「世界がほんの少し愛おしくなる」「いい意味で裏切られる」…『片思い世界』の感想をネタバレなしで映画ファンに教えてもらった!
ラブストーリーの枠だけに収めない“片思い”が意味する広がりと感動
タイトルの“片思い”はなにを指すのか?と、気になっている人は少なくないはず。詳しく説明することはできないが、そこには想像のさらに一歩先を行く深さがあり、鑑賞者からも様々な意見が寄せられている。
「一方通行で届かない声や思い、でも、相手も同じようにこちらに声を届けようと必死に語りかけて来てくれているのだよ、と解釈しました」(30代・女性)
「人を生かしてつなぐのは一人一人の“片思い”。どんな片思いも肯定してくれるような作品でした」(20代・女性)
「気持ちが届かないことのせつなさ、それでも誰かを思い続けることの尊さを描いた作品だった」(20代・女性)
「伝えたいけど伝わらない。伝えられないもどかしさや儚さ、つらさ、でもどこかで伝えられると信じてしまうことなど、3人のいろいろな感情が“片思い”という言葉に込められている」(20代・女性)
「思いは、通じなかったり離れていったりしていっそう強まるもの。“片思い”こそ、なによりも強い感情なのだと思いました」(20代・女性)
今回の感想コメントのなかには、「恋愛だけが“片思い”ではない」という意見が多く見られた。様々な片思いを描くことで物語は広がりを見せ、観客の心にひと括りにできない感情を呼び起こしていく。
「好きな人、恋する人だけではなく、自分の身近にいる大切な人への片思いについても大切に語られています」(20代・女性)
「『片思い世界』ってそういうことか!と気付くタイミングがあるのですが、そのトリックが後半の物語をジワジワとせつなくさせるし、気付かせるタイミングも絶妙でした」(30代・女性)
「大切な人に、自分の思いを届けたくなる作品。当たり前の毎日を大切にしたくなる」(30代・女性)
「残酷だけど美しい、特異的だけど普遍的…。暗くて重いけど、明るくて多幸感にあふれる作品で、役者陣、特に主演3人の演技がすばらしいです」(30代・男性)
「風が吹いた時に、『あ、そういえば会いたいな』って思う人がいるなら、絶対に観たほうがいい」(20代・女性)
美咲、優花、さくらが抱える片思いはどこへ向かうのか?土井裕泰監督、坂元裕二が紡ぐ物語、それを体現して見せたキャスト陣にも大きな称賛を送りたくなる『片思い世界』の魅力に劇場で触れてほしい。
構成・文/平尾嘉浩