいただいた時からいろいろと相談させていただきました」
——具体的にはどのような相談をしたのでしょうか。
原「最初に不安な気持ちを伝えたら、『もう全然大丈夫でしょう、余裕、余裕』って軽い感じのコメントが返ってきて(笑)。でも、そこですごく安心できました。前作で2か月間スタジオで私の声をたくさん聴いてくださった山田さんがこんなふうに信頼してくれるのなら、大丈夫かもしれないという自信にもなりましたし、『今回はまた違う原菜乃華の声を聴きたい』とも言ってくださったのがすごくうれしくて。今回は落ち着いた雰囲気を作ってほしいというリクエストがありました。スキルアップのための課題を毎回出してくださることに、すごく愛情を感じて。その期待に応えたいという想いがとても強かったです」
——マイカさんは、どのようにアリスを作り上げていきましたか。
マイカ「私が読んだ絵本のアリスとはまた違うアリスだったので、どうやればいいのか悩んでしまう部分もありました。アフレコが終わると、帰る前に監督が毎回宿題を出してくれました」
——どのような宿題だったのでしょうか?
マイカ「次に録る時までにうまくなるように、集中的に練習したほうがいいところを教えてくれました。それを繰り返すことで、直しが減っていきました」
——大変な宿題はありましたか?
マイカ「セリフが長いところは大変だったけれど、言われたことはちゃんと直したいと思っていたので、頑張ることができました。やっていくうちに、監督から宿題を出されそうなところもわかるようになってきたので、出された宿題と自分で気づいたところをかけ合わせてやっていくうちに、直しがちょっとずつ減っていきました」
原「すごいね!」
マイカ「休憩時間にも気になるところを雑談しながら、練習していきました」
——「不思議の国のアリス」のどんなところが好きですか?
マイカ「絵本で読んだ時にすぐに好きになって。ディズニーのアニメもあると知ってからはアニメのアリスにも興味を持ちました」
原「私が最初に触れた『不思議の国のアリス』は、実家にあった原文の和訳版です。飛び出る絵本のような仕掛けのあるもので、開くのは楽しかったのですが、文字が多かったし内容もすごく難しくて…。でも、読んでみたらすごくおもしろくて、頑張って読んだのを覚えています」
——これまでお2人が触れてきた「不思議の国のアリス」とは違う、現代的な解釈の新しい“アリス”の物語が展開します。新鮮に感じたところや、お気に入りのシーンを教えてください。
原「りせとトゥイードルダム(声:木村昴)、トゥイードルディー(声:村瀬歩)がラップをするシーンが大好きです。木村さんと村瀬さんと同じシーンをやれることがまずうれしくて、光栄で。素敵な声優さんと一緒に同じ画面にと思うだけでワクワクしました。りせの怒りや悲しみの気持ちを吐露するシーンですが、ポップな消化の仕方でかわいらしくて、元気をもらえる場面になったと思います。すごく不安だったけれど、やってみたら1発OKが出て。ラップをやったあとにブースにいる監督を見たら頭の上で拍手していました。その姿がすごく印象に残っています」
マイカ「私は薄暗い森の中できのこに登っていくシーンが好きです」
原「青虫に会いに行く途中の?」
マイカ「そうです!きのこがポンってなるところがおもしろくて。アフレコでもすごく頑張ったシーンです」
原「2人で息と目線を合わせながらやったよね」
マイカ「はい、すごく楽しかったです!あと、ハートの女王様(声:松岡茉優)に挨拶をする時にお姫様っぽく演じるように言われて。いつもはやらない感じだったので、難しかったです」
原「『お会いできて光栄ですわ』みたいなところ?」
マイカ「そうです!」

■衣装協力
・原菜乃華
イヤカフ12,100円(four seven nine/ロードス03-6416-1995)
リング18,700円(PLUS VENDOME/ヴァンドームヤマダ03-3470-4061)