『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』で“家族”の絆を体現した人気声優たちに直撃!「もし持てるなら、どんな特殊能力がほしい?」

『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』で“家族”の絆を体現した人気声優たちに直撃!「もし持てるなら、どんな特殊能力がほしい?」

「子どもという存在は天秤にかけるものではない、という気持ち」(坂本)

リードの妻で、インビジブル・ウーマンとしても知られるスー・ストームを、ヴァネッサ・カービーが演じる
リードの妻で、インビジブル・ウーマンとしても知られるスー・ストームを、ヴァネッサ・カービーが演じる[c]2025 20th Century Studios / [c] and TM 2025 MARVEL.

――坂本さんはお子さんがいらっしゃる母親という部分で、スーに共感する部分はあったでしょうか?ほかのみなさんは父親なり叔父としてなにか感じることがあったらお聞きしたいです。

坂本「スーは母親になって、インビジブル・ウーマンとしての力とは全然違うエネルギーを子育てに使うことになっていると思うんです。映画の中では、我が子を取るか世界を守るのか、みたいな究極の天秤をかけさせられる瞬間がやってきます。比較にできないことはわかっていても、子どもを産んだ瞬間からキャリアと子育てどちらを優先するのか、悩んだり苦しんだ経験のある人は私を含めて多いと思います。そんななかで自分がいつも辿り着くのは、子どもという存在は天秤にかけるものではない、という気持ち。スーも世界を守ってほしいと人々から頼られる存在なので、それに応えたい気持ちから本来かけるべきではない天秤に子どもを乗せてしまいます。その苦しさは、子を持つからこそ自分に置き換えて想像しやすかったですね。その一方で弟や夫、そして友人のベンが子どもを産むことをすごく喜んでくれて、一緒に守ろう、育てようという空気感なのはすごくハッピーだなって。この家族がいるから戦える、という想いをすごく感じました」

ギャラクタスが狙うのは、リードとスーの息子、フランクリン!?
ギャラクタスが狙うのは、リードとスーの息子、フランクリン!?[c]2025 20th Century Studios / [c] and TM 2025 MARVEL.

子安「僕は息子も娘も30近いので、ともするとおじいちゃん目線ですが、子どもが産まれるのはこんなにハッピーな気持ちになるんだなって。かつて自分も、アフレコが終わるとまっすぐ家に帰り、おしめ取り替えたりお風呂に入れたりしたことを思い出しました。リードとスーの関係性も、(2人の子どもである)フランクリン前/フランクリン後というくらいガラッと変わるんです。本当の物語はフランクリン後から始まる感じ。支配権もほとんど持ってかれるんですけどね(笑)」

林「僕の場合は映画と現実が結構リンクしてるんです。双子の姉がいるので末っ子長男みたいな感じだし、自分の周りに甥っ子、姪っ子がいますしね。会うのは正月くらいですが、姉が以前は見せなかった母親としての表情を見せたりもして。子どもに対する愛情から、そういうフェーズにいったのかなと感じたり、そういった気持ちはジョニーを演じる時にヒントになったと思います」

岩崎「うちは子どもがいないんですけど、兄弟の甥っ子、姪っ子はもう大学生。よく赤ちゃんは無条件で守らなきゃいけない存在だといわれますが、自分でもそう感じます。今回の映画でも、スーが自分の全存在をかけてフランクリンを守ろうとする姿を高い純度で表現してくださっていて、あらためて赤ん坊の持っているエネルギーの大きさを強く感じました」

「特殊な能力を持つと、なにか起こしそうで怖い。持てない力がほしいですね(笑)」(岩崎)

――もし特殊な能力をひとつ持てるとしたら、どんな力がほしいですか?

4人がほしい特殊能力とは?
4人がほしい特殊能力とは?撮影/杉映貴子


林「僕は過去に戻る能力ですね。過去に起こした失敗とかなくしたいなと、詳しいことは伏せますが(笑)。でもそうなったら、いまの自分も変わっちゃいそうな気がして少し心配でもありますけど」

子安「僕は瞬間移動です。とにかく便利だから、というのがその理由。遊びに行く時は目的地までの移動時間も楽しいのも確かですが、やっぱり時間がかからないのはいいですよ」

坂本「私はなんでも覚えられる能力がほしいですね。とにかくセリフを覚えるのが苦手なので、読んだら瞬時にすべて覚えられるのがいいですね」

岩崎「僕はごく平凡が好きなんですよ。特殊な能力を持つと、なにか起こしそうで怖いんです。だから持ちたくないといいますが、特殊な能力を持てない力がほしいですね(笑)」

取材・文/神武団四郎

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