映画ランキング - 国内映画
(2025/5/30~2025/6/1)
2025年6月2日
発表(毎週火曜更新)
2025年5月30日~2025年6月1日に日本国内で上映された映画の観客動員数ランキングはこちら。『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』『マインクラフト/ザ・ムービー』などがランクイン!(興行通信社調べ)
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スパイ組織IMFに所属するイーサン・ハントと彼が率いるチームの戦いを映す「ミッション・インポッシブル」シリーズ第8作。2部作として製作された前作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART···もっと見る
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「名探偵コナン」の劇場版シリーズ28作目。長野県の雪山で雪崩事故に遭い隻眼となった警部の大和敢助と、調査中の事件ファイルに名前があった毛利小五郎をキーパーソンに、過去と現在で巻き起こる事件を描きだす。···もっと見る
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世界で一番売れている同名ゲームを実写映画化。3Dブロックで構成されたバーチャル空間で、イメージしたものを自由に創りだせる不思議な世界を描く。『アクアマン』のジェイソン・モモア、『ジュマンジ』のジャック···もっと見る
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NEW
人間の負の感情から生まれる呪いと、それを呪術で祓う呪術師との闘いを描くテレビアニメ『呪術廻戦』シリーズから、第2期の2023年7月に放送された全5話の「懐玉・玉折」をまとめた総集編。全編の音楽を5.1···もっと見る
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荒木飛呂彦の人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフである「岸辺露伴は動かない」を原作とした実写映画第2作。シリーズ最初の作品「懺悔室」にオリジナルエピソードを加え、邦画初となる全編ヴェネツィアロ···もっと見る
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NEW
「君の膵臓をたべたい」の住野よるの同名小説を映画化。もしも、好きな人の気持ちが見えてしまったら……。この“かくしごと”を知ったとき、純度100%の涙があふれ出す。
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製作総指揮と原作を宗教家の大川隆法が手掛けた長編アニメーション。川に流されて亡くなった少年少女が、ドラゴンに導かれて未知の世界を探訪する姿を描く。『Re:ゼロから始める異世界生活』の小林裕介、「ワッチ···もっと見る
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人気ゲームソフトを原作とし、2011年から2016年にわたり、4期まで放送されたテレビアニメ『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE』シリーズの劇場版第3弾。それぞれ個性の強い寿嶺二、黒崎蘭丸、美風藍···もっと見る
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YouTubeに投稿された1本の動画をきっかけに、イギリス最高齢の新人歌手としてデビューした父と息子の実話を基にしたヒューマンドラマ。『さまよう刃』の寺尾聰が音楽とユーモアをこよなく愛する父の哲太を、···もっと見る

5月30日から6月1日までの全国映画動員ランキングが発表。前週、洋画実写作品としては約半年ぶりのNo.1を獲得した『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』(公開中)が今週も首位をキープ。洋画実写作品が2週連続Vを飾るのは、『リトル・マーメイド』(23)以来、実に2年ぶりのこととなる。
この週末3日間の『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』の成績は、観客動員が43万2000人、興行収入が6億5200万円。前週末3日間と比較すると、動員が81%で興収が77%(6月1日は多くの映画館でサービスデーとなっていたため興収の下落幅は動員より大きくなりやすい)というなかなかの安定感。先行上映の初日から16日間の累計成績は、動員177万人&興収27億円を突破している。
前作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(23)が公開17日間で動員200万人&興収30億円を突破していたことを基準にすると、若干見劣る成績にも思えるが、前作の公開期間は夏休みのまっただなか。平日の成績に差が出ることを考えればかなりの大健闘ではないか。いずれにしても、『ウィキッド ふたりの魔女』(公開中)と『マインクラフト/ザ・ムービー』(公開中)に続いて、今年公開の洋画作品3本目の興収30億円突破は時間の問題だろう。
