「タイムリープの青春ものだと思うよね、だまされてきて!」『リライト』で大興奮の映画体験をした観客たちが猛プッシュ!
『ちょっと思い出しただけ』(22)で映画ファンを魅了した松居大悟監督と、脚本家として数々の“タイムリープ”作品の傑作を手掛けてきた劇団「ヨーロッパ企画」の上田誠。“師弟関係”にある2人がタッグを組み、“史上最悪のパラドックス”と称された法条遥の同名小説を映画化した『リライト』が、いよいよ6月13日(金)より公開を迎える。
それに先駆けて開催されたMOVIE WALKER PRESS試写会で来場者にアンケートを実施したところ、「劇薬タイムリープ映画!邦画の新たなる青春映画の傑作」(10代・男性)や「映画を見た後1週間は楽しめる」(20代・女性)といった興奮冷めやらぬ声が多数寄せられ、満足度はなんと90%超!10代から60代まで幅広い年齢層の観客たちは、<タイムリープ×青春ミステリ>と銘打たれた本作のどのような部分に惹きつけられたのだろうか?そして、映画化にもしっかりと受け継がれた“史上最悪のパラドックス”になにを思ったのだろうか?
本稿では、誰もが驚くネタバレを回避しながら、アンケートで寄せられたコメントから本作の魅力へと迫っていきたい。
10年前の自分はなぜ来ない?練りに練られた脚本に絶賛の声
2009年の夏、尾道。高校3年生の美雪(池田エライザ)のクラスに転校生の保彦(阿達慶)がやってくる。ふとしたきっかけで、保彦がある小説を読んでこの時代に憧れを抱きタイムリープしてきた未来人であると知った美雪。2人は秘密を分け合いながら、淡いひと夏の恋に落ちていく。そんななか、保彦からもらったタイムリープする薬で10年後の自分に会いに行った美雪は、彼がこの時代に来るきっかけとなった小説を美雪自身が書いたと、未来の自分から教えられる。そして元の時代へと帰っていく保彦。別れ際に、美雪は彼と過ごしたひと夏の経験を小説にすると約束を交わす。
まるで映画の結末までをまとめたようなあらすじに見えるが、実はこれ、冒頭20分で描かれる本作のプロローグ部分。本当の物語は10年後、大人になり、約束通り小説を書きあげ出版までこぎつけた美雪が、10年前からタイムリープしてくる自分に会うため尾道に帰ってくるところから始まる。しかし来るはずの時間になっても、10年前の美雪は現れない。あらゆる可能性を考える美雪だったが、彼女が書いた小説「少女は時を翔けた」をめぐって次々と問題が発生することとなる。
「王道のタイムリープものかと思いきや、展開が意外過ぎた」(40代・男性)
「タイムリープの青春ものだと思うよね、だまされてきて!」(10代・女性)
「いままでに観たことがないタイムリープミステリー」(20代・男性)
と、予想していたものとは違うルートへ進んでいく斬新なストーリーに多くの観客が驚愕しながら、本作にのめり込んでいったことを明かしている。
複数の登場人物たちの物語が絡み合い、現在と10年前、2つの時間軸が描かれながら、そこで起こるはずのなかった“パラドックス”が生じる。それだけ聞くと、きっと複雑な映画に違いないと警戒してしまうだろうが心配はご無用。「情報の『交通整理力』が非常にわかりやすく、こんがらがらない」(20代・男性)というコメントからもわかるように、“タイムリープ”の名手である上田誠の脚本力が遺憾なく発揮され、前半に張られた細かな伏線から、徐々に点在していく違和感、後半で一気にすべてが回収されるまで、とことん明快かつ爽快なのが本作の最大の持ち味だ。
「シンプルにストーリーがメチャクチャおもしろかった」(30代・男性)
「伏線が随所にあり、それが回収される瞬間が気持ちよかった」(20代・男性)
「すべてのシーンに意味があるなと感じたし、そこまでのストーリーやシナリオを作り上げたところがすばらしいなと思いました」(20代・女性)
「青春のキラキラしたストーリーとミステリアスなストーリーが絡み合い、先の読めない展開続きであっという間の127分でした!」(30代・女性)