『ウィキッド ふたりの魔女』は『映画ドラえもん』を逆転できるのか?“邦高洋低”に風穴をあける、洋画実写1年8か月ぶりの興収25億円到達

『ウィキッド ふたりの魔女』は『映画ドラえもん』を逆転できるのか?“邦高洋低”に風穴をあける、洋画実写1年8か月ぶりの興収25億円到達

4月4日から4月6日までの全国映画動員ランキングが発表。全国的に春休み期間の最後の週末となった今週も、『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』(公開中)と『ウィキッド ふたりの魔女』(公開中)の2強は揺るがず。まずはこの2作品の成績からチェックしていこう。

『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』がV5達成!

累計動員317万人&興収37億円を突破!『映画ドラえもん』が堂々V5
累計動員317万人&興収37億円を突破!『映画ドラえもん』が堂々V5[c]藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2025

5週連続のNo.1を勝ち取った『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』の週末3日間の観客動員は26万3000人、興行収入は3億2300万円。これは前週末対比74%で、近10年(夏公開だった2020年を除く)の「映画ドラえもん」シリーズの春休み最終週末とその前週末の比較では最も高い数字。とはいえ例年は公開6週目末と5週目末の比較になるのに対し、今年は5週目末と4週目末の比較になるため、これだけで判断するのは少々難しい。

ここまでの累計成績は動員が317万人&興収37億円。直近で最大のヒットを記録している『映画ドラえもん のび太の月面探査記』(19)は公開5週目末の段階で動員332万人&興収38億円だったので、それを少々下回っている。しかも同作の場合は、翌週も春休み期間だったため動員を大きく伸ばしていた。今年は春休みが終わったとはいえ、強敵である「名探偵コナン」が始まるまで1週間の猶予がある。次週末はどれだけ数字を維持できているかに注目が集まるところだろう。

公開から1か月、『映画ドラえもん』の牙城をなかなか崩せないながらも大ヒット!
公開から1か月、『映画ドラえもん』の牙城をなかなか崩せないながらも大ヒット![c] Universal Studios. All Rights Reserved.

一方、1か月間にわたって『映画ドラえもん』の背中を追い続けている『ウィキッド ふたりの魔女』。この週末3日間で動員11万6000人、興収1億9400万円と、前週比78%の好成績をキープしており、公開31日間での累計成績は動員167万3000人&興収26億4400万円に達している。

洋画の実写作品が興収25億円を突破するのは(達成日ではなく公開日基準で)、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(23)以来、およそ1年8か月ぶりのこと。競合すると思われていたディズニーの『白雪姫』(公開中)をはじめ、ライバルとなる作品が不足しているおかげで相対的に好調を保っているわけではないことは、新作タイトルを押し除けて2位を守り抜いたことが証明しているだろう。


リピーター続出で平日の成績も安定している『ウィキッド ふたりの魔女』。本当の勝負はここから?
リピーター続出で平日の成績も安定している『ウィキッド ふたりの魔女』。本当の勝負はここから?[c] Universal Studios. All Rights Reserved.

引き続き複数のフォーマットで鑑賞するリピーターが相次いでおり、春休み終了によるダメージも少ない『ウィキッド』は、当初想定されていた興収25〜30億円というラインを悠々と突破する可能性も充分に秘めている。場合によっては次週末、『のび太の月面探査記』以来のV6がかかる『のび太の絵世界物語』と大接戦、あるいは悲願の大逆転を成し遂げるなんてこともありえない話ではない。

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