さて、今週注目したいのは『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』(公開中)。公開から5週連続Vを飾ったのち、前週と今週は2位にランクインしている同作。毎年恒例で今作にも公開初日から付けられていたエンドロール後の「後付け映像」(次回作の超特報となる短い映像だ)に、この週末から新規映像が追加されるという初の試みがスタートしたのだが、その成果があったのかどうか、簡単に検証していこう。
まず週末3日間の成績は動員24万2000人、興収3億4600万円と、前週対比で動員が95%、興収が92%。GWの直前だった2週目からGWまっただなかの3週目にかけての動員&興収の維持率が85%だったことを考えると、かなり少ない下落に抑え込むことに成功したとわかる。もっともこれは「後付け映像」だけでなく、サービスデーと日曜日が重なったことや『コナン』初となる3面スクリーンの「ScreenX」上映がこの週末から始まったことも寄与しているのだろう。
とはいえ昨年の『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』(24)も、公開8週目の週末がサービスデーと重なっていたが、その際の動員は前週比86%。GW終了後の『コナン』は例年、一度大きく数字を落とした後に7割前後の動員&興収で推移していく傾向にあり、今年も5週目が前週比78%、6週目が同73%だった。それらを勘案すれば、前週比9割越えの成績はかなりイレギュラー。「後付け映像」というコアなファン向けのあからさまなアプローチは“『コナン』らしくない”ものではあるが、イレギュラーを生みだす一要因として機能する程度には成功したと判断できよう。
この週末時点での累計成績は動員921万人、興収133億円を突破。順調にいけば次々週末ごろには『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(23)の最終興収を抜き去ることだろう。そしてシリーズ2作連続の動員1000万人超えという偉業も、6月中に達成するはず。おそらく今回の“テコ入れ”の最大の目的は前作超えの成績をあげることではなく、前作が動員1000万人超えを成し遂げた6月頭の時点で、2作連続の偉業達成を確実なものにしたいというねらいがあったのではないだろうか。
さて、3位には公開6週目を迎えた『マインクラフト/ザ・ムービー』がランクイン。この週末3日間の成績は、動員14万人&興収1億6600万円と、こちらも前週比78%という上々の動員をキープしている。累計成績では動員276万人&興収36億円を突破。これで2025年公開の洋画作品の暫定No.1に浮上した。
新作は2作品がランクイン。4位に初登場を果たしたのは、芥見下々の人気コミックを原作とした『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』(公開中)。2023年に放送されたテレビアニメ第2期の第1話から第5話までで描かれた、五条悟と夏油傑の青春時代のエピソードを劇場用に再編集し、全編の音楽を5.1chサラウンドに再ミックス。さらに一部楽曲が劇場用にリアレンジされている。
初日から3日間の成績は動員13万8000人、興収1億9800万円と、興収では3位の『マインクラフト/ザ・ムービー』を上回る好発進。昨年12月に行われた「ジャンプフェスタ2025」では、アニメの続編となる「死滅回游」のスーパーティザービジュアルが解禁。さらに10月17日(金)からは興収138億円を記録した『劇場版 呪術廻戦0』(21)の復活上映もスタート。「呪術廻戦」の今後の動向に再び大きな注目が集まることだろう。
『君の膵臓をたべたい』(17)の原作者である住野よるの同名小説を、奥平大兼と出口夏希の共演で実写映画化した『か「」く「」し「」ご「」と「』(公開中)は6位スタート。4位から10位まではすべて邦画作品が占めており、洋画が勢いを取り戻しつつあるなかでも、邦画優勢の流れはまだまだ続いているようだ。
以下は、1~10位までのランキング(5月30日〜6月1日)
1位『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』
2位『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』
3位『マインクラフト/ザ・ムービー』
4位『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』
5位『岸辺露伴は動かない 懺悔室』
6位『か「」く「」し「」ご「」と「』
7位『かくかくしかじか』
8位『ドラゴン・ハート-霊界探訪記-』
9位『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ TABOO NIGHT XXXX』
10位『父と僕の終わらない歌』
今週末は2002年に製作された同名アニメをディズニー自ら実写映画化した『リロ&スティッチ』(6月6日公開)、吉田修一の同名小説を吉沢亮と横浜流星の共演で映画化した『国宝』(6月6日公開)、原菜乃華が主演を務め中村義洋監督がメガホンをとったホラーコメディ『見える子ちゃん』(6月6日公開)などが控えている。
文/久保田 和馬
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