2人の白雪姫が奇跡の歌声で会場を魅了!レイチェル・ゼグラー、吉柳咲良の才能に惚れ惚れ「作品に光がもたらされた」
ディズニーが伝説的作品を新たなミュージカル版として実写映画化した『白雪姫』(3月20日公開)の来日プレミアムライブが3月5日に六本木ヒルズアリーナで行われ、映画のプロモーションで初めての来日を果たしたレイチェル・ゼグラーと、日本のプレミアム吹替版で白雪姫役を射止めた吉柳咲良が出席。日米2人の白雪姫が息ぴったりに劇中歌「夢に見る ~Waiting On A Wish~」を歌い上げ、圧巻の歌声で会場を魅了した。
ディズニー初の長編映画であり、世界初のカラー長編アニメーションとしても知られる『白雪姫』(37)を新たに実写化した本作。外見の美しさと権力に執着する邪悪な女王によって闇に支配されていた王国で、雪のように純粋な心を持つ白雪姫が巻き起こす奇跡を描く。白雪姫が迷い込んだ、不思議な森を彷彿とさせるような特設ステージが用意されたこの日。白雪姫のコスプレをした人も見受けられるなど熱心なファンも多く駆けつけ、真冬の寒さを吹き飛ばすようなひと時となった。
会場を見渡して大きな笑顔を見せたゼグラーは、冒頭から吉柳とハグを交わすなど一緒に登壇できてうれしくて仕方ないといった様子。「『白雪姫』は自分にとってとても大切な作品。撮影をしていて本当に楽しかったのと同じくらい、皆さんに愛していただける作品だと確信しています」と力を込めながら、「咲良さんとステージに立っていられることがうれしい。この時間を分かち合えることにワクワクしています」と声を弾ませた。吉柳も「こんなに寒いなか、野外にたくさんの方々が集まってくださった。本当にうれしいです。こんなに特別な日はなかなかない。お会いできて本当に光栄です」と喜びをあふれさせていた。
来日をしてすばらしい時間を過ごしているというゼグラー。「ニューヨーク出身なので、寒いのも雪もへっちゃらです。ちょっとくらい雪も降らなければ、白雪姫じゃないんじゃないかなと思っています」と雪景色の東京も楽しんだとお茶目に微笑み、「昨日はディズニーシーに行くことができました。本当に楽しんでいます」と満喫しているとのこと。「たくさんの友人と来日をしています。みんな、抹茶のキットを買って帰りたいと言っています。アメリカで大人気なんです。お寿司もいいし、日本の伝統に触れて、日本らしい経験をして帰りたいと思っています」と目尻を下げていた。
ニコニコと笑顔を見合わせるなど、すっかり打ち解けた様子のゼグラーと吉柳だが、吉柳は「『白雪姫』を観た時にも、なにもかもがキラキラしていると思った。ときめきがたくさんあった。ご本人にお会いしても、かわいらしくて、やさしくて、白雪姫そのものだなと思いました。笑顔が本当にステキなんです!映画を観ても大好きになりましたし、お会いしてそれ以上に大好きになりました」とゼグラーの魅力にメロメロ。
「信じられないくらい、たくさんのやさしい言葉をありがとうございます」と感謝したゼグラーは、「咲良さんの心からのパフォーマンスは、まるで私たちと現場で撮影していたかのように感じられる。また、2人ともジュリエットを演じたことがあるという縁もある。音楽性にも富んでいて、そんな彼女に白雪姫を演じていただけたことで、この作品に光がもたらされた。私自身、咲良さんの演技の一部になれたことがとても光栄」としみじみと語り、「こんなにステキで、かわいらしい人はいないんじゃないかと思う。内側も外側も美しい。日本に来られて、新しい、すばらしい友だちと出会えた」と並々ならぬ愛情を傾けた。
そしてステージでは、2人で一緒に劇中歌「夢に見る ~Waiting On A Wish~」を披露した。ゼグラーは英語、吉柳は日本語で伸びやかかつ、力強い歌声を響かせ、会場を『白雪姫』の世界へと染め上げた。2人が見つめ合い、手をつないで声を重ねる場面もあり、終始、お互いへの敬意と愛情もたっぷり込められたパフォーマンスに、会場からも大きな拍手が上がった。歌い終わるとギュッとハグをしつつ、ゼグラーは「ステキな機会に恵まれてうれしいです」と感激しきりで、「私は2021年からこの作品に携わっていて、この楽曲も何度も耳にしていますが、そこに新しいものを咲良さんがもたらしてくれた。2025年の公開を前にして、まったく新しい曲のように自分の耳に届いてきた。それは咲良さんが、いかに才能があるかということの証明です」と惚れ惚れ。
吉柳は「こんな夢みたいなことがあるんだと思って。すごく光栄ですし、幸せな気持ちでいっぱいです」と目を輝かせ、「オーディションを受けた時から、ずっと大好きな曲。レイチェルさんの歌声で聴き続けてきたので、隣で聴けていることだけでも幸せです。一緒に歌わせていただけるなんて恐れ多いですが、受かってよかったなと改めて思いました。ジュリエット、白雪姫という同じ役を2度もやらせていただけていることも光栄」とゼグラーと笑顔を見せ合いながら、「レイチェルさんと出会って、『ウエスト・サイド・ストーリー』もいつか絶対にやると決めたくらい、(ゼグラーの)歌声もお芝居も大好き。今度は同じ作品に出られるように頑張っていきたいと思いました」と新たな夢を見つけたことも明かしていた。
最後にゼグラーは「観てね!」と日本語で呼びかけつつ、「一生に一度しかないんじゃないかというぐらい大事な作品です。白雪姫になれたこと。ディズニーファミリーに温かく迎え入れていただき、この道のりを経験して、出来上がった作品の公開前に皆さんと会えたこと。コスプレをしてきてくださっている人もいますね。とても心が温まっています」とにっこり。「私がオリジナル版のアニメを観て、そこからもらったものを子どものころから大事にしてきたように、またほかのディズニーのプリンセスに作品にインスパイアされながら育ったように、この作品が若い方にとってそういったものになってくれたらと思います」と願っていた。
取材・文/成田おり枝