山崎貴、町田啓太、樋口真嗣らがポン・ジュノ監督の才能に熱狂!『ミッキー17』レビュー編スポット映像が完成
<コメント>
●甲斐さやか(映画監督、脚本家)
「ポン・ジュノ監督は、とうとう時代を突き抜けてしまった。『目立ちたがり屋の独裁者』に全身を搾取される『下級国民』。倫理なき環境に慣れてしまう人間の怖さとリアリティ。私たちは、非情さがエスカレートした未来へ未来へと、このまま押し流されてしまうのか。鑑賞後、波に襲われるように胸がかき乱される。痛快で見事な、私たちがいま観るべき映画」
●川村元気(映画プロデューサー、映画監督、小説家)
「はるか遠くの星の物語を、いま僕たちが生きる世界の物語としてポン・ジュノは突きつける。はたして僕たちは、何番目のミッキーなのだろうか」
●駒井尚文(映画.com編集長)
「『パラサイト 半地下の家族』から5年。ポン・ジュノ監督は、ハリウッドの大御所監督になっていました。クレジットにブラッド・ピットの名前もあります。予算も『パラサイト』の10倍以上ではないかと。映画の内容も感無量ですが、クレジット眺めるだけでも感無量。人間3Dプリンター、実現しそうな未来があるかもしれません」
●佐藤嗣麻子(映画監督、脚本家)
「豪華で贅沢な不条理SF映画!往年の日本人にはなじみ深い手塚治虫や藤子不二雄SFのようでもあり、萩尾望都の一角獣種シリーズのA-A’のようでもあります!そして、登場する現住生物はまるでナウシカのオーム!主人公のミッキー17は気弱で、18はまるでバットマンのパディンソン!悪役の政治家はトランプ大統領と民主党のペローシ元議長を彷彿させます!いやぁ、風刺や皮肉やブラックユーモアがたっぷりで!めちゃめちゃ楽しかった!みんな、見て、見て!」
●下田桃子(MOIVE WALKER PRESS編集長)
「どこを切り取ってもポン・ジュノ印な人間賛歌。“コピー”であるはずのミッキーは、生き返るたびに少しだけ性格が変わる。神経質なところも、激情派な一面も、一人の人間のなかにあるからおもしろい。ごった煮な魅力を内包する『ミッキー17』が、それを証明している」
●下村麻美(シネマトゥデイ編集長)
「『ミッキー17』はSFという枠を超えジャンルを再定義するほどの傑作だ。驚きと興奮、深い感動が交錯する。細部まで作り込まれた世界観が、スクリーンから溢れだし、人間の本質に迫る深いテーマ性と絡みあい、知的刺激と感動が共存する。2025年最も記憶に残る映画のひとつと言っていい」
●立川譲(アニメーション監督)
「対立だらけの無情な世の中。それをポップに煮詰めてユーモアな闇鍋に突っ込んだようなブラック企業で働くミッキー。その劣悪さはアニメ業界とは比べ物にならない(笑)!よくも人格が破綻することなく、どこか愛らしさも保ちつつ、人間らしく生きられるものだ。そんなミッキーには『人生何周目ですか?』を称賛の意味を込めて送りたい!!」
●中谷祐介(ぴあ編集部)
「あまりにも怖すぎて笑える。あまりにもピンチすぎて逆に前向きな気分になってくる。あまりにも語り口が上手すぎて気がつくとめっちゃ遠い場所に連れてこられている。あまりにも登場人物が欠点だらけなのに全員好きになっている。ポン・ジュノ映画の要素がここに集結&凝縮!」
●樋口真嗣(映画監督ほか)
「戯作者たるもの、本当にやりたい題材に向き合うべきなのか、悩ましい問題だけど、どうせ一度の人生であれば好きなことだけをやるべきだと個人的には思います。無邪気にはしゃいで想像の世界を走り回るその姿を見て微笑ましい気持ちに満たされるのもイイものです。分析も考察も大いに結構!でも『グエムル』から入った後発組の俺は声を大にして応援したいですね。『イイぞもっとやれ!』」
●町田啓太(俳優)
「生存本能を掻き回されるほどの衝撃作。地球上でも宇宙のどこに行っても人は人。人間として、生命体としての生き方を問われました」
●宮川翔(リアルサウンド映画部編集長)
「こんな映画観たことない!世界を熱狂させた『パラサイト 半地下の家族』の次がこんなぶっ飛んだ作品とは。期待を裏切らないポン・ジュノ監督がハリウッドでやりたい放題大暴れ。コミカルなロバート・パティンソンがとにかく最高!」
●山崎貴(映画監督)
「なんだこの見たことのないおもしろさは!と観ている間ずっと興奮していました。悲惨でブラックでとにかく考えうる限り最悪な状況のなかで文字通り“必死”に自分を取り戻していくミッキーが最高!推せます!最後の怒涛の展開には立ち上がって拍手したくなりました。絶対劇場で体験して下さい」
文/久保田 和馬