ソン・ソック、永山瑛太、パク・ヘジュンらが新作への熱い想いを語る!日本未公開の秀作が集結した釜山国際映画祭を現地レポート
韓国の大学入試センター試験をめぐり巻き起こるコメディ『修能、出題の秘密』
『修能、出題の秘密(原題:수능, 출제의 비밀)』は、韓国の二級国家機密として扱われる大学修学能力試験(日本の大学入学共通テストに相当、通称「修能」)の出題本部を舞台にしたミッションコメディ。出題委員たちが外部との接触を断たれ、40日間にわたって隔離生活を送りながら激しい議論を繰り広げるこの場所に、地方都市で国語教師を務めるボラムがひょんなことから加わることになり、物語が動きだす。オープントークには、イ・ヨンジェ監督とイ・ソンビン、ユ・ジェミョン、キム・ヨンミン、チョン・ソクホが参加。『シークレット・ジョブ』(20)の脚本を務めたイ・ヨンジェ監督のコメディセンスが光る本作について、「編集しながら1000回以上も観ましたが、映画祭で観客の皆さんと一緒に鑑賞した昨日と一昨日が一番楽しめました。皆さんがすごく笑ってくださっていたので、勇気が出ました」と、劇場公開に向けて自信をのぞかせた。
イ・ソンビン扮する国語教師ボラムは、“一切間違いのない完璧な問題”を作ろうと奔走する人物だ。そんなボラムについてイ・ソンビンは、「失敗しようが空気が読めなかろうが、ボラムの真心を理解してくれる人にとっては愛らしく見える人です」と紹介。さらに撮影現場については、「カメラが回る前からみんなふざけ始めてしまい、カットがかかってもそのテンションが続くので、アクションとカットの区別がつきませんでした」と、いいムードで撮影が進んだことを振り返った。
作品のテーマである修能は、毎年11月中旬に実施される。そんな大事な時期を控えた受験生たちへ、俳優陣からは温かいエールが送られた。ユ・ジェミョンは「あまりストレスをためず、これまで頑張った分を出せるよう全力を尽くしてほしいです。無事に終えたあと、家族と一緒に映画を観ながら率直に話す時間ができればいいですね」と激励。 イ・ヨンジェ監督は「まもなく出題委員が集まると思います。受験生が磨き上げた実力を十分に発揮できる、問題のない問題を出してほしいです」と、問題を作る側の大人たちにも注文を付けることを忘れなかった。
ソン・ソック×永山瑛太の強烈なケミストリーに期待!Netflix「プルンギル -青の道-」
Netflix新シリーズとして11月20日より配信される「プルンギル -青の道-」も、今回のBIFFで一部が先行配信された。ソウル警察庁機動捜査隊の刑事ソクと、東京警視庁捜査第一課の刑事イノセが合同捜査本部で出会い、猟奇的な連続殺人事件をともに追っていくハードボイルドの犯罪捜査劇だ。オープントークには、Netflix新シリーズ「クルアルバ -おいしいバイト-」と「プルンギル -青の道-」の両作品でメガホンを取ったハン・ジュニ監督をはじめ、ソン・ソック、永山瑛太、キム・シンロクが出席した。
韓国ドラマ初出演となった永山は、出演を決めた理由について「ハン・ジュニ監督のファンだったからです」と熱い想いを口にした。さらに「とても信頼している監督だったので、どのようなディレクションがきても疑うことなく従いました。現場では誰よりもイノセというキャラクターを愛し、関心を持つべきだと思いながら演じていました」と、監督への厚い信頼と役柄への深い愛情をにじませた。
そんな永山についてソン・ソックは、初対面から相性の良さを強烈に感じたようだ。「日本で撮影した時、最初のセリフを交わした瞬間に『なにかが違う』と感じました。そしてハン・ジュニ監督に『彼を信頼していけば大丈夫です』と伝えました。俳優同士というのは、どんなに努力しても相性がうまくいかない時があります。でも私たちは上手くいくと感じました」と振り返った。
永山もまた、ソン・ソックとのケミストリーに自ら太鼓判を押す。「彼の演技をたくさん観てきたんです。そんな人が目の前にいるという緊張感もあったんですが、考えないようにして演技しました」と、以前から注目していた俳優との共演を喜んだ。
まるで運命に導かれるように共演を果たした2人だが、ハン・ジュニ監督としては「この作品は率直にかっこよく撮りたかったんです」とキャスティングの理由を明かした。続けて「ハードボイルドに合う画を撮りたかったです。それでまずソン・ソックさんに連絡しました。永山さんについては、おそらく私が彼の作品を一番たくさん観ているんじゃないでしょうか(笑)。本当に上手な俳優なので、ぜひとも彼の顔を作品で見せたかったんです。後半へ進むにつれ、彼の“顔”がじっくり見られるはずです」と語った。
そんな監督の言葉を受け、ソン・ソックは「第1〜第3話が2人の刑事の推理劇だとすれば、第4話からは2人の友情と時代を象徴するドラマになります。楽しんでご覧ください」と、観客の期待感をあおった。
取材・文/荒井 南

