『星つなぎのエリオ』で戦士を演じた松山ケンイチ。鎧を脱いで“楽しむことを軸に歩む現在地”を語る

『星つなぎのエリオ』で戦士を演じた松山ケンイチ。鎧を脱いで“楽しむことを軸に歩む現在地”を語る

ディズニー&ピクサーの最新長編アニメーション『星つなぎのエリオ』(公開中)で、主人公の少年と心を通わすエイリアン・グロードンの父で、冷酷な戦士であるグライゴンの日本版声優を務めた松山ケンイチ。グライゴンの恐ろしさと威厳を迫力たっぷりに表現し、観客を魅了する。いかめしい鎧をまとう戦士と父親の顔を持つグライゴンを演じた松山が、自らも鎧を身にまとっていた過去。「楽しむこと」を軸に歩みを進める現在について語った。

「オーディションで役をいただけたことがものすごくうれしい」

『星つなぎのエリオ』は、「大人が観ても考えさせられる作品」だと語る
『星つなぎのエリオ』は、「大人が観ても考えさせられる作品」だと語る撮影/Jumpei Yamada

本作は、両親を失った少年、エリオを主人公とした感動のファンタジーアドベンチャー。いつも孤独で本当の居場所を探していたエリオが、憧れの宇宙へと出発。何光年も離れた世界でエイリアンの少年グロードンと出会い、「そのままの君が好きだよ」というグロードンと心を通わせながら、2人の絆を引き裂く脅威に立ち向かっていく姿を描く。

松山が演じたのは、グロードンの父であり、戦闘種族を率いるリーダーであるグライゴン。様々な惑星から代表が集まる場所“コミュニバース”に拒まれ復讐に燃える、誇り高く攻撃的なエイリアンの戦士というキャラクターだ。松山は、「オーディションで役をいただけたことがものすごくうれしい。オーディションに受かるという経験も、久しぶりのことです」と抜擢に感激しきり。

主人公の少年と心を通わすエイリアン・グロードンの父で、冷酷な戦士であるグライゴン
主人公の少年と心を通わすエイリアン・グロードンの父で、冷酷な戦士であるグライゴン[c]2025 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

ディズニー&ピクサーの作品は、「大好き」だと愛情を傾ける。「『トイ・ストーリー』からは物を大切にすることなど、いろいろなことを教えてもらいました。おもちゃをいじめる男の子も出てきますが、あの子はその後、どうなったのだろうと考えたりもします。ディズニー&ピクサーの作品には、大人が観ても考えさせられるようなものがありますよね。『星つなぎのエリオ』もまさに、そういった作品だと思います」とあらゆる視点で映画を楽しみつつ、年齢ごとに新しい感想が生まれるような魅力があるという。


孤独な少年エリオと、エイリアンの少年グロードンが出会い、友情を育んでいく姿を描く
孤独な少年エリオと、エイリアンの少年グロードンが出会い、友情を育んでいく姿を描く[c]2025 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

松山は、主演を務めた映画『プロメア』(19)をはじめ、これまでにも声優業にチャレンジしてきた。「声優のお仕事は、やらせていただく機会があればぜひ挑戦させていただきたいなといつも思っています」とやりがいをにじませつつ、「実写での芝居と違って、自分の表情や仕草などを使うことができないので、特別な技術が必要なお仕事。声だけで表現することはすごく難しいなと感じているので、声優さんの表現力って本当にすごいなと思います」としみじみ。グライゴンを演じるうえでは、「本国の声優さんの演技からはみだしてしまうと、ニュアンスが変わってきてしまう。自由勝手にやるのではなく、本国のグライゴンにどうしたら近づけるかと考えていました」と試行錯誤しながら、真摯にキャラクターに向き合った。

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