映画館スタッフも感涙…「一生をかけて学んでいくことが収められた」『星つなぎのエリオ』の共感ポイントって?
すべての人をあたたかく包む、やさしいメッセージに共鳴
グロードンがエリオに贈る「そのままの君が好きだよ」という言葉。グロードンにとってはなんてことのない一言だったかもしれないが、エリオはもちろん観客も、ひいてはグロードン自身も肯定する、作品のメッセージが詰まった一言だったのではないだろうか。
これまでのディズニー&ピクサーの作品に共通する、前に一歩進むことの輝きはもちろんだが、本作は、すべての人をあたたかく包み込むやさしさにあふれている。ディズニー&ピクサー史上、最も“やさしい”物語である『星つなぎのエリオ』に共鳴したコメントを最後に紹介していく。
「存在価値のない人などいない。自分の居場所は必ずどこかにある」(20代・女性・109シネマズ二子玉川)
「人はいつだって心に孤独を抱いてしまう。それはいつの時代でもどんな時でも付きもので、きっとなくなることはない。本作のテーマでもある“自分らしさ”ゆえに、周りで作られた“普通”と比べてしまって、気づかぬうちに寂しさを覚えてしまう」(20代・男性・イオンシネマ天童)
「自分しか持ち得ない『個性』だとか、『きっとこう思っているに違いない!』という思い込み。そういうのがない交ぜになって、勝手に孤独感に浸って自分の置かれた環境を変えてみる。でも結局はもといたところにだって大事なものがあるんじゃないかな。そんな、人生2~30年、下手をしたら一生をかけて気づいていく、学んでいくことが1時間半に収められていた映画だと感じました」(30代・女性・109シネマズ湘南)
「観終わったあと、心が少し軽くなり、自分も前に進んでみようと思えるような、そんな映画でした。特にエリオの成長や感情の機微は、いまを生きる多くの人にとって共感できるものであり、『自分も大丈夫』とそっと背中を押してくれる存在になりそうです。映画館でこの作品に出会えたら、帰るころには少しだけ前向きな気持ちになれる――そんなすてきな映画体験になると思いました」(20代・女性・109シネマズゆめが丘)
多くの人が抱く、漠然とした孤独や、「自分だけが愛されていないのでは」という疑問。そんな不安へのヒントやアンサーがちりばめられ、少しだけ日常にきらめきを与えてくれる『星つなぎのエリオ』。家族や友人、すべての大切な人々をいまよりもっと大事にしたくなる本作を、ぜひ劇場で見届けてほしい。
構成・文/サンクレイオ翼