「M:I」最新作の来日記者会見をロングレポート!トム・クルーズ、「続けられているのは、私の夢を超えている」

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「M:I」最新作の来日記者会見をロングレポート!トム・クルーズ、「続けられているのは、私の夢を超えている」

「“できない”が聞こえなかったんだ(笑)」(クリストファー・マッカリー)

続いてマッカリー監督が登壇し「皆さん、ご来場いただきましてありがとうございます」と挨拶。『トップガン マーヴェリック』(21)、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』(23)、そして本作と3作品を立て続けに制作してきたマッカリーとのパートナーシップについて、「クリエイティブブラザー」であると語り、本作のアクションを語るうえで外せない、縦横無尽に旋回する小型プロペラ機のスタントについての裏話を披露する。

続けてクリストファー・マッカリー監督が登壇!
続けてクリストファー・マッカリー監督が登壇!

――今回、クルーズさんがマッカリー監督に、飛行機の翼に乗るように提案したそうですね!

クルーズ「パイロットとどんな飛び方ができるか確かめながらテストをして、準備に何年もかかりました。それから彼とストーリーについて話したところ、“(翼の上で)ここまで数秒で行ってほしい“と言われて、『そんなことはできない』と思いました。そうしたらマッカリー監督に“では、これをしてほしい”と言われたのですが、本当に無理だったんだ(笑)」

マッカリー「“できない”が聞こえなかったんだ(笑)」

クルーズ「それに翼の上ですばやく動くのは、飛行機のスピードによる風圧で物理的に困難なんです。だから『実際に翼に出て風圧を感じてみるが一番いい』とおすすめしました。それで監督をトレーニングしたんです」

マッカリー「20分の講習を受けて、そのまま飛行機の翼に乗りました。結構楽しいものでしたね。もう1回やってもいいかもしれないです」

クルーズ「そしてすごい風圧が当たると呼吸できなくなることを、監督も実感しました。翼の上という過酷な状況で、呼吸を続ける方法を探さないといけないんです。いま監督は、この現実を理解してくれています。それにしても翼の上でのスタントは、ただ歩くだけというわけにはいかず、あらゆる全身の筋肉を使い果たすほど大変でした。芝居をしながら、空中を移動するわけですから。しかも、0Gのなかで飛行機を旋回してもらったりもしたのですが、実際にはエンジンが止まることがあったりします。これらすべてのことを細かく計画して、そのうえで物理的になにができるかを考えました。それでも、体力を奪われて歩けなくなることもあって、体も鍛え上げました。本当に魅力的で激しく爽快で、そして非常に挑戦的な作業でした」

困難だったスタントについて解説をする2人
困難だったスタントについて解説をする2人[c]2024 PARAMOUNT PICTURES.

――もう一つ、潜水のスタントに挑戦していましたが、今回マッカリー監督は一緒に水中で撮影したそうですね。

マッカリー「陸上よりも水中での撮影のほうが早かったんです。監督が陸にいて水中にマイクで話す方法では、監督はカメラが見ているものだけを確認を行います。そのため、空間の認識が難しく、なにか変更を行わなきゃいけない時は、全員が水から上がってもらう必要があるんです。これだと1日に約6ショットの撮影できますが、非常に時間がかかり不十分なことがわかっていました。そこで、トムと一緒に水中で撮影する方法を考案し、いまでは1日に約22ショットを撮影できるようになりました」

クルーズ「重要なのは、1日にできるだけ多くのショットを撮りたいということです。これらのシーンは、開発に何年もかかっています。こういった撮影をするために私たちはなにをするかというと、なにができるか、どうやって行うかを話し合い、考えだしていきます。それから視覚的な言語として、カメラがどこにあるのか、これを行うことができるかということに取り組みます」


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