鈴鹿央士&山田杏奈が新時代の“人魚姫”の物語『ChaO』に自信たっぷり!「いろいろな国の人たちに伝わるって、すごく夢がある話」
「自分の心の中にコレ!というものをちゃんと持っているところが魅力的」(鈴鹿)
――サラリーマンのステファンと人魚のお姫様チャオ。ご自身が演じたそれぞれのキャラクターをどのように捉えていましたか?
鈴鹿「ステファンは、普段はボケーッとしているというか、ちょっと抜けている描写が多いんです。でも、働いている会社で自分が携わっている船のエンジンの話になると、内面の芯の強さが見えたりする。そんなふうに、一見抜けている人だけど、自分の心の中にコレ!というものをちゃんと持っているところがすごく魅力的でした。ステファンはチャオと出会って、変化しながら成長していく役ですが、芯の強さを持つ人だからこその説得力を感じました」
山田「確かに…」
鈴鹿「すごくいいバランスというか。なんか意外とモテそうだよね?」
山田「うん!モテると思う。ステファンみたいな人は嘘つかなさそうだし、なにを考えているかちゃんとわかるし(笑)。すごくいいかもしれない」
鈴鹿「チャオは?」
山田「チャオはとにかくまっすぐで、ステファンのことが大好きで。かわいらしいなぁと思っていました。チャオは人魚の王国から持ってきた、たくさんの宝物をあっさり手放したりして、『必要なものだけあればいい』っていうシンプルな考え方の持ち主なんですよね。それでいて、ステファンのことになると、がむしゃらに『大好き!』と、ずっと言っていて。そこにすごく彼女の想いの強さを感じながら演じていましたね」
――個人的に気に入っているキャラクターは誰ですか?
鈴鹿「僕は、人間と人魚の国交樹立を推進している“オメデ大使”です。ステファンとチャオの結婚のお祝いに来てくれた時に鼻クソつけられたし(笑)。オメデ大使の声を担当した、くっきー!さんのお芝居もすごくおもしろかったです」
山田「私はステファンの女友達のマイベイが好きでした。地上での生活に慣れないチャオのことも気にかけてくれるし、性格もカラッとしていて。チャオをさりげなくサポートしてくれるマイベイの存在が、チャオにとっても絶対に大きな助けになっていたと思います」
鈴鹿「同じくステファンの友人の発明家ロベルタのキャラクターも好き。マイベイとロベルタの関係性とか、彼らとステファンとのつながりがすごくいいんです」
――アフレコはどのように行われたのでしょうか?
鈴鹿「アフレコは別々だったんだよね」
山田「それぞれ何日かかけて録っていて。その間に央士くんが録り終わったところに音が入って、またそれを聴きながらチャオの声を入れていって…」
鈴鹿「お互いにそんな感じで録っていました」
「チャオのかわいらしさを出すために、動きに合わせて擬音のようなものを言ったりした」(山田)
――鈴鹿さんはこれまでに『夏へのトンネル、さよならの出口』と『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』、山田さんは『怪盗グルーのミニオン超変身』の吹替えで、声の出演をされています。今回のアフレコで印象に残っていることはありますか?
山田「チャオのかわいらしさを出すために、チャオの動きに合わせて擬音のようなものをセリフとして実際に言ったりしました。例えばチャオが物陰から見ている時に『チラッ』と口で言うとか(笑)。そういう演出がすごく新鮮でしたね」
鈴鹿「これまでの作品では、僕は声を先に録っていたんです。僕の声に合わせて、口の動きのシーンを仕上げるという方法で。それが今回初めて、画のほうが先にできていて。キャラクターの口が動いている間にセリフをしゃべりきるというのは、初めての経験でした。画とぴったり合うように『ここはセリフを2文字増やしましょう』とか『ここはもうちょっと速くしゃべってください』とか、微調整しながら録っていきました。難しかったですが、とてもおもしろかったです」
山田「私もそういうのけっこうありました。チャオは普通のテンポでしゃべると、口の動きが余ってしまうことが多かったので、画に合わせてすごくゆっくりしゃべったりして。逆に、セリフを短く切ったところもありました。こういう調整が完璧にできる本業の声優さんは本当にすごいって、改めて実感しました」