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いますぐ『ローグ・ワン』が観たい!「キャシアン・アンドー」完結に、絶賛の声が相次ぐ「ありがとう、希望を信じた名もなき英雄たち」

コラム

いますぐ『ローグ・ワン』が観たい!「キャシアン・アンドー」完結に、絶賛の声が相次ぐ「ありがとう、希望を信じた名もなき英雄たち」

ディズニープラスで独占配信中の「スター・ウォーズ」のドラマシリーズ「スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー」。シーズン2の12話までが先日配信され、シリーズの原点へと続く“最後の物語”が完結した。本作は『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(16)(以下、『ローグ・ワン』)で主人公ジン・アーソをサポートしたキャシアン・アンドー(ディエゴ・ルナ)の素顔を追ったスピンオフだ。

ついに完結を迎えた「キャシアン・アンドー」
ついに完結を迎えた「キャシアン・アンドー」[c]2025 Lucasfilm Ltd.

映画レビューサイトRotten Tomatoesでは、シーズン1が96%、シーズン2は実に98%と、「スター・ウォーズ」ドラマ史上もっとも高い数字をたたき出している。IMDbでもシーズン2の8話から最終回12話まで5話連続でユーザースコア9.5以上を記録した初のドラマシリーズになるなど、「スター・ウォーズ」という枠に留まらない、歴史的な高評価を獲得。最終話配信後には、SNS上でも「アンドーほんとに傑作すぎて…SWの歴史も評価も塗り替えたんじゃない…?」といった絶賛の声が高まっている。そこで本稿では、筆者の総括レビューと共にSNS上での感想投稿をピックアップ!『ローグ・ワン』へのつながりに感極まったファンたちの声を紹介していきたい。

※本記事は、「キャシアン・アンドー」のネタバレ(ストーリーの核心に触れる記述)に該当する要素を一部含みます。未見の方はご注意ください。

ジェダイとは無縁の物語だからこそ、「フォースと共にあれ」というセリフが胸に響く

【写真を見る】『ローグ・ワン』へとつながる、キャラクターたちを相関図で振り返り!
【写真を見る】『ローグ・ワン』へとつながる、キャラクターたちを相関図で振り返り![c]2025 Lucasfilm Ltd.

シリーズの原点『スター・ウォーズ/新たなる希望(エピソード4)』(77)のキーアイテムとなるデス・スターの設計図。その入手作戦を描いた『ローグ・ワン』でのキャシアンは、「これまでスパイや破壊工作、暗殺など汚れ仕事をしてきた」と語っていた。そのセリフどおり「キャシアン・アンドー」のテイストはスパイサスペンスとなっている。惑星フェリックスで帝国の物資を盗んで売りさばいていたキャシアンが、反乱同盟のルーセン(ステラン・スカルスガルド)にリクルートされスパイとなり、危険なミッションに挑む姿が描かれた。

製作を総括したのは『ローグ・ワン』で共同脚本を務めた脚本家、映画監督のトニー・ギルロイ。圧倒的な組織力を誇る帝国との息詰まる情報戦や銃撃戦などアクションだけでなく、リスキーな存在として同胞から命を狙われるなど、得意とするハードな作風を生かし見事に『ローグ・ワン』へとつながる物語を構築。その世界観は、次々に新機軸を打ちだし高い評価を得ている「スター・ウォーズ」実写ドラマシリーズのなかでも、異色さが群を抜いている。

シリーズの一貫したテーマである“家族”に注目すると、よりドラマの深みが増すはず
シリーズの一貫したテーマである“家族”に注目すると、よりドラマの深みが増すはず[c]2025 Lucasfilm Ltd.

キャシアンが行きずりで犯した殺人事件を追うシリル・カーン(カイル・ソーラー)、アクシスと名乗り暗躍するルーセン逮捕に全力を傾けるデドラ・ミーロ(デニス・ゴフ)など、帝国側の超個性的キャラクターもスリルやサスペンスを盛り上げている。ふとした油断や判断が死に繋がるシビアなミッションに加え、親友ブラッソ(ジョプリン・シブテン)や自分を導いた養母マーヴァ(フィオナ・ショウ)との死別、恋人ビックス(アドリア・アルホナ)との別れなど人間ドラマも極めてシリアス。『ローグ・ワン』で反乱同盟のスパイ仲間をリスクになるため殺害する冷酷さを見せたキャシアンだが、本シリーズを観ると容赦ない彼の行動原理がよりクリアに見えてくる。


反乱軍の盟友メルシ(ダンカン・パウ)との出会い、相棒になるドロイドK-2SOが反乱同盟に参加するいきさつや、過激な活動家ソウ・ゲレラ(フォレスト・ウィテカー)との関係など『ローグ・ワン』における各キャラクターの立ち位置も、本作でより明確化されている。キャシアンには行方不明の妹がいることも明かされていたが、ロマンス説もあったジンへの想いは妹に対する“それ”だったのか…など想像が膨らむのもお楽しみ。シリーズを通し、あらためて『ローグ・ワン』の懐の深さも実感させられるのだ。

K-2SOとの出会いも描かれた
K-2SOとの出会いも描かれた[c]2025 Lucasfilm Ltd.

キャシアンだけでなく、反乱同盟の設立者の一人、モン・モスマ(ジェネヴィーヴ・オーライリー)にスポットを当てているのもポイントだ。取り巻く政治家たちとの駆け引きや運営費の資金調達、方法論の違いから対立する同志たちとの確執まで反乱軍の舞台裏を、暗部も含め描いており“反乱同盟秘史”としても見応えあり。『ローグ・ワン』でスカリフの帝国安全管理施設の攻撃に異を唱えた反乱軍のドレイヴン将軍、パムロやジェベルといった評議員も登場し、無謀なキャシアンを断罪。『ローグ・ワン』で彼らがジンと彼女がもたらした情報を否定する伏線になっているのもおもしろい。

そして物語は、“泣けるスター・ウォーズ”と称される『ローグ・ワン』へと続いていく
そして物語は、“泣けるスター・ウォーズ”と称される『ローグ・ワン』へと続いていく[c]2025 Lucasfilm Ltd.

フォースやジェダイと無縁の本作だが、無謀なキャシアンを敵視していたレイアの養父ベイル・オーガナ(ベンジャミン・ブラット)が、旅立つキャシアンに「フォースと共にあれ、キャプテン」と声をかける胸アツなやりとりもぐっとくるものがあった。

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