阿部寛&菜々緒が『キャンドルスティック』で初共演!「現場の誰に対しても気さく」「佇まいで背景を物語れる稀有な人」と互いの魅力を明かす

阿部寛&菜々緒が『キャンドルスティック』で初共演!「現場の誰に対しても気さく」「佇まいで背景を物語れる稀有な人」と互いの魅力を明かす

数字に色がついて見える共感覚を持つ2人
数字に色がついて見える共感覚を持つ2人[c]2025CANDLESTICK PARTNERS

——野原は、過去に裏切られ因縁のあったリンネからFX市場を利用した新たな計画を持ち掛けられます。また罠に嵌められるかもしれないという疑いを持ちながらも、AIを欺く金融トリックの知能戦に挑んでいく野原の選択をどのように感じましたか?

阿部「あの野原の選択は理解できました。やっぱり、その世界での第一人者という印象をすごく受けましたね。英語のセリフのシーンで感情を出すところは確かにあるけれど、そこも含めて淡々とやってのけていく感じ。論理的な考えの持ち主だとわかるシーンは本当にすばらしいと思いました。そこからの、『金は?』みたいなセリフには一番人間味を感じました」


赤いウーズレーは野原の相棒!
赤いウーズレーは野原の相棒![c]2025CANDLESTICK PARTNERS

——あのセリフもおもしろかったですし、野原の愛車・ウーズレーとお2人の立ち姿も、サイコーでした。まさに絵になるという印象です。

阿部「ありがとうございます」

——本当に美しいシーンでした。菜々緒さんは葛藤に苦しむ野原をサポートする杏子の姿をどのように感じましたか?

菜々緒「出来上がった映像を観ると、美しいとおっしゃっていただいたシーンも含めて撮影時よりもいろいろ削ぎ落とされていました。津田(健次郎)さんが演じる元夫、功さんと杏子のシーンも実は撮影していたのですが、その部分も削ぎ落されていました。ただ、逆に短くなってぎゅっとなったからこそ、画が印象的になっている気がしました。
杏子にとって、同じ共感覚を持つ野原という存在は非常に限られた存在であり、心を許せる相手は功さんではなかったのかもしれない、という風にも思えたので、野原への気持ちは大切に演じました。あとは、杏子は野原によって人生や運命が大きく変わっていく人物でもあったので、その変化していく姿を意識しながら演じていました」

「菜々緒さんがいてくれるだけで、現場の空気が綺麗になる(笑)、そういうパワーを持っている方」(阿部)

【写真を見る】スタイル抜群…!オーラを放つ阿部寛&菜々緒の2ショット
【写真を見る】スタイル抜群…!オーラを放つ阿部寛&菜々緒の2ショット撮影/興梠真穂

——お2人は今回が初共演とのことですが、役者としてお互いに感じた魅力を教えてください。

菜々緒「この業界に入る前からテレビでずっと拝見していた大先輩なので、共演させていただくこと自体が本当に光栄でしたし、たくさん勉強させていただきました。撮影中、阿部さんは大変な英語のセリフなどもあるなかで、私に話しかけてくださって。私も一度英語のスピーチをする役を演じたことがあるのですが、あの時の自分を思い出したら今回の現場での阿部さんの接し方なんて想像できません。ほかのことはもちろん手をつけられないし、周りを見る余裕なんて皆無で(笑)。自分と比べるのもおこがましいですが、現場の誰に対しても気さくに話されている姿を見て、すごく刺激をもらいましたし、その背中を見て自分も成長できたらという想いになりました」

阿部「ありがとうございます(笑)」

菜々緒「こちらこそ本当にありがとうございます(笑)」

阿部「菜々緒さんの印象はすごく気持ちの良い方だなと。菜々緒さんがいてくれるだけで、現場の空気が綺麗になるっていう(笑)、そういうパワーを持っている方な気がしました」

菜々緒「うれしい!ありがとうございます!」

阿部「セリフがあるところはもちろんなのですが、セリフなどがないところでも佇まいでいろいろな背景を物語れる稀有な人だと思って見ていました。今回の役はまさに過去のいろいろなものを背負っている女性で、それほどおしゃべりする感じでもない。佇まいだけで見せるというのはなかなかできないことだから、それができるってすごいなと思いながら、現場でずっと見ていました」

菜々緒「すごくうれしいです!」

取材・文/タナカシノブ

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