丸山隆平、SUPER BEAVERとの登壇に「特別な日になる」と笑顔!「元気な丸ちゃんを呼び戻す」と原点回帰も宣言
SUPER EIGHTの丸山隆平が『泥棒役者』以来8年ぶりに映画主演を務めた『金子差入店』(公開中)の公開記念舞台挨拶が5月17日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、丸山をはじめ、真木よう子、三浦綺羅、川口真奈、寺尾聰、主題歌を担当したSUPER BEAVER(渋谷龍太、柳沢亮太、上杉研太、藤原“36才”広明)、古川豪監督が登壇した。
本作は刑務所や拘置所への差し入れを代行する“差入屋”を営む家族の絆と、彼らが巻き込まれる不可解な事件を描くヒューマンサスペンス。ステージに上がると、差入店の店主である金子役として主演を担った丸山は「どうも、SUPER EIGHTの丸山隆平です」と挨拶。SUPER BEAVERに目を向けながら「今日は“SUPER先輩”が来てくださるということで」と続けると、渋谷が「それやめてもらっていいですか」とツッコむなど舞台挨拶から息ぴったりの様子を披露。丸山は「“SUPER”で言ったら大先輩。今日は特別な日になると思います」と晴れやかな笑顔を見せて、会場を盛り上げていた。
公開初日となった昨日、丸山は「ここに来た」と同劇場でお忍び鑑賞もしたとのこと。「スクリーンはここじゃないんですが、お高めのシートに偉そうに座って拝見させてもらいまして。改めてステキな作品に参加させていただけたのだなと、とても光栄に思いました。心から古川豪監督に感謝です」とお礼を述べた。11年かけてオリジナル脚本を完成させ、本作で長編初監督を務めた古川監督は「誰にも相手にされず、一人きりで家の近所の純喫茶で書いたものが、こんなに錚々たるメンツがそろう作品にまで上り詰めた」と作品に向き合った月日を噛み締めながら感無量の面持ち。古川監督が助監督時代から縁があるという寺尾が、「おめでとう」としみじみと祝福すると会場からも大きな拍手が上がっていた。
寺尾は「日曜劇場の『仰げば尊し』で初めてご一緒した」と古川監督との出会いを回想。粘り強く脚本を書き換えつつ、何度もオファーをし続けてくれたという古川監督のまっすぐな姿勢を紹介しつつ、「来るたびにホンを書き換えて。どんどんよくなって、すごくおもしろくなってきた。最後には手紙も一緒に置いていった。とてもステキなラブレターだった。こんな手紙をもらって、男として断るわけにはいかないなと思うくらいだった。彼をバックアップできればということで、出演させていただきました」と古川監督の熱い意気込みに背中を押されたと話していた。
SUPER BEAVERが、主題歌「まなざし」を手掛けた。渋谷は「このような人間を主軸にしたすばらしい物語の一旦を担わせていただけたこと、すごく光栄に思っています。うれしい1本、うれしい1曲になった」と笑顔。SUPER BEAVERと古川監督は、古川監督が助監督を担当していた『東京リベンジャーズ』から縁がある。渋谷は「人の縁から繋がるお仕事というのは、一番大事にしていること。作品を観ても、人の血潮を感じる。そういうものに自分たちが加われていることに、うれしさを感じています。光栄のひと言」と喜びをあふれさせた。柳沢は「寺尾さんと同じように、僕らもお手紙をちょうだいした」と切りだし、「すぐ隣で起こっているかもしれないような人間模様。暗いものだけじゃなくて、微かに感じる温かさをどうにか映そうとしている監督の気持ちを受け取った」と歌詞に込めた想いを明かした。丸山は「こんなにやさしいのに力強くて、温かい楽曲があるんだなと思った」と主題歌に想いを馳せ、「言葉のチョイス、並べ方が独特なアーティストだなと思っていた。どの世代にも届くようなわかりやすい言葉を並べているけれど、考えさせられるような作りになっていて。聴けば聴くほど、どんどん迷い込んでいくような不思議な楽曲」とその魅力に惚れ込んでいた。
またこの日は、それぞれが座長として走り抜けた丸山に「差し入れたいもの」を発表するひと幕もあった。真木は「“まなざし”」と主題歌にかけて回答。「まなざします!温かい目で。お母さんのような目で」とこれからも丸山を見守っていきたいという。三浦は「いつも丸山さんから元気をもらっていたので、今度は僕が元気を丸山さんにお返ししたい」と話した。川口は「たこ焼きヘアバンド。たこ焼きが2つ付いている、ユニークなヘアバンド」だと案を繰り出しつつ、「丸山さんはいつも明るくて現場を盛り上げてくれるんですが、朝メイクの時に丸山さんを見たら、見たことのないような真顔だった」と暴露。
会場が大爆笑となるなか、「メイクの時は誰でも真顔になってしまうので、たこ焼きヘアバンドをしたら、丸山さんらしさがあふれるはず」だと語ると、丸山は「むっちゃ恥ずかしいです」と大照れ。「東京に出てくる時に、メンバーと一緒にとにかくたこ焼きを食べさせられたり、持たされたりすることが多かった。最近はそれもなくなって、ちょっとスタイリッシュなグループになりつつあるので、たこ焼きヘアバンドで原点回帰したい。あの元気な丸ちゃんを呼び戻します」と川口のアイデアに賛成して、さらに会場を沸かせていた。
寺尾は「僕も使っている、ATELIER Z (アトリエZ)のベースを1本。後日プレゼントします」と本気のプレゼントを考案。丸山は「やった!先ほど、裏でも『あげるよ』と言ってくれた。これはガチです。ライブで使いたい。思い切りMCで自慢します!」と声を弾ませていた。そして古川監督が差し入れたいものとして「次回作」と口にすると、観客からも大きな拍手が上がった。しかしながら古川監督は「…の鑑賞券を」としっかりとオチをつけ、これには丸山が「鑑賞券かい!」ときれいなツッコミを入れて会場を笑わせるなど、終始温かな笑顔に満ちた舞台挨拶となった。
取材・文/成田おり枝