胸アツな3つの戦いが描かれるアッという間の2時間半!ファンの期待を超えた『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』

胸アツな3つの戦いが描かれるアッという間の2時間半!ファンの期待を超えた『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』

7月18日に公開され、祝日だった月曜日を含む4日間の興行収入が73億円超という驚異的なオープニング成績を記録した『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』。テレビシリーズの「柱稽古編」最終話放送から約1年、待ちに待った「無限城編」三部作の第一章は、ファンの期待を裏切らないどころか、その期待をはるかに上回るすばらしいクオリティで、観客を感動の渦に巻き込む傑作だ。

73億円超という驚異的なオープニング成績を記録した『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』
73億円超という驚異的なオープニング成績を記録した『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』[c]吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

無限城が絶えず動き続けることで生みだされるアトラクション感覚

竈門炭治郎(声:花江夏樹)たち鬼殺隊と鬼舞辻無惨(声:関俊彦)が率いる異形の鬼たちとの最終決戦を描く「無限城編」は、シリーズ最大のクライマックス。今回の第一章では、無惨の本拠地である無限城に招き入れられた炭治郎たちが、勝手がまったくわからない異空間の中で、上弦の鬼たちと激戦を繰り広げる。まず、この無限城という舞台そのものが本作の大きな見どころの一つである。

生きている細胞が分裂、増殖するさまを彷彿とさせる無限城
生きている細胞が分裂、増殖するさまを彷彿とさせる無限城[c]吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

かつてシリーズ中で何度か登場するたびに驚嘆させられてきた無限城の描写。本作では、いままで以上に城内の建物が複雑に入り組み、上下左右にどこまでも広がる密度の濃いビジュアルが劇場の大スクリーンいっぱいに映しだされており、その途方もない表現には思わず気が遠くなる。建物一つ一つが動きながら、無限城全体をどんどん拡張させていく様子は、生きている細胞が分裂、増殖する現象を彷彿とさせる。本作を観ている時のアトラクション感覚は、舞台となる無限城が絶えず動いていることも関係しているかもしれない。

無限城の圧倒的な存在感自体が重要キャラクターとして機能している
無限城の圧倒的な存在感自体が重要キャラクターとして機能している[c]吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

無限城内部へと落ちていく隊士たち一人一人の動きにも注目

「柱稽古編」のラストから始まるオープニング。産屋敷邸に駆けつけた柱たちと炭治郎が無惨の姿を見つけ、一斉に攻撃を仕掛けた瞬間、地面がパクリと開き、彼らは全員、無限城につながる空間へと落ちてしまう。まるで炭治郎たちが、巨大な無惨の体内に取り込まれてしまったような心象風景に見えるほど、無限城の圧倒的な存在感自体が、本作における重要キャラクターとして機能している。落ちていく最中、伊黒小芭内(声:鈴村健一)が甘露寺蜜璃(声:花澤香菜)と手をつなぐ場面や、全身をピンと伸ばした体勢で落下する冨岡義勇(声:櫻井孝宏)のかっこよさなど、隊士たち一人一人を丁寧に描写した原作にないオリジナルのシーンにも注目してほしい。

無限城につながる空間へと落ちていく炭治郎たち
無限城につながる空間へと落ちていく炭治郎たち[c]吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable


関連作品